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社会保障審議会医療保険部会の開催経緯について


第1回  (平成15年7月16日)
・ 「基本方針」、基礎的資料の説明
・ フリートーキング(1)

第2回  (平成15年10月 6日)
・ フリートーキング(2)

第3回  (平成15年11月10日)
・ 受療動向や生活習慣病の現状等の説明
・ 高齢者医療の在り方について意見交換

第4回  (平成15年12月 3日)
・ 都道府県単位で保険者を再編・統合する意義、考え方について説明、意見交換
・ 医療提供、健康増進、介護等における都道府県の役割を踏まえた地域での取組について意見交換(1)

第5回  (平成16年2月 9日)
・ 国保、政管健保、組合健保の再編・統合のイメージについて説明、意見交換
・ 地域での取組について意見交換(2)

第6回  (平成16年3月22日)
・ 老人保健制度及び退職者医療制度の説明
・ 高齢者医療制度の論点案の提示

第7回  (平成16年5月13日)
・ 高齢者医療制度(特に、基本的な考え方、保険料・社会連帯的な保険料、医療費適正化)について意見交換

第8回  (平成16年6月23日)
・ 新たな高齢者医療制度(特に、保険者、財政方式、心身の状況にふさわしいサービスのあり方)について意見交換

第9回  (平成16年7月28日)
・ これまでの審議の整理(論点整理メモ)



今後の検討の方向性(事務局案)

I  基本的な考え方

 ○ 医療保険制度の改革に当たっては、年金制度、介護保険制度等の関連する社会保障制度の改革との整合性を確保することを念頭において、検討を進めていくべきではないか。


II 高齢者医療の在り方について
 ○ 高齢者医療の在り方については、
・ あくまでも生活の質(QOL)の向上を重視する観点から、高齢者に相応しい医療サービスの在り方を検討すべきではないか。
・ 高齢期の医療は生活習慣病と深く結びついており、生活習慣病を中心とした疾病の予防に若齢期から努めることを重視すべきではないか。
・ 患者1人1人の意識や受診行動についても議論すべきではないか。
 ○ 以上のような点についての検討を通じて、望ましい医療サービスの在り方を展望し、これを促す高齢者医療制度を設計すべきではないか。


III  高齢者医療制度について
1.基本的考え方
 (社会保険方式の維持)
  ○ 新たな高齢者医療制度について、国民皆保険の枠組みを維持することを前提とし、個人の自立を基本とした社会連帯による相互扶助の仕組みである社会保険方式を維持することが適当ではないか。この場合、関係者が制度運営に参加し、関与し合っていくという運動論的な発想を重視した組立てが必要ではないか。
 (前期高齢者と後期高齢者それぞれの特性に応じたサービスに着目した制度)
  ○ 高齢者の心身の特性の変化は大きく言って後期高齢者に入ってから見られると言ってよいのでないか。前期高齢者と後期高齢者の心身の特性の相違に着目した上で、後期高齢者については、生活の質(QOL)の確保や医療費の適正化を図る観点から、地域において介護サービスとの連携した後期高齢者にふさわしい医療サービスが提供でき、かつ、地域ごとの医療費水準に応じた保険料設定ができるよう、独立した制度を設ける方向で議論を詰めるべきではないか。
  ○ 前期高齢者については、65歳を境として受療動向に質的な変化が見られないことに着目し、予防に重点を置くためにも従来の医療保険制度の枠組みの中に位置づけるべきではないか。

2.高齢者の保険料
 (保険料の水準)
  ○ 高齢者の負担する保険料について、現役世代との均衡を考慮した適切な保険料負担を求めることとし、応益と応能のバランスを具体的にどのように設定することが適切か、更に検討すべきではないか。
  ○ 高齢者の負担能力について、どのような指標(所得、資産など)により、どのような単位(個人、世帯)で評価することが適切か、更に検討すべきではないか。
 (低所得者への配慮)
  ○ 高齢者の保険料の設定に当たり、低所得者に対する配慮をどのように講ずべきか、更に検討すべきではないか。
 (保険料徴収の方法)
  ○ 確実な保険料徴収の方法として保険料を年金から徴収する方向で検討すべきではないか。
 (患者負担)
  ○ 基本方針閣議決定時の経緯も踏まえ、患者負担についてどう考えるか。

