研究事業(研究事業中の分野名):ヒトゲノム・再生医療等研究(ヒトゲノム)分野 |
所管課:研究開発振興課 |
予算額の推移:
平成12年度 |
平成13年度 |
平成14年度 |
平成15年度 |
2,355,886千円 |
2,355,886千円 |
2,355,886千円 |
2,118,143千円 |
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(1) |
研究事業の目的
新しい千年紀のプロジェクト、すなわち「ミレニアム・プロジェクト」のうち、高齢化分野のプロジェクトを構成する事業の一つとして、高齢者等の主要な疾患の遺伝子の解明に基づく個人の特徴に応じた革新的な医療の実現、自己修復能力を利用した骨、血管等の再生医療の実現、生命工学を利用した疾患予防・健康維持のための高機能食品の開発などを目指すもの。 |
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(2) |
課題採択・資金配分の全般的状況
(別途資料)(PDF:142KB) |
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(3) |
研究成果及びその他の効果
・疾患遺伝子の同定と診断応用
・遺伝子治療技術の臨床応用と安全性確保
・遺伝子解析や再生医療に関する倫理に関する研究
等
(ミレニアムゲノムプロジェクトとして内閣官房による評価を受けているほか、別途、厚生科学特別研究事業において、追跡評価を実施している。参考4−1及び4−2参照) |
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(4) |
事業の目的に対する達成度
ミレニアムゲノムプロジェクト全体(文科省及び経産省を含む)としては、2004年度を目標に、「痴呆、がん、糖尿病、高血圧等の高齢者の主要な疾患の遺伝子解明に基づくオーダーメイド医療を実現し、画期的な新薬の開発に着手するとともに、生物の発生等の機能の解明に基づく、拒絶反応のない自己修復能力を利用した骨、血管等の再生医療を実現する。」とあることから、その目標への寄与が達成度となる。厚生労働科学研究費に関しては、プロジェクト型とは別途で、優れた多様な研究に対して、公募研究として開始したため、やや分散的な成果となったが、本事業で推進すべき分野が明確化するとともに、当該研究分野の拡大に伴い、新たな目標設定も考慮することが重要である。 |
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(5) |
行政施策との関連性
ミレニアムゲノムプロジェクトは、国民の健康増進に係わる科学技術政策の一つとして内閣総理大臣決定されたもので、本事業において実施している。 |
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(6) |
今後の課題
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事業内容は多岐に亘っているため、全体を統括する組織化は容易ではないが、分野単位の整理及び研究の方向性の明確化等の検討を行うとともに、より効率的に展開するように弾力的な編成を行う必要性がある。なお、一部の分野に関しては、他の事業に移管し、研究の方向性をより明確化させているところである。 |
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厚生労働省の研究として治療・診断に密接な研究が重要視されるが、長期的な視野に立脚した研究や基盤的支援技術についても戦略的な実施が必要。 |
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原則として3年を期間とするが、研究内容によっては継続性を持たせることで、プロジェクト研究としての達成効率を維持しつつ、競争的な推進力を兼ね備えた事業とする。 |
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研究事業の総合評価
本研究事業は、先端的な技術を臨床応用に導く極めて新しい研究分野である。疾患関連遺伝子の同定、遺伝子治療製剤の臨床研究や安全性に関する研究、病変の遺伝子診断技術、研究資源の提供を目的とした細胞バンクなどの管理基盤整備に関する総合的研究など、トランスレーショナル研究やその基盤的支援技術に繋がる研究を実施してきた。本研究事業は、病態診断、分子標的治療、予測医療等、健康増進への寄与が期待される新しい医療技術の創生に資する極めて重要な研究成果を輩出しており、今後、一層推進すべき分野である。 |
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