参考資料1 |
御意見募集で寄せられた意見(平成15年3月11日〜3月24日)
受付番号 | : | 56 |
受付日 | : | 平成15年3月17日 |
年齢 | : | 20歳代 |
性別 | : | 女 |
職業 | : | 不明 |
所属団体 | : | 不明 |
氏名 | : | 匿名化希望 |
受付番号 | : | 57 |
受付日 | : | 平成15年3月24日 |
年齢 | : | 39歳 |
性別 | : | 男 |
職業 | : | 会社員 |
所属団体 | : | 匿名化希望 |
氏名 | : | 匿名化希望 |
受付番号 | : | 58 |
受付日 | : | 平成15年3月24日 |
年齢 | : | 不明 |
性別 | : | 男 |
職業 | : | 弁護士 |
所属団体 | : | 遠藤・萬場総合法律事務所 |
氏名 | : | 遠藤 直哉 |
1 | 出自を知る権利について 出自を知る権利は、子が自分のアイデンティティーを確立するために、絶対的に必要なものか、この重要な議論が欠けている。親が、不幸にして子を手放さざるを得ない状況(戦争、貧困、病死、不倫、若年出産等)は、繰り返し現れてきた。しかし、子は出自を知り得なくても、たくましく生き抜いてきたのである。むしろ、養親により暖かく養育されたか、差別や虐待に苦しんだかが、子にとって重要である。子が差別や虐待にあう時、出自を求める場合が多い。 これに対して、生殖医療により生まれた子は、子を渇望した親により育てられるが故に、差別や虐待にあうことはあり得ず、出自を知る権利の必要性は低下する。 しかし、出自を知る方法を選択し得る余地を残すことは妥当である。提供者は、親が子に出自を告知し、子が提供者に面会する等について事前に同意する場合には、これを認める方法もある。これにより親は、提供を受けるときに、情報開示をする提供者か、これを認めない提供者か、のどちらかを選択し得ることとなる。 |
2 | 兄弟・姉妹からの提供について 兄弟・姉妹からの提供を認めるべきである。提供において、匿名性の保持が絶対的であれば、出自を知る権利も絶対的に否定されねばならないこととなる。すなわち、出自を知る権利も、匿名性の保持も絶対的条件ではなく、相対的条件に過ぎないことを理解すべきである。第三者からの提供と親族からの提供においては、利用者にとってどちらが提供を受けられ易いか、利用者がどちらがより好ましいと選択するかの問題である。 子にとっては、身近の親族の方が良いと感ずるか、親族より見も知らぬ第三者の方が良いと感ずるかという問題である。常識的には、第三者の場合には、親族よりはやや不安感があるであろう。慶応大においては、学生の提供を受けてきたが、親族からの提供もより容易な道、妥当なものとして実施されてきた。 |
3 | 代理懐胎について 本年3月6日フジテレビ「とくダネ!」において、本邦初の代理出産の患者の姿が放映された。 また、FROM総会では、日本の依頼者により、米国のユダヤ教の代理母が、人類愛に貢献する宗教的精神に基づき出産した事例が報告された。いずれも、代理母の自信に満ちたメッセージが伝わってきている。 |
4 | 患者の声 多くの患者の声を十分に反映させるべきである。 飯塚理八先生は、中国帰りの多くの兵隊が熱病により無精子症になったので、これを救済されたという。体外受精の進歩した現在でも、不妊患者は多く苦しんでいる。多様な選択肢を残しておくべきである。 |