3.社会連帯的な保険料
 (社会連帯的な保険料の性格)
  ○ 社会連帯的な保険料の性格については、従来から公的医療保険制度においては「世代間の連帯」を含めた「保険集団全体の連帯」によって医療費の負担が行われていたことを踏まえて、捉えるべきではないか。
  ○ 社会連帯的な保険料について、その性格や仕組みについて具体的に検討すべきではないか。
  ○ 社会連帯的な保険料の負担を現役世代に求める前提として、給付と負担の関係をいかに分かりやすいものとするか、実効性ある医療費の適正化をどのようにして進めるか、それに対して保険者がどのように関与していくか、具体的に検討をすべきではないか。
 (社会連帯的な保険料の負担の方法)
  ○ 社会連帯的な保険料の負担については、現役世代の理解・納得を得ることが重要ではないか。
  ○ その観点から、社会連帯的な保険料の負担の配分について、現役世代の属する各保険者の保健事業などによる医療費適正化の努力や成果が評価されるとともに、各医療保険保険者が後期高齢者医療制度の運営に関与できる仕組みを設けることが必要ではないか。

4.後期高齢者医療制度の保険者
 (国保の保険者との関係・保険者の再編・統合の進捗状況等)
  ○ 後期高齢者医療制度を地域保険として設けることと、既存の地域保険である国保の再編・統合の考え方やその進め方を含めた制度改革全体の姿との関係を整理することが必要ではないか。
  ○ この場合、後期高齢者医療制度の保険者に求められる機能・役割や財政方式、さらに、医療費適正化のための仕組みや都道府県の役割についても、具体的に明らかにすることが重要ではないか。

5.財政方式
 (1) 基本的な考え方
 (老人保健制度の廃止)
  ○ 負担関係が分かりにくいことや医療費適正化の動機付けが働きにくいことといった老人医療費拠出金制度に関する問題点を踏まえ、新たな高齢者医療制度の導入の前提としては老人医療費の適正化の仕組みが設けられていること、また、新制度の財政方式においては、負担関係を分かりやすくするとともに、医療費適正化の努力や成果が報われる仕組みを設けることが必要ではないか。また、その医療費適正化の努力や成果をどのようにして評価するか、具体的に検討することが必要ではないか。
 (2) 後期高齢者医療制度の財政方式
 (高齢者の保険料と現役世代からの支援金の位置づけ)
  ○ 高齢者本人の保険料と現役世代からの支援金の割合について、
・ 高齢者と現役世代の双方とも、各世代全体の負担能力が向上した場合、少なくともそれぞれに見合う負担をすべきではないか
・ 一方、負担能力を上回って高齢者医療費が伸びた場合、その部分をどのように評価し、負担すべきか、
具体的に検討すべきではないか。
  ○ 現役世代の負担については、年金制度等において保険料を負担していることや介護保険制度における議論を踏まえ、食費やホテルコストについての患者負担のあり方についても検討を行いつつ適切な負担水準を検討していくべきではないか。
 (被用者保険・国保による支援金負担の在り方等)
  ○ 後期高齢者に対する支援金負担の被用者保険と国保の間の配分に関して、所得捕捉の現状や将来における所得捕捉の在り方を視野に入れた上で、検討すべきではないか。
  ○ 後期高齢者医療制度に対する公費及び支援金の交付に当たっては、保険者間の財政力格差、医療費水準の格差(被保険者構成による部分とそれ以外の部分)などに着目した調整を行うべきではないか。
 (3) 前期高齢者の医療費の調整
 (国保、被用者保険の費用負担の在り方)
  ○ 医療費調整を行う前期高齢者に関して、前期高齢者の偏在による医療費負担の不均衡を調整することについて、更に具体的に議論をすべきではないか。
 (前期高齢者に対する公費負担の在り方)
  ○ 後期高齢者に公費を重点化するという平成14年度改正法の考え方に照らし、前期高齢者に対する公費負担の在り方について、どう考えるか。

