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資料6

三塩化チタン及びこれを含有する製剤の毒物及び劇物取締法に基づく毒物又は劇物の指定について

イメージ
TiCl3
CAS:7705-07-9

名称 (英語名) Titanium trichloride(IUPAC名称)
(日本名) 三塩化チタン
経緯
 上記化学物質は、危険物輸送に関する国連勧告で腐食性物質に分類されている物質であり、国立医薬品食品衛生研究所において、毒性試験を行ったところ別添の結果が得られた。
製造(輸入)量、用途
 主な用途としては、ポリオレフィン重合用触媒に用いられている。
物理化学的性状
 別紙1を参照
毒性
 別紙2を参照
事務局案
 三塩化チタン及びこれを含有する製剤は、「毒物」として取り扱うことが適当と思われる。



別紙1
物理的化学的性質(原体)
項目  
名称
(英語名) Titanium trichloride(IUPAC名称)
(日本名) 三塩化チタン
CAS番号 7705-07-9
化学式
 示性式
 分子式

TiCl3
Cl3Ti
分子量 154.26
物理化学的性状
 性状  
 沸点 (℃)
 融点 (℃)
 蒸気密度
 比重
 蒸気圧
 溶解性
 
暗紫色六方晶系の潮解性結晶
136.4℃
−30℃
 
1.772(25℃)
1.33kPa(21.3℃)
エータノール、冷水、熱水、塩酸等極性の強い溶媒に可溶。エーテルに不溶。
安定性 常温で徐々に分解する不安定な物質
反応性 大気中で激しく酸化して白煙を発生する。
引火性及び発火性 空気または水と接触すると発火するおそれがある。
その他 加熱により分解しClガスを発する。
国連危険物輸送分類国連(UN)番号 クラス8(腐食性物質)、クラス4(可燃性物質類)、容器等級IorIIorIII
UN 1760,UN 2441,UN 2869



別紙2

毒性(20%製剤)
通常原体で試験を行うが、原体は常温で除々に分解する不安定な物質であり市販されていないので、被検物質は、三塩化チタン溶液(20%塩化チタン塩酸溶液)を使用して試験を行った。
試験の種類 供試動物 試験結果 備考
急性経口毒性 ラット
♂♀
LD50:130mg/kg 試験結果:20%
塩化チタン塩酸溶液として
急性経皮毒性 ラット LD50:2000mg/kg以上 試験結果:20%
塩化チタン塩酸溶液として
急性吸入毒性   試験実施せず  
皮膚刺激性/腐食性試験 著しい皮膚腐食性あり。
急性経皮試験の結果、極めて強い腐食毒性が認められたため、本試験は実施せず。
試験結果:20%
塩化チタン塩酸溶液として
※試験機関は国立医薬品食品衛生研究所


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