(事務局から4.(5)原材料表示の運用改善について説明)
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座長: | P14から最後までの提案5,6,7,8についてご意見いただきたい。 |
委員: | P13(5)の現状認識のところで情報提供しながら私なりの意
見を申し上げたい。(2)の中間加工原料が書かれているが、現在、中間加工原材料として中国から野菜を大量に輸入されている。例えば、たくあんは干して塩漬けし糖漬けしたものが1,700万本日本に入ってきている。たくあんは日本は4,000億円マーケットといわれている。日本の漬物加工業者はそれを洗って調味液に漬けるだけで出荷できるようになっている。その価格は180円に対し、日本の原料を使用しているものは415円であり、ほぼ約半値である。また、レトルトのおでんに使われている大根は、輪切りにして半ゆでのものをパックして輸入されているそうである。原料の産地については表示がないのでわからないが、ある大手商社で伺ったところ、おでんの大根はだいたいが中国の大根と聞いている。美味しいかどうかと言えば美味しくはない。中国のねぎは最近は量販店から消えてきており、日本のねぎが美味しくなってきている。中国のねぎはおそらく外食や加工業者で使われているのではないか。日本の自給率を考えるとき、「表示」が日本の食文化をリードしていることを改めて知ったので、原材料表示の議論の参考に紹介させて頂いた。 |
座長: | 考えさせられる意見である。今の意見も含めご意見があれば伺い
たい。 |
委員: | 提案8で添加された水分について表示したいものはするということで、インパクトがある。いくらでも加水できる食品がある。加水の商品が開発されて本来と違う商品になり、味も違うし、品名も異なってくる商品もある。アメリカでは、加水したものは加水の表示がある。水分について表示することを義務にすべきとまでは言わないが、私としては賛成である。食品を作る側の意見を伺いたい。 |
座長: | 水についていつもどう取り扱うか難しい問題であるが、特にメーカー側の意見はどうか。 |
委員: | 水については非常に難しい。日本以外でも食品に本来含まれている水分については記載していない。特に水としてその商品としての構成要素になっている場合は記載している。現在、水について強調表示しているものについては少なくとも書くべきと思うが、原料で乾燥したもののだけの場合と生のそのものを使用しているもの等は異なる。表示をする以前の問題として日本でも水をどのように考えるかを別途検討する必要と考える。
また、提案7の中で、「吸収される油・・・を事業者自身の試験結果から」とあるが、中小企業ではこのような試験はできないのではないか。また、例えば、濃いダシも薄いダシもダシはダシであり、その場合の書き方をどうするかは考えなければならない。原材料は多いもの順から表示することになっており、数字があいまいな水を入れると全体が不明になってしまう。なお、提案5にある冷凍パン種の例は、パン屋さんで冷凍パン種も製造するし、最終的にパンも製造するので、違う事例にした方が良いのではないか。 |
委員: | 水については、内部でも検討した時期があったので若干紹介させて頂く。結論としては難しいということであった。実態としては天然の食品を水の量で加減しながら製品を作るので、水の量はバラツキがある。消費者にとって、水を表示するものが必要なものと、必要ではないものとを区別し、水を使用しているのは当たり前と判断するような場合でも表示する必要があるのかという意見がある。 |
委員: | 解釈で伺いたい。P14提案5の中では、重量順で3位以下であっても重量割合が6%以上であれば表示しなければならないと読むのか。P17提案7の中の、「また、上記イの場合」以降について、例えば、原材料表示で乾燥したものを使用する場合は乾燥○○と表示されるが、それを水戻ししたときに重量順で表示すると混乱してしまうので、具体的にどのような例を想定しているのかわからない。P18提案8について、例えば、ぶどう糖の場合にも甘味として品質に影響する場合は表示しなければいけないと考えて良いか。 |
事務局: | 最初のご質問については、アンドという意味であり、5%より多くあれば記載していくという考え方である。2番目の濃縮、或いは乾燥等具体的な商品を想定しているかは様々だが、元の状態に戻した重量順で表示していくという考え方である。最後、委員のご指摘のとおりであり、例えば、ぶどう糖が最終製品の甘味として加わっているのであれば表示をする必要があるとの考え方である。 |
座長: | この資料1の報告書案の今後の扱いはどのようになるか。 |
事務局: | 報告書案は、本日のご意見を踏まえて修正し、再度委員の皆様に送付するのでご意見をいただきたい。それを受け手の修正は最終的に座長一任として頂き、その後、パブリックコメントを求めていくこととしたい。 |
委員: | 思いもかけない問題が出てくる可能性もあるので、各業界内に
伺う時間を頂きたい。 |
事務局: | どうしても問題がある点だけご意見として頂きたい。細かい個
別のご意見はパブリックコメントでいただいた方が全体の共通認識になると考えているので、できれば2つに分けて頂きたい。 |
委員: | 思いがけない問題が出ないようにというために、時間を少々頂き
たいということである。 |
座長: | それでは、その他何かご意見はあるか。 |
委員: | 2点ある。使用するという場合の定義は、例えばマーガリンに使用する原料油は、水素添加した場合は脂肪酸パターンも異なるので品質もかなりかわると思うが、どのように解釈するのか疑問である。また、消費者の意見を聞くとは具体的にどのような定義になるのか。事業者の方も、私も消費者ですと意見を述べるが、本当の消費者の意見が届かないこともあるので、消費者の意見を聞く手続きを明確にして頂きたい。 |
事務局: | 情報提供を含めてお答えしたい。中間原材料をどのような形で表示するかは非常に難しい問題だと考えている。様々な中間原材料を使っており、また時代によっても変化してきている。一貫製造していたメーカーが中間原材料を使用した方が安くつくといった場合や生原料が手に入らない時期に濃縮したものや乾燥したものを使用することも十分考えられるので、その場合全て義務表示となると包材を常にいろいろなものを準備しておかなければならない等、弊害はあるかも知れない。
マーガリンも水素添加のもので品質は異なってくるが、基本的には、原料表示は一般的名称として事業者に任されている。
水については日本の消費者は寛容なところがあるが、「つゆ」等は水の量によってかなり順番が異なってくるし、吸収する油についても、どのように表示するか中小の企業は困る場合も考えられる。野菜も濃縮ものや乾燥ものを使っている場合があり、表示も検討しないとかえって複雑になっていくのではないかとも考えている。 |
事務局: | 消費者の意見をどのように反映させるかは常々悩んでいるところであり、逆に良いご提案があれば頂きたい。今はパブリックコメント等によりできるだけ広く意見を頂くようにしている。 |
委員: | P3のプライスラベルも一括表示に含めて扱うということは賛成だが、文字の大きさ等の問題も出てくる。リサイクルマークや牛肉の個体識別番号など、表示しなければならないものが増えてきており、プライスラベルだけでは結局足りずに2重、3重の表示になることのあるのではないかとも考えられる。このような点も全体的な視野に入れて検討していくことも必要になるのではないか。 |
委員: | 水については消費者も関心を持っているということは認識して頂きたい。 |
座長: | 一括表示は弾力化をして分かりやすくするということで、複雑にすることにならないようにしていきたい。
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(事務局より、次回以降の日程について、第21回を来年1月下旬から2月上旬で調整する旨連絡。) |