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がん対策関係資料


がんの現状

1)原因別死亡割合・死亡数

原因別死亡割合・死亡数のグラフ

資料: 厚生労働省「人口動態統計」
2)主要死因の推移

主要死因の推移のグラフ

3)がんの罹患率

がんの罹患率のグラフ

資料: がん研究助成金地域がん登録研究班報告書
4)がんの死亡率

がんの死亡率のグラフ

資料: 厚生労働省「人口動態統計」

5)がんの5年生存率

がんの5年生存率のグラフ

資料: 国立がんセンター中央病院院内がん登録
(初回入院患者の入院暦別5年生存率の推移


がんの5年生存率のグラフ

資料: 大阪府地域がん登録(大阪市を除く府内在住患者)




がんの現状

依然として日本人の死亡原因の第一位であり、年間約30万人が死亡している。
胃がん、子宮がん等による死亡率は減少した。
大腸がん、肺がん、肝臓がん、膵臓がん、前立腺がん、乳がん等による死亡率は増加を続けている。

死亡率の減少したがんがある一方、国民のライフスタイルの変化等により大腸がん等欧米型のがんの死亡率は増加を続けている。

 より有効な対策がとられない限り、がんの死亡者数は現在の30万人から2020年には45万人まで増加するとの試算もある。


今後の方向

今後の方向の図


1.がん研究の推進

 重点的研究課題(有識者会議報告書)
(1) 学横断的な発想と先端科学技術の導入に基づくがんの本態解明の飛躍的推進
  (1)  がんにおける細胞・組織システムの基礎研究に基づくがんの本態解明
  (2)  ゲノム・プロテオーム(たんぱく質総体)情報、病理、診療情報、生活習慣情報等の相関性の解明
  (3)  動物モデルなどを用いた個体レベルの発がん、転移、がん免疫機構の解明
  (4)  分子標的治療の基盤形成
  (5)  がん細胞に対する宿主の免疫応答機構の解明
  (6)  学横断的な新しいがん研究領域の開拓
(2) 基礎研究の成果を積極的に予防・診断・治療へ応用するトランスレーショナル・リサーチの推進
  (1)  新たな予防・診断・治療法の開発のためのトランスレーショナル・リサーチの強力な推進
  (2)  腫瘍DNAなどのバイオリソースバンク、遺伝子多型と抗がん剤や放射線による副作用についてのデータベース等の設置及び推進
  (3)  臨床・公衆衛生研究実施体制の整備
(3) 革新的な予防法の開発
  (1)  環境中の発がん要因の同定と暴露情報の収集
  (2)  発がん要因と発がん機構の関連性の解明による、新しい予防法の確立
  (3)  大規模長期コホート研究など分子疫学的研究の全国的展開
  (4)  簡便で効果的な禁煙支援法の開発・普及
  (5)  生活習慣改善、化学物質投与等による介入試験の展開
(4) 革新的な診断・治療法の開発
  (1)  腫瘍マーカーの体系的探索に基づく高感度・高精度のがんの早期診断法の開発
  (2)  がん検診の技術開発と有効性の科学的評価
  (3)  がんの早期発見のための高度画像診断等に資する医用工学・光学、エレクトロニクス分野の研究開発の推進
  (4)  画像情報データベースの構築
  (5)  がん患者個々人に最も適した治療法を選択するテーラーメイド医療の確立と普及
  (6)  膵がんやスキルス胃がん等の難治がん等を対象とする新治療技術の体系化
  (7)  機能を温存・再建する外科療法や低侵襲性治療法の研究等患者の生活の質(QOL)の維持・改善を図る治療法の開発
  (8)  粒子線治療の臨床的有用性の確立
  (9)  多施設共同臨床試験ネットワークの確立
(5) がんの実態把握とがん情報・診療技術の発信・普及
  (1)  地域がん登録や院内がん登録の基盤整備
  (2)  地域がん診療拠点病院を基盤に置いたがん医療標準化の推進
  (3)  最新のがんの知見及び診療に関する情報を発信・普及するためのネットワークの構築等

 支援事業
 (1)  トランスレーショナル・リサーチ、臨床研究促進のための研究体制の充実
 (2)  がん登録事業等、疫学研究における基盤整備
 (3)  バイオリソースバンクやそれらのデータベース化等の基盤の充実
 (4)  がんの予防・検診センターの設置を含む予防・診断技術の確立と全国への普及
 (5)  国民へのがんに関する的確な知識と最新情報提供
 (6)  産官学連携強化のための体制整備
 (7)  若手研究者・研究支援者の育成と人事交流の促進
 (8)  国際協力、国際交流の充実
 (9)  がん研究の中核拠点機能の強化等


【研究領域(案)】(厚生労働省)

