資料4

相対的リスクの評価方法の整理案

1 前回における検討

  ○ 方法(1)を基本として、相対的リスク評価のシミュレーションを行った(別紙参照)。
 ワークシートの「B」、「C」及び「E」それぞれを3区分に分類し、
 さらに、「F」及び「G」それぞれを2区分に分類。
 また、「H」を2区分に分類。

  ○ シミュレーションは、「B」、「C」及び「E」をA、B、Cの3区分に分ける際、「重大」と「極めて重大」との区別が困難な場合はAとする方針の下行われ、結果として、情報の有無に基づきA及びCの2区分となった。

  ○ Aに区分されたもののうち、特に重大なものとして取り扱う必要があると考えられる情報があるか否かについては引き続き検討し、そのような情報があった場合には、Aのうち特に注意を要するものとする考え方が示された。

  ○ 「B」の検討において、「併用禁忌」はないものの「併用注意」がある場合、区分をCとすることについて、検討の余地があるとされた。

  ○ 副作用に関しては、「C」のみならず、重大ではないが注意すべき情報として「C’」についても考慮する必要があるとされた。


2 前回の検討を踏まえた評価方法の改良型(案)

【1】評価の対象

 (1) ワークシート上のAからHまでの全てのリスクファクターを評価の対象とする。
 ただし、A及びDについては、他のリスクファクターの評価として考慮されているものとして取扱うこととし、個別の評価は行わない。

 (2) 評価は2段階に分けて行うこととし、「B」、「C」及び「E」をもとに各成分の特性(物性)に着目した作業を行ったうえで、「F」及び「G」をもとに、誤使用や過量使用等のおそれを前提とした評価を行う。

 (3) 一般用医薬品の添付文書に記載され、医療用では反映しきれていない情報については、情報提供に関する検討にあわせて考慮する。

【2】評価の方法

 (1) ワークシートの「B」、「C」及び「E」それぞれを4区分に分類し、「F」及び「G」それぞれを2区分に分類する。また、「H」を2区分に分類する。

 (2) 「B」については、「併用禁忌」をA、「併用注意」をBとし、Cは記載がない場合とする。
 「併用禁忌」及び「併用注意」の両者に記載がある場合は、「B」におけるAが優先される。記載がない場合はCとなる。
 また、併用禁忌のうち、特に注意を要するものをAAとする。

 (AAの例)気管支拡張成分に対するカテコールアミン製剤(不整脈、心停止)など

 (3) 「C」については、薬理・毒性に基づく副作用及び特異体質・アレルギー等に基づく副作用等の記載がある場合をAとし、「C’」に記載がある場合をBとする。
 「C」及び「C’」の両者に記載がある場合は、「C」におけるAが優先される。記載がない場合はCとなる。
 また、「C」のうち、特に注意を要するものをAAとする。

 (AAの例)依存性・薬物依存、再生不良性貧血、無顆粒球症、間質性肺炎、ショック、アナフィラキシー、スティーブンス・ジョンソン症候群、ライエル症候群、横紋筋融解症、麻痺性イレウスなど

 (4) 「E」については、「適応禁忌」をA、「慎重投与」をBとし、Cは記載はない場合とする。
 「適応禁忌」及び「慎重投与」の両者に記載がある場合は、「E」におけるAが優先される。記載がない場合はCとなる。
 また、適応禁忌のうち、特に注意を要する適応対象についてはAAとする。

 (AAの例)小児、妊産婦又は妊娠を希望する婦人、高齢者など

 (5) 「F」及び「G」については、該当する情報がある場合をPとし、ない場合をQとする。

 (6) 一般用医薬品の添付文書に記載されている情報が、特に注意を要するものと考えられた場合は、各リスクファクターにおける評価をAAとする。



リスク評価(分類)のイメージ[改良型の場合]



リスク評価(分類)のイメージ[前回の検討]

トップへ