戻る

資料3−2

平成14年度家内労働概況調査結果の概要

1 家内労働者の概況
家内労働者数は、25万7,270人。減少幅は13.4%で、昭和45年に本調査を開始して以来、最大の下げ幅である。
男女別では、女性が全体の9割以上を占めている。
業種別では、「衣服・その他の繊維製品製造業」が全体の32.7%と最も多く、次いで「電気機械器具製造業」、「その他(雑貨等)」の順となっている。
類型別では、「内職的家内労働者」が全体の9割以上を占めている。

(1)  家内労働者数
 平成14年10月1日現在の家内労働者数は25万7,270人で、前年に比べ、3万9,930人(13.4%)の減少となった(第1表、第2表)。
 また、家内労働補助者数は1万2,545人で、前年に比べ、1,785人(12.5%)の減少、家内労働者に補助者を加えた家内労働従事者数は26万9,815人で4万1,715人(13.4%)の減少となっている。(第1表)。
 家内労働者数の推移を見ると、昭和45年から48年まではほぼ横ばいで180万人台であったが、昭和49年の景気後退を契機に大幅な減少に転じて以後引き続き減少が続いている(第1図)。
 なお、今回調査における減少幅13.4%は、平成11年度調査における減少幅12.9%を上回り、調査開始以来最大の下げ幅である。

第1図 主要業種別家内労働者数の推移 第1図 主要業種別家内労働者数の推移


(2)  男女別家内労働者数
 男女別では、男性が2万1,444人(前年比7.3%減)で、家内労働者総数に占める割合は8.3%である。女性は23万5,826人(前年比14.0%減)で、家内労働者総数の91.7%を占める(第2表)。

(3)  業種別家内労働者数
 業種別では、「衣服・その他の繊維製品製造業」が8万4,179人(家内労働者総数に占める割合(32.7%)と最も多く、次いで「電気機械器具製造業」が5万2,127人(同20.3%)、「その他(雑貨等)」が3万5,950人(同14.0%)、「繊維工業(衣服・その他の繊維製品製造業を除く)」が1万9,726人(同7.7%)となっており、これら4業種で全体の4分の3を占めている(第2表、第2図)。
 また、減少幅の大きい業種は、「電気機械器具」(5万2,127人、前年比18.5%減)、「紙・紙加工品」(1万2,700人、同17.6%減)、「機械器具等」(1万3,858人、同15.3%減)である(第3表)。

業種別家内労働者数の図

(4)  類型別家内労働者数
 類型別では、「専業的家内労働者」が1万2,516人(家内労働者総数に占める割合4.9%、前年比14.0%減)、「内職的家内労働者」が24万1,983人(同94.1%、前年比13.5%減)、「副業的家内労働者」が2,771人(同1.1%、前年比3.2%減)となっている(第1表)。
 業種ごとに類型別構成比をみると、すべての業種で「内職的家内労働者」の割合が高くなっているが、「専業的家内労働者」の割合が他に比べて高いのは、「皮革製品製造業」(同業に従事する家内労働者総数に占める割合38.5%)、次いで「金属製品製造業」(同15.2%)、「繊維工業(衣服・その他の繊維製品を除く)」(同14.3%)である。「副業的家内労働者」の割合が比較的高いのは、「繊維工業(衣服・その他の繊維製品を除く)」(同7.3%)となっている(第2表)。

(5)  都道府県別家内労働者数
 都道府県別では、大阪府が2万2,705人(家内労働者総数に占める割合8.8%)と最も多く、次いで東京都が2万2,640人(同8.8%)、愛知県が1万5,232人(同5.9%)、静岡県1万0,620人(同4.1%)、三重県が9,079人(同3.5%)となっており、上位5都府県で全体の約3割を占めている。(第4表、第5表)。

(6)  危険有害業務に従事する家内労働従事者数
 労災保険特別加入対象作業(労働者災害補償保険法施行規則第46条の18 第3号に掲げる作業)以外の危険有害業務に従事する家内労働従事者数は、1万8,217人となっている(第6表)。
 性別では、男性が1,405人(危険有害業務に従事する家内労働従事者数に占める割合7.7%)、女性が1万6,812人(同92.3%)となっており、全家内労働者に対する構成比と比べると、男性の割合が高い。
 業務の種類別では、「編機等動力により駆動される機械を使用する作業」で最も多く、1万4,714人(同80.8%)、次いで、「鉛を使用する作業」が1,289人(同7.1%)、「火薬類を使用する作業」が1,036人(同5.7%)、「有機溶剤等(有機溶剤含有物を含む。)を使用する作業」が730人(同4.0%)となっている(第6表)。
 なお、具体的な作業内容をみると、主なものとして、「編機等動力により駆動される機械を使用する作業」では、動力ミシンによる縫製やニット編機による編立て、「鉛を使用する作業」では、ハンダ付け作業、「有機溶剤等(有機溶剤含有物を含む。)を使用する作業」では、接着剤の塗布、塗料の塗布といった作業があげられる。



2 委託者の概況
委託者数は1万9,347人。
製造・販売業者が全体の9割以上を占めている。

 委託者数は1万9,347人で、前年に比べ2,451人(11.2%)の減少となっている。
 業者別では、製造・販売業者が1万8,319人(委託者総数に占める割合94.7%)、請負業者1,028人(同5.3%)となっている。
 業種別では、家内労働者の多い業種では委託者も多く、「衣服・その他の繊維製品製造業」が7,868人(同40.7%)、次いで「電気機械器具製造業」が2,794人(同14.4%)となっている。
 また、1委託者当たりの平均家内労働者数は13.3人で、業種別に見ると、「ゴム製品」(21.4人)、「食料品」(20.9人)、「その他(雑貨等)」(20.0人)の順に多い(第7表)。


資料照会先:雇用均等・児童家庭局短時間・在宅労働課(内線7879)


トップへ
戻る