戻る

医薬品コードの標準化について


 現在、医療用医薬品の流通において利用される医薬品コードには、主としてJANコード(Japanese Article Number:国コード、企業コード、商品アイテムコードからなる13桁のコード)が採用され、包装単位別、販売会社別にコードを設定し、これを医薬品の外箱にバーコードで表現することにより在庫管理や受発注システム等へ活用されている。

 平成15年7月30日改正薬事法が施行され、生物由来製品の市販後安全対策強化のため、製造業者には納入先医療機関名、製品名、ロット番号等の販売記録の保存が義務づけられた。
 また、販売業者には製造業者が必要とするこれらの納入情報の提供義務が課せられた。

 しかしながら、現行のJANコードではロット番号はバーコード化されていないことから、販売業者が製造業者へ提供する納入情報は、目視により伝票に手書きしたもので報告せざるをえない状況にあり、効率性、正確性の面において問題となっている。

 また、近年医療現場で問題となっている医薬品の取り違えなどの医療事故の防止や、院内医療ネットワークシステムを活用した在庫管理等に資するためにも、製品名、ロット番号、有効期限等のバーコード化が必要となっている。

 このため厚生労働省においては平成15年3月に関係部局及び関係業界メンバーからなるワーキンググループを設置し、平成17年7月までに標準化・IT化を実現できるよう作業を実施。

 医薬品業界においては、これまでに表示するデータ項目として、(1)商品情報、(2)有効期限/使用期限、(3)数量、(4)ロット番号を選定したが、情報量が増加するため、従来のバーコードに変えて新たな情報媒体として、省スペースシンボル(RSS)及び電子タグの利用可能性について、今年度中に実証実験を行うこととしている。

 さらに、本年5月からは厚生労働省において、医療安全の向上の観点から、医薬品コードの標準化を図るための検討を行っている。(コード表示標準化検討会)


トップへ
戻る