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資料2

「振動障害の検査指針検討会」実証検査実施計画(案)


I 趣旨
 当検討会における検査指針の検討に当たっては、労災認定の場において現行検査手技に代わり得る有用な検査手技としての可能性が示唆された検査手技及びISOにおける国際標準化作業が進められている検査手技について、これら検査手技の実効性を評価、検討するための資料収集が必要である。
 よって、同一被検者に対して、これら検査手技による実証検査を実施し、その結果の分析及び評価を行った上で検査体系を検討するものとする。


II 実証検査実施要領
 実証検査実施医療機関
(1)独立行政法人労働者健康福祉機構 労災病院(以下「労災病院」)
(2)徳島健康生活協同組合 徳島健生病院(以下「徳島健生病院」)

 実証検査実施体制
総括責任者:宮下座長

医療機関実施責任者
○労災病院本間、梁井先生
○徳島健生病院樋端先生

実証検査を行う検査手技及び検査手技責任者
末梢循環機能検査
(1)冷水浸漬手指皮膚温検査(ISO):原田先生
(2)レーザードップラー血流計による皮膚灌流圧測定:重松先生
(3)レーザー血流画像化装置による皮膚血流測定:宮下先生
(4)局所冷却による指動脈血圧測定(FSBP%):本間先生、梁井先生
末梢神経機能検査
(5)振動感覚閾値検査(ISO):原田先生
(6)正中・尺骨神経の運動・感覚神経伝導検査:木村先生
運動機能検査
(7)MRIによる筋の機能評価:山先生

事務局:補償課職業病認定対策室

 実証検査対象者(被検者)
(1)実施予定人数 100名
労災病院   45〜60名
コントロール15〜20名
振動障害療養者30〜40名

徳島健生病院 40〜45名
コントロール10〜15名
振動障害療養者30名

(2)被検者プロフィール
○コントロール群振動障害及び類似疾患のない者
○振動障害療養者群年齢  70歳以下
治療歴 10年未満(可能な限り短期間)

 実証検査実施時期
  ○労災病院12月〜 2月半ば
  ○徳島健生病院11月中の土曜日及び日曜日

 検査実施マニュアル等(必要な検査機器、測定条件、マンパワー等)
 別添「実証検査に係る測定条件等一覧表」のとおり

 実証検査実施費用
 実証検査実施費用については、厚生労働省より、各医療機関に支払い


III 実証検査結果の取りまとめ
  平成16年12月〜平成17年2月
   ○実証検査実施医療機関から検査手技責任者への検査結果送付
   ○検査手技責任者による検査手技毎の実施結果取りまめ

  平成17年3月〜5月
   ○検討会での実証検査実施結果報告及び分析、評価


実証検査に係る測定条件等一覧表


検査名 検査装置 消耗品 検査スペース 測定条件 検者人数 セッテング時間 測定時間
(被検者1名)
検査データの記録
及び保管方法
検者に必要となる資格、技能
(1)冷水浸漬手指皮膚温検査 ISO/DIS14835-1に準拠した装置
浸漬箱は、手関節まで両手を同時に浸漬できるもので、腕との接触部位に断熱処置があり、水温12℃±0.5℃に維持できるもの
サーミスタ温度計は12ch以上
ディスポーザブル手袋、サージカルテープ等 6平方メートル程度
室温 21℃±1℃
着衣量 上下2枚、靴下
安静時間 30分
12時間以内飲酒禁止
3時間以内禁煙
午前9時から午後5時までの間で食後1〜4時間に検査
2名
(その他待機医師1名(他業務従事可))
半日
(調整含む)
30分 紙媒体
(機器による)
臨床検査技師(1名以上)、看護師が望ましい
(2)レーザードップラー血流計による皮膚灌流圧測定 レーザドップPV2000
(Vasamedics社)
洗面器、氷、水、タオル、血圧計、聴診器 4.6平方メートル程度
室温25℃
着衣量 特になし
安静時間 15分
1名 30分未満 約30分 プリントアウト用紙のみ 血圧の測定ができる者であれば対応可能
(3)レーザー血流画像化装置による皮膚血流測定 レーザー血流画像化装置PIM-II(Perimed社、Sweden) 測定データ記録・保存用FD等 100平方メートル程度
室温 24℃±1℃
着衣量 上下2枚、靴下
安静時間 30分以上
2名
(皮膚温等のその他の測定を同時に行う場合には1名追加)
約30分 30分〜40分程度 画像データ(呼び出しには専用ソフトが必要)として電子媒体に記録し保管 冷水負荷試験に精通した臨床検査技師及び看護師
なお、医師の監督下で行う必要有
(4)局所冷却による指動脈血圧測定
(FSBP%)
振動障害疾病研究センターへ確認中
(5)振動感覚閾値検査 ISO13091-1に準拠した振動感覚閾値測定装置(我が国には、HVLab製Tactile Vibrometerが3台)
サーミスタ温度計(2ch以上)
電池、FD、記録用紙等 4平方メートル程度
室温 25℃程度
低騒音、低振動
着衣量 特になし
安静時間 30分
1名 半日
(調整含む)
30分 FD 臨床検査技師が望ましい
(6)正中・尺骨神経の運動・感覚神経伝導検査 通常の伝導速度検査、筋電図を測定できる機器で対応可能
AgCl皿電極(基準電極、記録電極)
アース(帯状のものが望ましい)
ペーストテープ
ベット1台、機器及び人が2名入れるスペース
(生理検査室で実施可能)
室温 常温
皮膚表面温度30℃以上
着衣量 特になし
安静時間 特になし
シールドルームで行うことが望ましい
2名
(検者1名、記録者1名)
10分程度 30分〜45分程度 機器の構成によるが、FD、CD−R、MO等 医師(神経内科、リハビリテーション科等)又は臨床検査技師で電気生理検査(神経伝導検査や筋電図)に習熟した者
(7)MRIによる筋の機能評価 超伝導MRI臨床機:1.5T機種が望ましい
(表面コイル使用)
画像保存用のMO、CD-R等 MRI室
室温 常温
着衣 MRI室用検査着着用
2名〜4名
(検査技師1〜2名、確認用の研究者1〜2名)
約20分 撮影部位が2箇所で約30分 DICOM形式での保存
MO又はCD−R
放射線技師資格


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