・ | 介護福祉士は介護老人福祉施設や介護老人保健施設で介護職員の約4割を占めるなど役割が大きくなっている。
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・ | 社会福祉法人で介護職員(常勤職員)について介護福祉士を採用条件にしているのは17%にとどまるなど資格の位置づけが不十分ではないか。
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・ | 養成施設の卒業者は、実務経験者と比較して、介護技術の現場における対応力に相当差がある。
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・ | 養成施設の卒業者は年齢的に社会経験が浅く、介護技術と併せて入所者への接遇等が非常に弱いため、採用後最初の研修では接遇を重点的に研修している実情がある。
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・ | 養成施設卒業者は実技が伴わないという意見があるが、卒業直後は実務が未経験であるため当然であり、むしろ資格取得後における実務経験や研修等を通じて向上する素養が身に付くものではないか。
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・ | 協会が実施する卒業時共通試験制度を導入してからは、養成施設の卒業者と実務経験者の差が縮まったのではないか。
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・ | 実務経験者は介護技術そのものはある程度安定しているが、介護技術についての理論的な裏付けは養成施設の卒業者の方がよく理解している。
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・ | 個人的な能力差や教職員の資質の差により養成施設間に格差が相当生じているのではないか。
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・ | 高齢者関係の施設では介護福祉士の有資格者が多くなっているが、障害施設関係では介護福祉士の資格があまり評価されずに資格を取得していない一般職員と入り混じっている。障害者分野のカリキュラムを厚くするべきではないか。
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・ | 介護技術等の実践のカリキュラムを養成施設において強化すべきではないか。
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・ | 介護福祉士教育は2年では足りない。
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・ | 卒業後一定期間実践の場を踏んでから資格を与えるようにしてはどうか。
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・ | 四大卒の介護福祉士に、例えば1級、2級といったランクを導入してはどうか。
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・ | 介護保険の導入等により、利用者のサービスへの満足度、サービスの質が問われるようになり、介護職にもある一定の質を求められるようになっている。したがって、経営者が施設を運営するうえで、介護職の資質は非常に重要な課題である。
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・ | 四大卒の介護福祉士は将来の幹部候補の人材として採用したいが、一方で初任給が高いために採用を敬遠する傾向もあるのではないか。
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・ | 介護福祉士の資格水準の底上げはある程度必要だが、施設側が職員に対して高い水準に見合う給与を拠出できるかという経営の観点からも資格の水準を検討する必要がある。
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・ | 入所者が重度化しており、また、痴呆老人が非常に増加している。その中で利用者の生活全般のサポートを行うために医療知識や緊急時の対応が求められる。
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・ | 介護福祉士にも医療職に連絡や相談する必要性を判断できる程度の医療知識は必要である。
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・ | 養成施設のカリキュラムで養成される能力と現場で必要としている能力の間には乖離がある。特に生活支援の部分と医療との関係の部分を埋める必要があるのではないか。
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・ | 老人保健施設や医療施設では、医療職の指揮系統が確立されているため、介護職の自主性や主体性がそがれがちである。
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・ | 老人保健施設においては、介護職にも一定以上の特化した専門分野を持つことが求められている。
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・ | 実務経験を積んで資格取得した年配の介護職の方は仕事に対する意欲が高く、経験もあるので、貴重な存在となっている。
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・ | 高齢者関係の施設の全体的な課題として、介護職の業務範囲が各施設によって異なるために、介護職の方が働きづらい環境を作っているのではないか。
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・ | 介護職の方は他の資格と比較して競争意識が低く、現状に甘んじているのではないか。
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・ | 養成施設や就職前の教育は非常に重要だが、就職後の研修をどのように組んでいくかも非常に重要である。 |