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資料B−2


保存前白血球除去について


保存前白血球除去の必要性等について

保存前白血球除去に関する検討経緯

保存前白血球除去の基準について(意見)
(平成15年4月23日安全技術調査会)


保存前白血球除去の基準設定について
(平成15年4月23日付け意見照会)


「保存前白血球除去の基準設定」に関する意見照会について
(平成15年5月21日付け回答) (PDF: 212KB)


保存前白血球除去の必要性等について


1 輸血療法における白血球起因性の有害事象
 輸血用血液に含まれる白血球に起因する有害事象として、以下のようなものが知られている。
(1)患者に及ぼす副作用(輸血後に発生する可能性がある副作用)
  非溶血性発熱反応(FNHR)
抗HLA抗体の産生
輸血関連急性肺障害(TRALI)
輸血関連移植片対宿主病(TAGVHD)
免疫修飾(TRIM)
感染症(ウイルス:サイトメガロウイルス等、細菌:エルシニア等)
(2)保存障害(輸血用血液の品質に与える影響)
  凝結塊
溶血

2 諸外国の保存前白血球の導入状況(2002年1月現在)

 
輸血用血液製剤種類
赤血球製剤 血小板製剤 FFP
フランス 100 100 100
英国 100 100 100
イタリア 10 50
ドイツ 100 100 100
カナダ 100 100 100
米国 70 60  
(%)


保存前白血球除去に関する検討経緯


 血液事業部会等における検討
(1)  中央薬事審議会血液製剤特別部会(平成11年6月28日)
保存前の白血球除去フィルターの導入を進めていくべきと結論
(2)  白血球除去に関する小委員会(平成11年10月15日〜平成13年6月29日)
(3)  安全技術調査会(平成13年10月22日)
小委員会報告
保存前白血球除去導入は血小板製剤を優先する
赤血球製剤については根拠の集積等を検討を待つ
保存前白血球除去に関する基準を検討する
(4)  安全技術調査会(平成15年3月25日)
非溶血性輸血副作用への対応について白血球除去等の検討
(5)  安全技術調査会(平成15年4月23日)
保存前白血球除去の基準に関する意見

 厚生労働省における検討
(1)  白血球除去に関する経済的効果に関する検討
輸血関係情報研究事業
研究課題 輸血におけるベッドサイド白血球除去フィルターの使用状況実態調査および保存前白血球除去フィルター導入の場合の経済的効果に付いて
研究者 国立熊本病院 河野文夫 他
予算額 2,648千円(平成14年度)
厚生労働科学研究
研究課題 血液白血球除去技術の臨床評価:前方視野的検討
(平成13年度〜平成15年度)
研究者 慶應義塾大学医学部 半田 誠
研究費 6,300千円(平成14年度)
(2)  輸血用製剤(血小板製剤)への影響に関する検討
日本未熟児新生児学会への照会(平成14年3月1日付)
(保存前白血球除去により)感染の危険が少なく効率的であるならば1単位及び2単位血小板製剤の供給中止はやむを得ないものと考える(平成14年4月20日回答)
(3)  関係機関からの情報収集等
日本赤十字社への照会等
保存前白血球除去導入に関する検討の申し入れ(平成14年3月11日)
白血球除去フィルターを組み込んだ採血キットを用いずに、成分採血装置の性能のみで白血球数を低減化できる装置の整備について検討を申し入れ(平成14年5月9日回答)
安全技術調査会の意見を踏まえた今後の白血球導入スケジュールに関する意見照会(平成15年4月23日照会、平成15年5月21日回答)
業者等への照会等
白血球除去フィルター・測定機器業者等からの情報収集(随時)、安全技術調査会の意見を踏まえた業者等に対するヒアリング(平成15年5月27日実施)


保存前白血球除去の基準について(意見)


 ┌
 |
 |
 └
平成15年4月23日
薬事・食品衛生審議会薬事分科会
血液事業部会安全技術調査会





 保存前白血球除去については、平成11年6月28日に開催された血液製剤特別部会(現血液事業部会)において導入を進めていくと結論されたことを受け、本調査会において検討を続けてきたところであるが、今般、下記の通り意見をとりまとめたので報告する。



 全ての輸血用血液製剤について保存前白血球除去を行うこととする。白血球除去の基準は、当該一バッグ(一製剤)当たり白血球数1×106個以下とすることが適当である。さらに、原料血漿についても、混入する白血球数を低減させることが適当である。


医薬血発第0423001号
平成15年4月23日


日本赤十字社事業局血液事業部長 殿


厚生労働省医薬局血液対策課長



保存前白血球除去の基準設定について
(意見照会)


 血液事業の実施につきましては、平素より格別のご尽力を頂いており、厚く御礼申し上げます。
 さて、本日開催された薬事・食品衛生審議会血液事業部会安全技術調査会におきまして、全ての輸血用血液製剤について、保存前白血球除去を行うこと、またその基準は、当該一バッグ(一製剤)当たり白血球数1×10 個以下とすることが適当であること、さらに原料血漿についても、混入する白血球数を低減させることが適当であること、との意見(別紙参照)がとりまとめられました。別紙は、次回血液事業部会にて安全技術調査会意見として報告することとなります。
 つきましては、次回部会における議論に資するため、貴社の輸血用血液製剤の製造現場において、上記の基準による保存前白血球除去を導入するための今後のスケジュールを平成15年5月21日(水)までにお示しください。



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