6.その他
  ○ 保険給付の内容・範囲の在り方等についても議論をすべきではないか。


IV  保険者の再編・統合
1.基本的考え方
  ○ 医療保険制度については、以下のような点を考慮し、保険者機能を強化しつつ、保険者の再編・統合を進めて、都道府県単位を軸とした保険運営を目指すべきではないか。
(1) 保険者として安定的な運営ができる規模が必要であること。
(2) 地域の保健医療施策が都道府県を中心に行われていること。
(3) 患者の受診行動は、都道府県の圏域で概ね完結していること。
(4) 医療の地域特性(疾病構造、患者の受診行動、医療提供の在り方等)は、都道府県単位で違いが大きく、これが都道府県ごとの医療費の格差に反映していることから、こうした地域特性を踏まえ、保険者、医療機関、地方公共団体等の関係者が、都道府県単位で連携して、質の高い効率的な医療の提供を図りつつ、医療費の適正化に取り組む必要があること。
(5) いずれの制度においても地域の医療費水準に応じた保険料水準の設定が行われることにより、上記(4)のような取組の促進が図られることが期待されること。

2.国保の再編・統合
 (市町村国保の再編・統合)
  ○ 市町村国保については、保険者の財政基盤の安定と保険者機能の強化を図るため、都道府県単位を軸とした保険運営を目指し、当面は、以下の理由により、医療費の適正化及び保険料の平準化を進めるべく都道府県の二次医療圏を基本に再編・統合を行うことについて、更に具体的に議論を深めるべきではないか。
(1) 二次医療圏は医療に関する通常の需要がその中でほぼ充足されるような区域であることから、医療費水準の平準化がしやすいこと。
(2) 実際に二次医療圏単位での市町村ごとの医療費水準の格差は、離島等一部の地域を除けば大きくないこと。
(3) 二次医療圏単位で医療費の格差があるときには、医療提供体制の在り方等に着目し、二次医療圏単位で医療費を適正化すべきであること。
  ○ 都道府県全体に医療費水準の大きな格差がない場合は、都道府県一本の保険者への再編・統合を検討し、医療費の適正化及び保険料の平準化を進めてはどうか。
  ○ 保険者の医療費適正化努力を促しつつ地域の医療費水準に応じた保険料負担が行われるよう、財政調整交付金の配分方法等を見直すべきではないか。
  ○ 市町村保険者を指導する立場にある都道府県が、都道府県内及び各二次医療圏における医療費の適正化及び保険料の平準化の実現に向けて一定の役割を果たすことができるよう、都道府県の具体的権限の在り方について検討すべきではないか。
  ○ 保険料収納率の向上を図るため、制度的対応を含めた方策を検討すべきではないか。
 (国保組合の在り方)
  ○ 国保組合については、市町村国保との均衡の観点等を踏まえ、国庫助成の在り方等について見直しを行うべきではないか。

3.政管健保の再編
  ○ 事業運営の効率性等を考慮しつつ、地域における保険者機能の強化を図る中で、地域の医療費水準に応じた保険料水準とするため、政管健保の財政運営を基本的に都道府県を単位としたものとすべきではないか。
  ○ 都道府県単位の財政運営に当たっては、国庫補助の配分方法の見直しや都道府県間の保険料収入の移転により、都道府県別の年齢構成や所得について調整を行った上で、地域の医療費水準が反映された保険料率の設定を行う仕組みとすべきではないか。
  ○ 保険料率の設定に当たっては被保険者等の意見を反映した自主性・自律性のある保険運営が行われる仕組みを設けるべきではないか。

4.健保組合の再編・統合等
 (健保組合の再編・統合)
  ○ 保健事業を中心に地域における他の保険者と共同・連携することによって、保険者機能の充実を図るべきではないか。
  ○ 主に同一都道府県域内において、健保組合間の共同・連携を進め、より効率的な事業運営を行い、保険者機能を発揮するよう、企業・業種を超えて健保組合同士が合併して形成する地域型健保組合の設立を認めるべきではないか。
  ○ 小規模・財政窮迫組合については、運営を安定化させるため、効果的・効率的な事業運営を行うよう指導するとともに、保険者機能の発揮のために、必要に応じて他の健保組合との共同事業や統合を促すべきではないか。
 (共済組合の在り方)
  ○ 共済組合については、その自立性を尊重しつつ、保険者としての運営の在り方を検討すべきではないか。

