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介護予防・地域支え合い事業

 介護予防・地域支え合い事業は、介護保険制度の円滑な実施の観点から、自治体の介護予防施策や高齢者の自立生活の確保のための支援事業の推進を図るため、平成12年4月から実施している。
 平成15年度から、より効果的な介護予防を推進するため、高齢者の筋力トレーニング事業、足指・爪のケア事業を取り入れている。


介護予防・地域支え合い事業の主な事業の例(介護予防関係)
実施市町村数は平成15年4月1日現在
○ 介護予防教室等2,319市町村
   高齢者ができる限り要介護状態にならずに健康で生き生きとした老後生活を送れるよう支援する観点から、介護予防教室等を開催する事業
   転倒骨折予防教室1,968市町村
   アクティビティ・痴呆介護教室1,112市町村
   IADL訓練事業590市町村
   地域住民グループ支援事業517市町村
   足指・爪のケアに関する事業(平成15年度新規事業)35市町村
   その他事業138市町村

○ 高齢者筋力向上トレーニング事業(平成15年度新規事業)175市町村
   高齢者の転倒や加齢に伴う運動機能の低下を防止するため、高齢者向けのトレーニング機器を使用し、運動機能の向上を図る包括的トレーニング事業

○ 生きがい活動支援通所事業2,861市町村
   家に閉じこもりがちな高齢者に対し、デイサービスセンター等において、食事や趣味活動の機会の提供など各種サービスを提供する事業

○ 生活管理指導事業2,047市町村
   基本的生活習慣の欠如など、いわゆる社会適応能力が困難な高齢者に対して、訪問又は短期間の宿泊により日常生活に対する指導、支援を行い、基本的生活習慣が身につくようにすることにより、要介護状態への進行を予防する事業
 生活管理指導員派遣事業1,273市町村
 生活管理指導短期宿泊事業1,737市町村

○ 「食」の自立支援事業2,450市町村
   在宅の高齢者が健康で自立した生活を送れるよう、十分なアセスメントを行った上で、食関連サービスのプログラムを作成、提供し、定期的な評価・調整を実施する事業。
 うち、配食サービスのみ実施しているところ2,224市町村



「介護予防・地域支え合い事業」における取組み
(平成15年度新規事業)

高齢者筋力向上トレーニング事業

 〔実施方法〕
  転倒骨折の防止、加齢に伴う運動機能低下の防止の観点から、負荷量の微調整が可能な高齢者向けに開発されたトレーニング機器を使用し、運動機能の向上に資する包括的なトレーニングを行う。

 〔利用対象者〕
  おおむね60歳以上の在宅の高齢者であって、事業実施により効果が期待できる者とする。

 〔事業内容〕
  (1)専門スタッフによるアセスメント
  専門スタッフ(医師、理学療法士、健康運動指導士、保健師等)は、事業開始前に対象者の健康状態、生活習慣、体力などの個別の状況を把握する。
 ※市町村は、専門スタッフに対して、筋力トレーニングの指導に必要な研修を行う。
  (2)個別運動プログラムの作成
  専門スタッフは、対象者の特性にあわせて個別プログラムを作成。
  個別プログラム:体力測定等により初期評価を行った上で、対象者の筋力を高め、柔軟性とバランス能力を向上させることを期待できる包括的なトレーニングプログラム
  a.プログラム実施期間
 概ね3ヶ月程度とし、実施回数は、対象者の負担とならず、かつ、効果が期待できる回数を設定
  b.プログラム内容
 高齢者向けトレーニング機器を使用し、(1)トレーニングの基礎的な技能を修得する期間、(2)筋力を強化するトレーニングを行う期間、(3)生活動作の機能向上を目的としてトレーニングを行う期間等、一定の期間毎に一定の目標を定め、対象者の状況に応じて、過度の負担がかからないようにプログラムを設定
  (3)トレーニング効果等のフォローアップ
  トレーニング期間の終了時に、参加状況、生活改善状況、トレーニングの効果測定等の評価を行うとともに、利用者が継続してトレーニングを行えるよう配慮する。


足指・爪のケアに関する事業

 〔実施方法〕
  趾間の保清や爪のケアは、セルフケアとして日常生活の中でごく当たり前に行われていると考えられている。
 しかし、足指・爪のケアの重要性を認識せず、ケアが行き届かなくなったり、間違ったケアを行っていると、爪の変形や感染症の発生に由来して、
(1) 歩行時の痛みによる歩行の躊躇から外出しなくなる、
(2) 歩行時・起立時の重心の偏りによる転倒事故や足・腰関節の障害の発生等の弊害を生ずる、
ことがある。
 このような事態を未然に防止するために、高齢者本人、家族及び介護従事者等に対し、足指・爪のケアの重要性についての知識と適切なケアの方法を広く普及させる。

 〔事業内容〕
  (1)足指・爪ケア教室等の開催
  地域の高齢者とその同居家族、保健福祉関係者及び施設従事職員等を対象として、定期的に足指・爪のケア教室等を開催し、ケアの重要性と適切なケア方法の普及を図る。
  (2)普及啓発パンフレット等の配布
  足指・爪のケアの重要性に関するパンフレット等を作成し、家庭や高齢関係施設等に配布する。



(参考)

介護予防プログラムの具体例

○ 「介護予防プランを考える」(東京都老人総合研究所)より抜粋

介護予防プログラムの具体例の図

 介護予防プログラムの具体例の図


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