出典 | コーデクス第26回総会 (2003年6月30日〜7月7日 ローマ) 報告書(新開発食品保健対策室 仮訳) |
74. | 食品表示部会の議長は、ガイドラインに「広告」を含むことについて、多くの国から指示されている一方で、2カ国が反対していることを述べ、もし同意が得られないならば「広告」を削除し、食品表示部会において更に検討することを提案した。また、議長は、多大なる作業の結果として、「広告」以外のすべての部分については、部会において同意を得ていることを述べた。 |
75. | アメリカは、「広告」を含むことはガイドラインの範囲を根本から変えてしまうことから、「広告」を削除してガイドラインを採択することを支持し、食品表示部会と切り離して、定義を含めた「広告」に関する疑問について更に議論することを提案した。この意見は、多くの国に賛同を得た。 |
76. | ブラジルは、「広告」を健康・栄養強調表示と関連して位置付けることは必要不可欠だとし、もし「広告」がガイドラインに含まれないならば採択すべきではないと述べた。また、「広告」は食品表示部会に関連しており、食品表示部会の「特定用途の未包装品における表示及び強調表示の基準」においても、すでに含まれていると指摘した。 |
77. | 多くの国は、「広告」は「表示」と深く関わっており、消費者を混乱させないためにも、両者は同じ原則に従うべきであることから、ガイドラインの範囲を「広告」にまで拡大することを支持した。また、これらの国のいくつかは、ガイドライン採択の為の妥協案として、この場においては「広告」を削除し、ガイドラインは各国の健康強調表示の規制において参考にすることを提案した。また、この場において、「広告」を削除するのであれば、この問題の重要性の観点から、食品表示部会において、「広告」についての検討を続ける事を提案した。 |
78. | インド、シンガポール、インドネシアは健康強調表示を一般的に認めるべきではないとして、コーデックスにおける健康強調表示についてのガイドラインの作成に反対を表明した。マレーシアは、健康強調表示の科学的証明についての規準が特殊用途部会で作成されるまでは、このガイドラインは採択されるべきではないと述べ、フィリピンが支持した。 |
79. | いくつかの国は、食品表示部会の任務はガイドラインに健康強調表示を含むことであり、範囲を「広告」にまで拡大することではないこと、及び「広告」が含まれる事による影響について十分な検討がなされずに、「広告」がガイドラインに含まれたことを述べ、「広告」を削除して採択することを支持した。いくつかのオブザーバーは、彼らの健康強調表示に対する懸念と、乳幼児対象食品に関連する問題を述べた。彼らは、広告は表示と一致していなければならないこと、消費者を誤解させてはならないことから、ガイドラインが採択されるのであれば、広告への対策も必要であると強調した。 |
80. | 総会は、ガイドラインの本質的な部分に同意が得られないとして、このガイドラインをステップ6に差し戻し、食品表示部会での更なる検討を求めることに同意した。 さらに総会は、食品表示部会に対して、健康・栄養強調表示における、広告の定義を検討するように要求した。 |