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平成16年1月26日

薬事・食品衛生審議会 血液事業部会
部会長 溝口 秀昭 様
委員 大平 勝美
委員 花井 十伍

輸血医療の安全確保のための総合対策に関連して

輸血医療の意義と安全確保・被害再発防止及び救済の流れ
(1)輸血医療の必要性と献血の意義⇒(2)感染症発生等の危険情報の開示⇒(3)安全な献血血液と献血責任⇒(4)(検査目的献血防止策)⇒(5)採血時の事故防止と検査等安全性の確保⇒(6)献血血液による血液製剤製造工程による安全性確保のための病原性因子検査・不活化の徹底⇒(7)医療現場における輸血医療体制の整備(インフォームドコンセント、適正使用、検体・記録保管、採血前・後の検査)⇒(8)輸血後感染症等の早期発見と情報開示による早期治療・被害救済及び被害拡大の防止⇒(9)遡及調査の徹底と再発防止のための安全対策


1.輸血医療の必要性と、献血の意義を、健康と公衆衛生の側面から公教育・社会倫理等を通して国の教育・啓発の基本とする。

2.医療関係者及び国民全体に、国内外の感染症発生等、危険情報の早期伝達・開示を行う。

3.1をもって、国が健全且つ献血責任を持った、献血者の確保等の献血システムを構築する。(注 献血責任と献血システムに関する委員会を設置する。)

4.検査目的献血の防止:善意の献血者には、献血の際の身分証明書(運転免許証、健康保険証、社員証、パスポート、また献血クラブ等のリピートドナーに発行すると有効と考えられる「献血IDカード」)の提示と、健康チェック等検査証の受信及び安全確認の情報提供協力は、献血責任として受任されるものと考えられる。
また、初回時の採血は健康チェックとして検査内容に問題がない場合、2回目より献血してもらう。検査目的においては、STDやHIV・HBV等検査を容易に受け易い、保健福祉センター・無料匿名検査施設・特定病院の検査室等々24時間対応や休日設定など環境整備を整える。

5.採血施設・対応について、社会変化など時流に対応した環境整備と献血者対応を柔軟に行う。
また、献血者への献血の際の事故防止のための安全管理の徹底と公的救済措置を設ける。
採血時の病原体の混入防止対策(消毒・安全な器具の導入・人為ミス)の徹底と、データ処理の誤りが生じないよう対策の徹底、及び検査処理の安全性確保に万全を尽くす。

6.献血血液による血液製剤(血漿分画製剤及び代替製剤も含む)製造工程による安全性確保のための病原性因子検査・不活化の徹底及び適正表示、及び国内外の製造工程安全管理・製品管理の徹底。

7.医療現場における輸血医療体制の整備(輸血医療に的確な病院・診療所等を定め、インフォームドコンセント、適正使用、検体・記録保管、採血前・後の検査を行う)と、保険診療上の財源等の整備も同時に行う。

8.輸血後感染症等の早期発見と情報開示による早期治療・被害救済及び被害拡大の防止

9.遡及調査の徹底と再発防止のための安全対策

以上


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