審査判定において、いまだに不十分な主治医意見書がたくさんあると言われている。なぜ、不十分な主治医意見書がたくさんあるのか。 その原因の一つは訪問診察をしないで、主治医意見書が書かれているからであり、また、利用者にとってのかかりつけ医が曖昧であるからである。今日に至っても急性期加算等病院の勤務医が、主治医意見書を書いているからと言われている。 審査判定のための合議体の委員の数は、この4月から少なくなると言われているが、この間の不十分な意見書をそのまま放置して、より良い審査判定ができるとは思えない。 この現状を打破するには、利用者の身近に存在し、定期的な訪問診察を継続的に行う「地域かかりつけ医」を明確に位置づけることが必要ではないのか。
秦 洋一
|
I | .地域かかりつけ医の訪問診察が、この間、十分に増えてきただろうか。 |
II | .主治医意見書の目的に2つあった。審査会のためのものと、ケアマネジャ−がケアプランを作成するためのものであったが、今後もこの方式でいくのか。 |
III | .主治医意見書は、審査会においてより信頼のおけるものになっただろうか。 |
(1) | 今までのリハビリの視点ではなく、2002年のICF(国際機能分類)のリハビリの視点で、利用者の評価をすることがまだ全く不十分である。 |
(2) | 痴呆、特にアルツハイマ−型の痴呆についての理解が不十分であること。うつ病、せん妄等の痴呆以外の精神障害についての理解も不十分であること。 |
(3) | 利用者が住んでいる地域の状況を十分理解していないこと。また利用者の家の状況について、どこにトイレがあり、どこに風呂場があって、利用者がどのように利用しているのか、利用するにあたっての問題点は何かについて十分チェックされていないこと。また家族の状況についても理解が不十分であること。 |
(4) | 高齢者介護の理念である「自立支援」の視点からケアマネジメントを反省してみると、現状ではセルフケア能力を伸ばす視点ではなく、補填または対症療法的なケアマネジメントに留まっているのではないか。 自己実現、社会参加、社会貢献等に向けての視点からのケアマネジメントが不十分である。 以上の(1)〜(4)を中心にして、研修会及び実習を通して主治医意見書の書き方を継続的に向上させて行く必要があるだろう。そして、研修会への参加も義務づける必要があるだろう。 |
IV | .急性期加算等の病院の専門医がまだ主治医意見書たくさん書いているが今後も認めていくべきなのだろうか。 |
2004年2月16日
|
グループホームは、すざましい勢いで増えており、2004年度に3200件という当初の目標をはるかに上回り、すでに4500件にもなっています。 サービスが多くなるのは歓迎すべきですが、個室には鍵がなくホーム自体には鍵をかけるなど、グループホームとは到底いえないものが多いことは現場を見れば明らかです。 また月々の自己負担が15万円に近く、高齢者の多くが入居できない現状です。これはグループホームに空きが多い原因になっています。 介護保険では、サービスに「第三者評価」システムを導入することになっていますが、計画段階から市民が参加し、市民が使いやすい評価結果の公表を望む意見が強く出されています。
秦 洋一
|
2004年3月9日 特定非営利活動法人福祉を拓く会GOWA 特定非営利活動法人特養ホームを良くする市民の会 市民福祉情報オフィス・ハスカップ |
1. | 評価基準、評価手法の検討段階からの市民参画を |
2. | 行政は指導監査の責任を果たし、市民が利用しやすい監査結果の情報公開を |
3. | 市民が活用できる評価結果の公表方法を |
4. | 評価費用については慎重な検討を |