 (1)  発がんの分子機構に関する研究
 発がんの高リスク群の把握等

 (2)  がんの臨床的特性の分子基盤に関する研究(がんの個性、宿主の個性)
 個々のがん症例に応じた適切かつ有効で副作用の少ない「テーラーメイド」な治療等

 (3)  革新的ながん予防法の開発に関する研究
 遺伝情報を基にした個人に最適ながん予防法の確立等

 (4)  革新的な診断技術の開発に関する研究
 早期発見が困難とされる膵がん等の早期発見法の開発等

 (5)  革新的な治療法の開発に関する研究
 膵がんやスキルス胃がん等の難治がんの新治療技術の体系化等

 (6)  がん患者のQOLに関する研究
 機能を温存する外科療法の研究等

 (7)  がんの実態把握とがん情報の発信に関する研究


2.がん予防の推進

 がんの有効な予防法の確立
生活習慣、環境要因等と発がんリスクとの関連に関する研究を進める。

 がん予防に関する知識の普及の促進
健康日本21の目標(抄)
9 がん

9.1 たばこ対策の充実
9.2 食塩摂取量の減少
9.3 野菜の摂取量の増加
9.4 1日の食事において、果物類を摂取している者の増加指標の目安
9.5 脂肪エネルギー比率の減少
9.6 飲酒対策の充実
9.7 がん検診の受診者の増加
指標の目安
[検診受診者数] 現状* 2010年**
 9.7a  胃がん   1,401万人  2,100万人以上
 9.7b  子宮がん   1,241万人  1,860万人以上
 9.7c  乳がん   1,064万人  1,600万人以上
 9.7d  肺がん   1,023万人  1,540万人以上
 9.7e  大腸がん   1,231万人  1,850万人以上
*: 参考値:平成9年健康・福祉関連サービス需要実態調査
**: 5割以上の増加
注)  各がん検診の受診者数は「平成9年健康・福祉関連サービス需要実態調査」の各がん検診の受診者数と人間ドック受診者の合計である。
がん予防の推進の図


 感染症予防対策の充実

感染に起因するがんの予防対策を充実させる。
・ 肝臓がん
・ 子宮頸がん
・ 一部の胃がん
・ 一部の白血病
染症予防対策の充実の図

 がんの早期発見・早期治療

新しい検診技術の開発等
がんの早期発見・早期治療の図


〈がん予防の推進体制の今後のイメージ〉

がん予防の推進体制の今後のイメージの図


〈がん検診体制の今後のイメージ〉

がん検診体制の今後のイメージの図


3.がん医療の向上

 国立がんセンターを中心としたネットワーク化の一層の充実

   がん診療専門医療機関(15年3月現在、全国がんセンター協議会加盟施設のうち15施設)が、がん診療施設情報ネットワークシステムで結ばれ、毎週テレビ会議を行い最新の情報交換をしている。

国立がんセンターを中心としたネットワーク化の一層の充実の図

 国立がんセンターを中心とした情報発信機能の一層の充実

   がん診療専門医療機関(15年3月現在、全国がんセンター協議会加盟施設のうち15施設)が、がん診療施設情報ネットワークシステムで結ばれ、毎週テレビ会議を行い最新の情報交換をしている。

国立がんセンターを中心とした情報発信機能の一層の充実の図

 将来のがん研究を担う若手研究者の育成等

将来のがん研究を担う若手研究者の育成等の図


地域がん診療拠点病院の概要の図


がん専門医の育成についての学会の取組例
がん専門医の育成についての学会の取組例の図
 日本癌治療学会
 ・ 新規のがん治療薬及び治療の開発に従事する専門医の養成を行っている。
 日本整形外科学会
 ・ 専門医の資格要件として受講を義務づけている教育研修会の中にがんが含まれている。
 日本甲状腺学会
 ・ 専門医の資格要件にがんの専門的研修実績を含んでいる。
 日本乳癌検診学会
 ・ 認定医の認定要件として受講を義務づけている専門的講習会の中にがんが含まれている。
 日本呼吸器外科学会
 ・ 専門医の資格要件にがんの専門的研修実績を含んでいる。
 日本皮膚科学会
 ・ 専門医の資格要件にがんの専門的研修実績を含んでいる。
 日本消化器外科学会
 ・ 専門医の資格要件にがんの専門的研修実績を含んでいる。
 日本臨床腫瘍学会
 ・ 化学療法の専門医制度を設け、2006年から申請を受け付け2007年から認定する予定。
(注) アイウエオ順に掲載


 がん患者の生活の質(QOL)の向上

ロボット外科手術の図

ロボット外科手術
重粒子線治療の図

重粒子線治療
図
   有効で負担の軽い検査・治療を普及させる。
   緩和医療技術の開発や普及を進めがん患者の苦しみの軽減を目指す。
緩和医療イメージの図

緩和医療イメージ

 国際協力・国際交流の促進並びに産官学協力の推進
国際協力・国際交流の促進並びに産官学協力の推進の図


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