資料1 |
○ | 「仕事と生活の調和に関する検討会議」報告書の概要(PDF:26KB) |
○ | 仕事と生活の調和の実現のイメージ(PDF:946KB) |
○ | 今後の仕事と生活の調和の在り方のイメージ(PDF:368KB) |
○ | 就業の時間と場所に係る選択肢の多様化の工程(PDF:12KB) |
○ | 「仕事と生活の調和に関する検討会議」報告書のポイント(PDF:15KB) |
総論 |
○ | 人材を基盤とする我が国において、今後とも持続的成長が可能な経済社会を実現するためには、多様な意識を持つ個々の働く者が十分に意欲と能力を発揮できるようにするとともに、次代を支える人材の育成が必要である。 |
○ | そのためには、個々の働く者が、職業生涯の各段階において自らの選択により「仕事活動」と家庭・地域・学習等の「仕事以外の活動」との調和を図っていくことが必要である。 |
○ | その意味で、働く者が、一定の制約のある時間帯の中で、仕事時間と生活時間を、場所等を含め納得の行く形で組み合わせることができるようにすることが必要である。 |
○ | 同時に、働く者がどのような労働時間や契約期間の組み合わせを選択した場合でも、その賃金等の処遇について均衡のとれたものとなるよう、企業における環境を整備することも必要である。 |
○ | こうして個々人の自律的選択を通じた「仕事と生活の調和」が図られれば、働く者は心身ともに充実した状態で能力を発揮することが可能となり、企業においては生産性の向上を図ることが可能となり、社会全体としても持続的成長や次世代育成支援に資することとなる。 |
各論 |
・ | 所定労働時間を超えて労働させる場合には、法定労働時間内であっても割増賃金の支払いを義務化することが考えられること | |
・ | 代償休日を導入すること、所定外労働の有無や頻度の事前通知等所定外労働を命ずる手続の明確化について検討することも考えられること |
・ | 使用者に、労使協定に基づく計画的付与を義務付けることも考えられるが、現行法の抜本修正であり慎重な検討が必要であること | |
・ | 時間単位での年休取得について前向きに検討する必要があること | |
・ | 失効年休を改めて付与する仕組みについて検討する余地はあること |
・ | ベンチャー企業創設時の研究開発者等を対象に、健康確保措置等とワンセットでの労働時間規制にとらわれない働き方を可能とするための仕組みを導入することが考えられること |
・ | 在宅勤務について、育児・介護等の事情を抱える者を対象に、制約なしで「みなし労働」が認められるようにすることが考えられること |
・ | 複数就業を合理性ある働き方として認知するならば、労災保険制度、雇用保険制度、厚生年金制度、健康保険制度といった社会保険制度全般にわたり中立性の確保の観点から、今後さらなる検討を進めることが求められること |
・ | 労働条件変更時にも賃金等に関する情報の明示の必要があると考えられること |
・ | 「所定労働時間が特に短い者」の適用除外規定の削除が考えられること | |
・ | 表示単位期間の時間額表示への一本化が考えられること | |
・ | 産業別最低賃金の在り方を見直すべきという意見と、慎重な検討が必要という意見があるが、最賃制度については、しかるべき場において早急に検討されることが期待されること |
・ | 賃金等の処遇の決定に際して労働時間や契約期間の違いのみを理由として差を設けることは合理性が乏しいこと | |
・ | 労働時間と契約期間が異なる働き方相互間での処遇の均衡の実現に向けた対応が必要であること | |
・ | 企業の側が何らかの形で均衡処遇の実現に向けた取組を行う必要があることを法令上明確にすることが必要と考えられること | |
・ | 短時間労働者に対する厚生年金の適用を検討することとされているが、そのためには均衡処遇の実現が急務といえること |
・ | 生涯学習の必要性が高まる中で、「職業キャリア権」(人生の中で、職業キャリアを準備し、展開し、終了する一連の流れを総体的に把握し、これら全体が円滑に進行するよう基礎付ける権利)を今後の労働政策の基軸に据えていくことが求められること |
結語 |
○ | 今後、我々が目指すべきは、個々の働く者が労働時間と生活時間を場所等も含め様々に組み合わせ、バランスのとれた人間的なリズムのある働き方や生き方を実現し、その意欲と能力を十分発揮できる懐の深い社会の実現である。 |
○ | 働く者、企業、政府は、こうした懐の深い社会についての認識を共有し、その実現に向けてそれぞれの立場から積極的かつ継続的に取り組むことが必要である。 |
○ | 個々の働く者については、職業キャリアを含めた人生キャリアの展開・形成について主体的に考え、責任感を持って自律的な選択と研鑽を重ねることが期待される。 |
○ | 企業については、従業員の生活に配慮した雇用管理を行い、各人の多様な人生キャリアの展開を認めることが、そのやる気や創造性を引き出し、生産性を長期的に向上させることに目を向け、働く者が主体的に人生キャリアを形成・展開することを支援していくことが求められる。 |
○ | 政府には、この報告書を基に、「仕事と生活の調和」の実現に向けた環境整備に早急に着手することが期待される。とりわけ、法的整備を要するものについては、速やかに適切な措置を講じるよう要請する。 |