調査対象 | 全国20歳以上の者5,000人 有効回収数3,578人(回収率71.6%) 調査期間 平成15年2月13日〜2月23日 |
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調査目的 | 公的年金制度に関する国民の意識を調査し,今後の施策の参考とする。 |
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調査項目 |
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調査実績 | 平成 5年 8月 公的年金制度に関する世論調査 平成10年 3月 公的年金制度に関する世論調査 |
(1) | 老後の生活について考える頻度 自分の老後の生活について考えることがあるか |
平成5年8月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 考えている | 72.1% | → | 75.5% | (増) |
よく考えている | 29.4% | → | 34.9% | (増) | |
ときどき考えている | 42.7% | → | 40.6% | ||
・ | 考えたことがない | 27.6% | → | 24.1% | (減) |
あまり考えたことがない | 22.4% | → | 19.0% | (減) | |
全く考えたことがない | 5.1% | → | 5.0% |
(2) | 老後の生活設計の中での公的年金の位置付け 老後の生活設計の中で,公的年金をどのように位置づけているか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | ほぼ全面的に公的年金に頼る | 21.8% | → | 29.0% | (増) |
・ | 公的年金を中心とし,これに個人年金や貯蓄などの自助努力を組み合わせる | 51.0% | → | 41.7% | (減) |
・ | 公的年金にはなるべく頼らず,できるだけ個人年金や貯蓄などの自助努力を中心に考える | 21.4% | → | 21.7% | |
・ | 公的年金には頼らず,子どもなどによる私的扶養に頼る | 1.9% | → | 2.3% |
(3) | 社会保障などの分野における最も重要な課題(3つまでの複数回答,上位5項目) 少子高齢社会への対応として,社会保障などの分野において,日本にとって最も重要な課題となるのはどのようなことだと思うか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 安心して医療が受けられる体制の整備 | 60.5% | → | 61.6% | |
・ | 老後の生活に必要な年金など所得保障の確保 | 71.6% | → | 55.4% | (減) |
・ | 高齢者の介護施設・介護サービスの確保 | 55.4% | → | 48.3% | (減) |
・ | 育児・出生対策など次世代の育成の支援 | 10.9% | → | 20.9% | (増) |
・ | 高齢者の雇用の確保 | 17.0% | → | 19.8% | (増) |
(1) | 公的年金制度の情報源(複数回答,上位4項目) 自分が加入している公的年金制度について,どこから情報を得ているか |
平成5年8月 | 平成15年2月 | ||||
・ | テレビ・ラジオ | 30.4% | → | 53.7% | (増) |
・ | 新聞・雑誌 | 30.3% | → | 42.4% | (増) |
・ | 都道府県や市町村の広報 | 41.2% | → | 29.5% | (減) |
・ | 社会保険事務所などの国の広報 | 8.6% | → | 22.8% | (増) |
(2) | 公的年金制度に対する関心 公的年金制度について,どの程度関心があるか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | |||
・ | 関心がある | 78.1% | → | 77.7% |
非常に関心がある | 34.9% | → | 35.4% | |
ある程度関心がある | 43.1% | → | 42.3% | |
・ | 関心がない | 21.4% | → | 21.5% |
あまり関心がない | 16.4% | → | 16.1% | |
ほとんど(全く)関心がない | 4.9% | → | 5.4% |
ア | 公的年金制度に対する関心を持ち始めた時期 「非常に関心がある」,「ある程度関心がある」と答えた者(2,780人)に,公的年金制度について,いつ頃から関心を持つようになったか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 20歳未満 | 1.7% | → | 1.9% | |
・ | 20歳代 | 11.0% | → | 11.6% | |
・ | 30歳代 | 21.3% | → | 19.7% | |
・ | 40歳代 | 30.5% | → | 23.8% | (減) |
・ | 50歳代 | 25.0% | → | 28.5% | (増) |
・ | 60歳以上 | 9.2% | → | 13.9% | (増) |
イ | 公的年金制度に対する関心の内容(複数回答) 「非常に関心がある」,「ある程度関心がある」と答えた者(2,780人)に,公的年金制度のどのようなことについて関心があるか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 現在あるいは将来,自分が受け取る年金はどうなっているのか | 70.0% | → | 67.3% | (減) |
・ | 少子化,高齢化が進んでいく中で,将来の公的年金制度全体の姿はどのようなものになるのか | 57.2% | → | 56.0% | |
・ | 公的年金制度全体の年金の給付内容や保険料の負担の現状はどうなっているのか | 35.9% | → | 37.7% | |
・ | 自分が負担する又は負担した保険料はどのくらいか | 27.4% | → | 31.0% | (増) |
ウ | 公的年金制度に対する関心がない理由 「あまり関心がない」,「ほとんど(全く)関心がない」と答えた者(770人)に,公的年金制度について関心がないのは,どのような理由からか |
平成15年2月 | ||
・ | 将来の話なので,老後の生活についてはあまり深く考えていないから | 58.8% |
・ | 老後の生活は公的年金に頼らず,貯蓄したり老後も自分で働けるよう準備しているから | 20.8% |
・ | 老後の生活は公的年金に頼らず,子どもに養ってもらうつもりでいるから | 4.9% |
(3) | 公的年金制度の仕組みや役割についての認識(複数回答,上位4項目) 現在の公的年金制度の仕組みや役割には,どのようなものがあるか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 20歳になれば,学生を含めた国民の誰もが,加入する義務がある | 46.1% | → | 66.7% | (増) |
