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参考資料1

WHOにおけるICD-10の改正について

WHOは、現在、医学の進歩等に対応するため、ICD−10の改正(アップデート)、すなわち、ICD−10のまま改善(大改正、小改正)を加え、バージョンを更新することとしている。

改正の原則と改正手続き

 「基本分類表(tabular list)」の改正は3年ごとの「大改正(Major change)」と毎年行われる「小改正(Minor change)」に分けられており、基本分類表に影響を与えない「索引」については、毎年改正される。
 大改正については、毎年10月のWHO-FIC協力センター長会議においてWHOが受理したICD-10の改正項目のうち大改正に該当する更新事項が、翌年のWHOのwebsiteに公表され、「大改正(Major change)」と明示されて指定された大改正の年の1月から施行される。
 小改正については、毎年10月のWHO-FIC協力センター長会議においてWHOが受理したICD-10の改正項目のうち小改正に該当する更新事項が、翌年WHOのwebsiteに公表され、その年の翌年1月から施行される。

[参考]大改正と小改正の区分

 大改正(Major change)
  ・新たなコードの追加
  ・コードの削除
  ・コードの移動
  ・あるコードについて、3桁分類項目のカテゴリーの変化を伴う索引の改正
  ・罹患率もしくは死亡率に関するデータ収集の精度に影響を与えるルールもしくはガイドラインの改正
  ・新たな用語の索引への導入

 小改正(Minor change)
  ・あるコードについて、同一の3桁分類項目のカテゴリー内における索引 の修正もしくは明確化
  ・内容例示表もしくは索引の強化(例:包含、除外項目の追加、及び二重分類の追加など)
  ・あるコードについて、概念の変化ではなく表現の強化
  ・罹患率あるいは死亡率に関するデータ収集の精度に影響を与えないルールあるいはガイドラインの改正
  ・誤植の修正

バージョンの管理
 ICD-10は、施行年がわかるようにすべてに施行年を明示する。 例えば、1999年に施行された(実行に移された)ICD-10は「ICD-10(1999)」と標記される。
 日本は現在ICD-10(1990)を使用している。

センター長会議
開催年
小改正/大改正 WHO websiteに
よる公表
公式な施行日 ICD-10 version
1997 小改正
大改正
1998.1
1998.1
1999.1
2000.1
ICD-10 (1999)
ICD-10 (2000)
1998 大改正* 1999.1 2000.1 ICD-10 (2000)
1999 小改正
大改正
2000.1
2000.1
2001.1
2003.1
ICD-10 (2001)
ICD-10 (2003)
2000 小改正
大改正
2001.1
2001.1
2002.1
2003.1
ICD-10 (2002)
ICD-10 (2003)
2001 大改正* 2002.1 2003.1 ICD-10(2003)
2002 小改正
大改正
2003.1
2003.1
2004.1
2006.1
ICD-10 (2004)
ICD-10 (2006)
2003 小改正
大改正
2004.1
2004.1
2005.1
2006.1
ICD-10 (2005)
ICD-10 (2006)
2004 大改正* 2005.1 2006.1 ICD-10 (2006)
2005 小改正
大改正
2006.1
2006.1
2007.1
2009.1
ICD-10 (2007)
ICD-10 (2009)
2006 小改正
大改正
2007.1
2007.1
2008.1
2009.1
ICD-10 (2008)
ICD-10 (2009)
2007 大改正* 2008.1 2009.1 ICD-10 (2009)
*大改正の年は、小改正を含む。
(WHOのホームページ http://www2.fhs.usyd.edu.au/ncch//WHO%20URC/who_urc.htmlより)


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