5.地域の取組
  ○ 高齢者の医療費の負担について現役世代の理解を得るためには、保険者も関与できる形で実効性ある医療費適正化の枠組みを明らかにする必要があるのではないか。
  ○ 地域住民の生活の質(QOL)を向上させるとともに、医療費の適正化を実現するという考え方を基本とすべきではないか。
  ○ 医療費適正化に向けた地域の取組に当たっては、保険者、医療機関、都道府県、市町村等の関係者の役割を明確にする必要があるのではないか。
  ○ 地域の実情に応じて地域住民の生活の質(QOL)の向上と医療費の適正化を進めていくためには、医療計画、介護保険事業支援計画、健康増進計画の策定等の事務を所掌している都道府県の役割が特に重要ではないか。こうした観点から、都道府県の権限の具体的在り方について検討すべきではないか。
  ○ 生活の質(QOL)の向上と医療費の適正化を進めていくため、
(1) 急性期医療を手厚くし、在院日数を短縮し、在宅で必要なケアが受けられるよう、医療機関の機能分化と連携の推進や介護サービスとの連携のもとでの高齢者の生活機能を重視した医療サービスの提供が必要である。このため、医療提供の在り方等を見直す必要があるのではないか。
(2) 生活習慣病対策を中心とする効果的な健康づくりについて、保険者同士及び保険者と地域保健行政が共同・連携して取り組む体制を地域において構築すべきではないか。
(3) そのほか、中長期的な取組だけでなく短期的な効果がでる取組が必要ではないか。また、国の役割を明確にするとともに、これに沿った取組も必要ではないか。



社会保障審議会医療部会の開催について


1.趣旨

(1) 医療制度改革については、厚生労働大臣の下に平成14年3月に設置された「医療制度改革推進本部」に4つの検討チームが設置され、このうち医療提供体制については「医療提供体制の改革に関する検討チーム」(主査:医政局長)において、15年8月に「医療提供体制の改革のビジョン」のとりまとめを行うなど、その取組を進めてきたところ。
(2) 一方、医療保険制度改革については、平成14年7月の健康保険法等改正法附則の規定を受けた「医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針について」(平成15年3月28日閣議決定)に基づいた議論が行われているところであり、医療保険制度と車の両輪の関係にある医療提供体制についても、医療保険制度の改革と一体となって改革に取り組むことが必要不可欠である。
(3) 「医療提供体制の改革のビジョン」を踏まえ、昨今の医療を取り巻く状況の変化に対応すべく、より質の高い効率的な医療サービスの提供の実現に向けた医療提供体制の改革の議論を行うため、社会保障審議会医療部会を開催する。

2.主な検討事項

 「医療提供体制の改革のビジョン」で掲げた将来像のイメージと当面の取組みの進捗状況を確認しつつ、
(1) 患者の視点の尊重(医療情報の提供の促進、安全で安心できる医療の再構築 等)
(2) 質の高い効率的な医療提供体制の構築(医療機関の機能分化、地域医療の確保、医業経営の近代化・効率化 等)
(3) 医療を担う人材の確保と資質の向上
(4) 医療の基盤整備
等の事項につき検討を行う。

3.当面の日程

 平成16年9月14日に第一回を開催。年内は、月一回を目途に「医療提供体制の改革のビジョン」に沿ってフリートーキングを行い、17年1月を目途に主要な論点の整理を行う。



社会保障審議会医療部会委員名簿

氏名 所属
大橋 俊二 全国市長会(静岡県裾野市長)
尾形 裕也 九州大学大学院医学研究院教授
◎ 鴨下 重彦 社会福祉法人賛育会病院長
○ 北村 惣一郎 国立循環器病センター総長
見城 美枝子 エッセイスト・青森大学教授
小山田 惠 社団法人全国自治体病院協議会会長
佐伯 晴子 東京SP(Simulated Patient)研究会代表
佐々 英達 社団法人全日本病院協会会長
鮫島 健 社団法人日本精神科病院協会会長
杉町 圭蔵 公立学校共済組合九州中央病院長
龍井 葉二 日本労働組合総連合会総合政策局長
辻本 好子 NPO法人ささえあい医療人権センターCOML代表
土屋 隆 社団法人日本医師会常任理事
野呂 昭彦 全国知事会(三重県知事)
豊田 堯 社団法人日本医療法人協会会長
箱崎 守男 社団法人日本歯科医師会副会長
福島 龍郎 安田健康保険組合理事長
古橋 美智子 社団法人日本看護協会副会長
堀田 力 財団法人さわやか福祉財団理事長
松井 博志 社団法人日本経済団体連合会国民生活本部長
三上 裕司 社団法人日本医師会常任理事
村上 信乃 社団法人日本病院会副会長
山本 文男 全国町村会(福岡県添田町長)
山本 信夫 社団法人日本薬剤師会常務理事
渡辺 俊介 日本経済新聞社論説委員

◎  部会長
○  部会長代理


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