・ | 保険料を支払った期間に応じて年金が受けられる | 48.5% | → | 62.5% | (増) |
・ | 現役で働いている世代が、年金を受け取っている高齢者を扶養するという制度である | 52.8% | → | 58.0% | (増) |
・ | 死ぬまで,生涯にわたり年金が受けられる | 43.9% | → | 55.6% | (増) |
(1) | 次期改正に向けた動きについての周知度 平成16年の年金制度改正に向けた検討が進められているが,そうした年金制度の改正に向けた動きについて知っていたか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 知っていた | 37.3% | → | 54.2% | (増) |
知っていた | 10.5% | → | 18.6% | (増) | |
ある程度知っていた | 26.8% | → | 35.6% | (増) | |
・ | 知らなかった | 61.6% | → | 44.6% | (減) |
あまり知らなかった | 27.1% | → | 23.6% | (減) | |
知らなかった | 34.5% | → | 21.0% | (減) |
(2) | 公的年金制度の給付と負担についての考え方 「公的年金制度の負担と給付の関係は,働いている時に納めた保険料の実績に応じた額の年金が給付されるなどの負担と給付の関係が明確な仕組みであった方が良い」という意見があるが,どのように思うか |
平成15年2月 | ||
・ | そう思う | 81.1% |
そう思う | 49.4% | |
どちらかといえばそう思う | 31.7% | |
・ | そう思わない | 7.9% |
どちらかといえばそう思わない | 4.9% | |
そう思わない | 3.0% |
(1) | 公的年金の財政見通しの周知度 現在の給付水準を維持する場合,平成37年(2025年)以降の厚生年金の保険料率を,現在の年収の13.58%から,年収の約23%にまで上げる必要がある。また,逆に現在の保険料水準を維持する場合には,既に受給している方の年金も含め,直ちに給付水準を3〜4割抑制することが必要になる。このことを知っていたか |
平成15年2月 | ||
・ | 知っていた | 47.5% |
知っていた | 15.8% | |
ある程度知っていた | 31.7% | |
・ | 知らなかった | 50.1% |
あまり知らなかった | 21.3% | |
知らなかった | 28.9% |
(2) | 今後の公的年金の給付と負担のあり方について 今後の年金の給付水準と保険料負担のあり方についてどのように考えるか |
平成15年2月 | ||
・ | 現在の年金の給付水準を今後も維持すべきであり,そのためには,今後の保険料負担が相当重くなってもやむを得ない(保険料率は年収の約23%) | 18.1% |
・ | 今後,保険料負担が重くなっていくことはやむを得ないが,その上昇をなるべく抑えるために,年金の給付水準もある程度引き下げるのがよい | 46.7% |
・ | 保険料負担は現在の水準より引き上げるべきではなく,そのためには,年金の給付水準を大幅に引き下げてもやむを得ない(給付水準は3〜4割抑制) | 12.3% |
(3) | 公的年金の給付と負担の調整方法についての考え方 |
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平成15年2月 | ||
・ | そう思う | 46.2% |
そう思う | 14.5% | |
どちらかといえばそう思う | 31.6% | |
・ | そう思わない | 30.0% |
どちらかといえはそう思わない | 15.9% | |
そう思わない | 14.1% |
5 | パートタイマー等について パートタイマー等の労働者の中には,被用者年金である厚生年金が適用されていない人が大勢いる。今回の年金制度改正の中で,このような人にも厚生年金を適用すべきであるという意見がある。このことについて,どのように考えるか |
平成15年2月 | ||
・ | パートタイマー等にも労働者としての老後の所得保障が行われるととなるので,適用した方がよい | 58.0% |
・ | 新たにパートタイマー等に保険料負担が生じるので,適用しない方がよい | 12.2% |
・ | 新たに企業に保険料負担が生じるので,適用しない方がよい | 4.9% |
・ | 新たにパートタイマー等と企業の両方に保険料負担が生じるので,適用しない方がよい | 11.4% |
(1) | 専業主婦等の年金保険料の負担についての周知度 サラリーマン家庭の専業主婦等は,現在の制度においては,国民年金の保険料を負担する必要はなく,その配偶者が加入する厚生年金や共済年金からの負担により,老後等に国民年金(基礎年金)が給付される仕組みとなっているが,このことを知っていたか |
平成10年3月 | 平成15年2月 | ||||
・ | 知っていた | 73.8% | → | 80.1% | (増) |
知っていた | 53.6% | → | 61.3% | (増) | |
ある程度知っていた | 20.2% | → | 18.8% | ||
・ | 知らなかった | 25.7% | → | 18.5% | (減) |
あまり知らなかった | 9.7% | → | 7.7% | (減) | |
知らなかった | 16.0% | → | 10.8% | (減) |
(2) | 専業主婦等の年金保険料の負担についての考え方 専業主婦等の年金の給付と負担のあり方について,どのように考えるか |
平成15年2月 | ||
・ | 夫の納めた保険料の一部を妻の分とみなして,夫と妻に対し別々に年金を支給する仕組みとするのがよい | 32.3% |
・ | 専業主婦等も,別途保険料を負担する仕組みとするのがよい | 17.4% |
・ | 保険料を負担しないのだから,専業主婦等への年金は減額する仕組みとするのがよい | 7.5% |
・ | 所得がない又は少ないのだから,現行のように配偶者の加入する制度で保険料を負担する仕組みがよい | 31.0% |
7 | 年金制度の中での少子化対策について 現在の公的年金制度は働いている世代全体で高齢者を支える仕組みを採っている。この年金制度において,制度の支え手となる次の世代の育成を支援することについて,考えに近いものはどれか |
平成15年2月 | ||
・ | 保育サービスの充実などの社会保障施策と合わせて,年金制度に おいても,子どもを育てている者の保険料の軽減を拡充するなど,子どもを育てることを支援する対策を講じるべきである | 54.1% |
・ | 少子化対策は,年金制度以外の社会保障施策として実施すべきであり,年金制度において少子化対策を行うことは適当でない | 29.7% |