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資料2

がん登録説明資料



がん登録の仕組み
がん登録の仕組みの図



がん登録の機能

院内がん登録
 ● 施設で診療したがん患者を全て把握する
 ● 全登録がん患者の生存状況を追跡する
  ( 患者へ直接コンタクト)
  施設の全登録患者の生存率を計測する
 ● 性年齢別・部位別・進行度別に算出する

地域がん登録
 ● 地域におけるがん罹患数を全て把握する
  がん罹患率を計測する
 ● 全登録がん患者の生存状況を追跡する
  ( 住民基本台帳、人口動態統計等を利用)
  地域の全罹患者の生存率を計測する
 ● 地区別・性年齢別・部位別・進行度別に算出する



がん医療における均てん化の評価
(5年生存率を指標として用いた場合)

がん医療における均てん化の評価(5年生存率を指標として用いた場合)の図
格差あり→原因究明→解消→均てん化の促進
→生存率向上→がん死亡の減少



米国:がん治療施設承認の8条件
(承認は3年毎更新)

1. 公的機関による病院評価と承認(JCAHO:病院評価機構など)
2. “がんプログラム”活動の実行に責任を持つ院内のがん委員会の存在
3. 院内がん登録
院内がん登録デ−タを用いたがん診療改善の評価と生涯に渡るフォローアップ。全国集計への提出。Special Studyへの参加。
4. 適切な医療サービスの提供
放射線治療設備の整備、がん治療専門医の配置、がん専門看護師の配置等
5. 臨床試験
6. 地域に対するサービス
退院患者へのケア、予防・早期発見プログラムの提供など
7. スタッフの教育(医療関係者と院内がん登録スタッフへの学習機会の提供)
8. 医療サービスの質を高めるための調査と医療の改善プログラムの実行



がん医療均てん化の評価を行う上での
問題点と解決策

  問題点 解決策
院内
がん
登録
病院としての症例の登録ができていない(各診療科データの寄せ集めに過ぎない例がある)
1. 実務者(腫瘍登録士)の確保
ポストの確保:技量に見合う報酬
質の確保(資格認定制度・学会の設立)
2. 財源確保(診療報酬加算)
標準方式が浸透していない

自施設症例の定義の不一致
必要な臨床情報の記載漏れ
標準化登録内容の理解不足
1. 標準方式を決定する中央組織
標準定義の決定・更新
標準システム仕様の決定・更新
2. 標準方式を普及させる仕組み
教育・研修システム
3. 標準方式の基盤となる体制
カルテの記載の標準化(医師の教育)
電子カルテへの対応(関係者・関係機関との連携)
追跡不能例が多い
(とくに新規登録開始施設)
1. 予後調査を担当する実務者の確保
2. 地域がん登録の追跡情報利用
3. 住民票情報の円滑利用
地域
がん
登録
地域全体の症例の把握が不完全である
1. 法的整備(がん登録に関する法整備)
2. 財政支援
3. 院内がん登録の整備
追跡調査が過剰な負担となる
1. 人口動態統計死亡情報の円滑利用
2. 住民票情報の円滑利用



評価なくして対策なし
登録なくして評価なし

久道 茂


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