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資料7

平成17年度 障害者雇用施策関係予算
概算要求の主要事項

厚生労働省
 職業安定局 障害者雇用対策課
 職業能力開発局 能力開発課

平成17年度要求額   21,547( 18,400)百万円

[施策の概要]
 障害者雇用対策については、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」(平成16年6月閣議決定)において、「障害者の雇用・就業、自立を支援するため、在宅就労や地域における就労の支援、精神障害者の雇用促進、地域生活支援のためのハード・ソフトを含めた基盤整備等の施策について法的整備を含め充実強化を図る。」と、その積極的な実施が求められている。
 平成17年度においては、在職障害者も含めた精神障害者に対する雇用対策を大幅に強化するとともに、在宅就業をはじめとする多様な形態による障害者の就業機会の拡大、福祉施設等との連携による地域における福祉的就労から一般就労への移行の促進、障害者の職業訓練機会の拡充等を図ることにより、障害者の雇用・就業支援と職業能力開発の充実を図ることとする。

I 精神障害者に対する雇用対策の強化

 精神障害者に対する総合的雇用支援の実施(新規)
[要求額  694(  0)百万円]

 精神障害者の復職・雇用促進、在職精神障害者の雇用継続に取り組む事業主に対し、総合的・体系的な支援を行うとともに、精神障害者の職業生活への移行を円滑に図るための支援技法を開発する。
(総合的支援の実施箇所 47地域障害者職業センター)

 精神障害者雇用環境整備事業の創設(新規)
[要求額   54(  0)百万円]

 精神障害者を雇用している又は雇用しようとする事業主に対し、雇用支援策に関する情報提供を行うとともに、障害特性に関する情報や雇用管理のノウハウを有する専門機関への適切な橋渡しを行うため、事業主団体との連携により、事業主向け相談窓口を新たに設置する。
 また、プライバシーに配慮した精神障害者の把握確認に関するガイドラインを作成し、企業が精神障害者を雇用しやすい環境を整備する。

 基本的労働習慣を付与するための職業準備支援事業の拡充
[要求額 748(  627)百万円]

 障害者が就職するに当たって必要となる基本的な労働習慣の体得や職業に関する知識の習得等について支援を行う「職業準備支援事業」を拡充し、精神障害者を対象とした自立支援コースを全国において実施する。
 (実施箇所 19地域障害者職業センター → 47地域障害者職業センター)

 医療機関等と連携した精神障害者の実践的な求職活動指導(ジョブガイダンス事業)の拡充
[要求額  118(  79)百万円]

 医療機関等を利用する精神障害者のうち、就職意欲は高いものの就職するための準備が十分に整っていない者を就職に結びつけるため、公共職業安定所から医療機関等に出向き、就職活動に関する知識や方法を実践的に示し、就職に向けた取組を的確に行えるよう援助する「ジョブガイダンス事業」を拡充する。
 (対象者数940人 → 1,410人) 


II 多様な形態による障害者の就業機会の拡大

 ITを活用した重度障害者の就労への支援(一部新規)
[要求額  141(  86)百万円]
在宅就労支援事業者(バーチャル工房)への支援(新規)に関する要求額 50(  0)百万円
このほかに障害保健福祉部の要求額 100(  0)百万円

 自立して在宅就業を行う障害者に対する就業継続のための各種相談・支援を行うとともに、事業主に対する広報・啓発等を行う「重度障害者在宅就業推進事業」を引き続き実施する。
 さらに、在宅重度障害者を対象にITを活用した仕事の受注・分配等を行う在宅就労支援事業者(バーチャル工房)に対する補助事業(障害保健福祉部にて新規要求)と連携して、同工房に対する技術指導等の支援を新たに実施する。

 障害者試行雇用事業の拡充
[要求額  930( 630)百万円]

 事業主に障害者雇用のきっかけを提供するとともに、障害者に実践的な能力を取得させ、常用雇用へ移行するため短期間の試行雇用を実施して、障害者雇用を推進する。
 (対象者数 4,200人 → 6,200人)

 職場適応援助者(ジョブコーチ)による人的支援の推進
[要求額   1,874(  1,873)百万円]

 職場への適応が困難な障害者の働く職場にジョブコーチを派遣することにより、職場定着等を支援する「職場適応援助者事業」を推進する。
 特に、精神障害者の雇用継続を支援するため、精神障害者に対する総合的雇用支援(上記Iの1)の一環として事業を拡充する。
 (対象者数 2,951人 → 3,233人)
   ※ 拡充分の要求額についてはIの1に計上

 発達障害者の雇用促進のためのマニュアルの開発(新規)
[要求額   13(  0)百万円]

 発達障害者の実情に応じた雇用の促進を図るため、企業における雇用管理、職場環境の整備の方法等について調査・研究の上、発達障害者を雇用するに当たっての企業向けマニュアルを開発する。

 当事者団体と連携した障害者の職業自立等啓発事業の実施
[要求額  38(  32)百万円]

 身体障害者、知的障害者及び精神障害者について、それぞれ当事者団体との連携により、当事者間でのカウンセリングや家族に対する相談・情報提供等の事業を行い、職業的自立の促進を図る。


III 雇用と福祉の連携による障害者対策の推進

 地域における福祉的就労から一般就労への移行の促進(新規)
[要求額  336( 0)百万円]

 公共職業安定所、福祉施設、地域障害者職業センター等の関係機関の緊密な連携の下に、授産施設等の福祉施設で就労している障害者の一般就労への移行を支援する事業を創設する。

 障害者就業・生活支援センター事業の拡充
[要求額  1,055( 695)百万円]
このほかに障害保健福祉部の要求額  311( 122)百万円

 障害者に対する就業及び日常生活に係る相談、助言等を実施する「障害者就業・生活支援センター」の設置箇所を拡充する。
(80か所 → 120か所)


IV 障害者に対する職業能力開発の推進

 公共職業能力開発施設における障害者訓練の推進
[要求額  5,772(5,311)百万円]

 障害者職業能力開発校が設置されていない地域において、職業能力開発校に知的障害者等を対象とした訓練コースを設定し、障害者の職業訓練の全国的な体制整備を図る。
 (実施県 15県 → 30県)

 多様なニーズに対応した委託訓練の拡充
[要求額  1,428(1,130)百万円]

 企業、社会福祉法人等の多様な委託訓練先を開拓し、精神障害をはじめとする様々な障害の態様に応じた職業訓練を推進する。
 (委託訓練対象者数 5,000人 → 6,000人。訓練期間3か月。委託料月額6万円。)

 障害者に対する職業能力開発におけるITスキル付与の推進
[要求額  32( 32)百万円]

 遠隔教育を実施している民間教育訓練機関等とパソコンボランティアとの連携により、重度身体障害者等の訓練施設への通所が困難な者に対して、民間教育訓練機関等を活用した訓練機会の提供を図る。

 障害の態様を踏まえた職業能力開発プランの策定等に関する調査研究(新規)
[要求額   8(  0)百万円]

 福祉的就労から一般就労への円滑な移行と職業生活の安定に資するために、障害の重度化、多様化に対応した能力開発プラン及びその策定の在り方の検討等を行う。


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