○ | 年金財政にとって重要なのは実質であるが、市場金利との架け橋として物価上昇率のイメージが必要ではないか。 |
○ | 長期の新古典派のモデルで推計する場合、名目をどう考えるかは非常に難しいのではないか。
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○ | 運用利回りの範囲をケース1、ケース2、ケース3の3つに分けているが、これはどのような考え方に基づいているのか。 |
● | 平成13年度の年次経済財政報告においても、中長期的には経済全体の生産性の伸びは年0.5〜1%程度に高まることは十分可能である旨記述されている。
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○ | 総投資率の減少傾向が今後も続くことを想定しているが、その場合、生産性が足下の0.2から、中長期的にはケース1からケース3までのように上がることの説明はつくのか。また、ISバランスという観点から金利の動向をどのようにアプローチしていくか、ということは議論したのか。 |
○ | 貯蓄は将来減って、それにより投資のスピードは多少鈍くなっていくと考えている。ただし、今後は、研究開発投資のシェアが高まっていくのではないか。 |
○ | 長期の金利を決定するときにISバランスでモデルを作り、あるいは理論化して作ることは恐らく不可能ではないか。家計・政府・企業の3つの要因をIとSについてそれぞれ見ていくのは非常に困難である。
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○ | 世界的に見たときに、実質金利は、今後低下していくという理解でよいのか。 |
○ | 個人的には、長期的には上がっていくのではないかと考えている。その理由として、開発途上国における投資需要のみならず、先進国でも、競争が激しくなる中で投資需要が減ることは考えづらい。
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○ | 実質長期金利は何で決まるかということについて色々な考え方があるが、ここでの考え方は、経済全体の利潤率から実質長期金利が決まるという考え方であるという理解でよいのか。 |
○ | そういうこと。
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○ | 今回の検討結果は、どのような形で年金部会に報告するのか。例えば、ケース1、ケース2、ケース3に対するウエイト付けを行うなど、判断材料の提示を行わないのか。 |
● | 年金部会に対しては、分科会の議論、考え方を紹介し、十分参考としていただきつつ、年金部会は年金部会の御議論をしていただく、という関係になると考えている。
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○ | 年金部会でマンデートとして出さなければいけない数字というのは何なのか。 |
● | 年金部会では、給付と負担の在り方、制度論等非常に多岐にわたったことを御議論いただいており、年金部会として、必ずしも利回りや経済前提についてしっかりしたものを取りまとめていただく必要はないと理解している。 |
● | 年金部会の位置付けが相当変わってきており、従来のように、すべてが一本の案にまとまるということではなく、むしろ論点の整理をやっていただき、最終的には厚生労働省の責任で世の中に提示させていただくということになると考えている。
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○ | これ以上御意見等がなければ、作業班における検討結果を分科会としての検討結果として了承したいと思うが、よろしいか。 |
○ | 異議なし。 |
○ | それでは、そのようにさせていただく。 |