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取り組み事例

 A氏  女性
s58年発症 5年後人工呼吸器装着 在宅療養中
支援体制
   家族 訪問看護ステーション ホームヘルパー 入浴サービス 訪問マッサージ ボランテア ケアマネジャー等がチームを組み支援している.

訪問看護は、研究事業の260/年 を活用し尚,医療保険で複数回訪問を入れながら
   一日4〜5時間のケアを連日行なっている.
特に午後の長時間のケアは家族のレスパイトの時間として、定着している.
又、午前・午後の各1時間はヘルパーと同行訪問し協力しながらケアを実施している.
訪問看護内容
   午前中(9時30分〜10時30分) ヘルパー同時訪問
バイタル測定・状態観察
尿量測定 尿パック交換
便処置(腹部マッサージ・浣腸・摘便)本人の希望あり毎日施行
清拭 更衣
排痰ケア(スクゥィージィング・ネプライザー・吸引)
IVHルート交換 1/W  留置カテーテル交換 1/W
午後 (13時30分〜16時)  ヘルパー 13時〜14時30分同時訪問
バイタル測定・状態観察
気管カニューレ・胃瘻のガーゼ交換
IVHパック交換
保清(部分浴)洗髪
排痰ケア 体位ドレナージ・吸引・ネプライザ-
午後の排痰ケアに多くの時間を費やす。この排痰ケアをしっかり実施することで、家族の吸引回数を少なくすることが出来ている。
コミュニケーション
介護相談
 午前・午後とも1時間ヘルパー同時訪問
 体位交換を一緒に行なう。(利用者の安全・安楽のため)
 尿量測定後の後始末
 ケアを一緒に行なう
 居室の清掃
 コミュニケーション
県単事業 (資料参照)
   難病患者介護家族リフレッシュ事業の活用
  筋ジストロフィーの方に1/月実施 21時30〜5時30分の8時間
  本人は、読みたい本や、テレビを遅くまで観たりできることで喜んでいる。
  母親にとってはゆっくり休めることで評価されている。

事業協会に寄せられる声から
  
留守宅での吸引の依頼
吸引しながら、洗髪をする場合、2名必要一つのステーションでは対応困難の為2ヶ所のステーションから訪問が同時にいけるようにしてほしい
退院時に訪問看護ができない状況であるが、吸引指導で訪問にいけず対応に困っている。
夜間滞在型の訪問看護の希望有るが、夜間帯に入ることで実費が発生し利用者負担がある。
市町村が難病患者介護家族リフレッシュ事業に参画していないため宿泊ケアができない。
夜間対応はマンパワーの問題もあり難しいが、必要なら1/週 等の対応も考えていかなければならない。 当直体制や、実費負担が増える
きちんと支援するために長時間滞在型を取ってやりたいが2回目訪問のコストが低くマンパワーの確保も難しい。
1回の訪問では無理があるため1日複数回訪問を有効に活用
家族が外出したい為の依頼 長時間ケアの依頼 3〜4時間
医療保険は30分単位の訪問がないため吸引等の処置には必要
巡回型でスポット訪問しても痰の貯留がなければ吸引はできない。
等体制整備に関する意見が多く寄せられている。
体制整備に関して
   スポット短時間訪問しても1回分の料金
2回目までしか評価されず、かつ2回目訪問が2500円のため長くいればコストダウンを招く
2ヶ所以上のステーションの同日訪問が可能になれば、巡回型が組みやすくなる。ネットワークを組んで訪問可能になるシステムづくり
難病患者介護家族リフレッシュ事業の促進
退院日の訪問が可能な算定
マンパワーの確保


難病患者介護家族リフレッシュ事業

(感染症対策室)


1 目的

 在宅で人工呼吸器を使用している特定疾患患者等を介護している患者家族は、昼夜の別なく、1〜1.5時間ごとに患者の吸痰など介護に従事しており、疲労困憊している。そこで夜間滞在型の訪問看護を実施し、家族の介護力の回復を図る。


2 12年度の主な改正点

(1)  訪問看護ステーションに委託実施する場合の基準額を新たに設定
(2)  市町村実施(在宅看護婦利用)の場合の基準額を実施時間ごとに設定


3 事業概要(事業費;(12)5,000千円 (11)当初8,000千円 (11)最終1,650千円)

 難病患者介護家族リフレッシュ事業を実施する市町村に補助する

(1)事業対象者  特定疾患患者+小児慢性特定疾患患者
 +筋ジストロフィー患者+重症心身障害児(者)家族
(2)実施時間  夜9時〜朝7時までの間で6時間〜8時間
(3)補助対象経費
 
医師の指示料(基準額;3,000円/回)
事業対象者の家族が滞在型で看護婦の派遣を受けるために要した費用
【11年度】
実施時間 10時間
補助対象経費
基準額
21,000円
患者負担額
(上記の1/3)
7,000円
【12年度】     
  市町村実施の場合
(在宅看護婦を利用)
訪問看護ST委託の場合
実施時間 6時間 7時間 8時間 6時間 7時間 8時間
補助対象経費基準額 13,200円 15,000円 17,100円 37,200円 43,200円 49,200円
患者負担額
(上記の1/3)
4,400円 5,000円 5,700円 12,400円 14,400円 16,400円

(4)補助率  県;1/3(市町村;1/3 患者家族;1/3)
(5)補助回数  24回/年

 [ケース1 ケース2] (PDF: 21KB)


ALS患者の吸引の実態 アンケート結果


氏名 Tさん(女性) Oさん(男性) Eさん(男性) Sさん(男性) Yさん(女性) Aさん(男性) Kさん(女性)
発症時期 1992年 1999年 1996年10月頃 2000年12月頃 1993年10月頃 1999年 1988年
人工呼吸器開始の時期 1993年 2000年1月頃 1997年7月頃 2002年2月頃 1994年10月頃 2001年 1989年
家族構成   妻、長男、長女と同居 次男は竹ノ塚在住 妻と二人暮らし、同じマンションに長男夫婦が住んでいる 妻と三女との三人暮らし 夫と長女、長男の4人家族(4人同居) 妻子  
看護師: 訪問回数( /週) 1回 2回 3回 5回 1回   31回
訪問時間( /回) 60分 60分 45〜90分 60分 60〜90分   4〜5時間
ケア内容 吸引、爪切り 肺ケア、ひげそり、リハビリ、マッサージ 呼吸器チェック、吸引、ROM、胃ろう、気切ガーゼ交換、巡回入浴時に入浴介助 胃ろう、気切部の包交、排便コントロール、呼吸器チェック、回路交換、リハビリ、疼痛緩和目的の手足浴、本人の楽しみ(生きがい)への支援 状態観察、マッサージ、ROM、吸引 リハ、吸引、保清、胃ろう管理  
ヘルパー: 訪問回数 火曜 月〜金 月〜土 火曜日以外毎日 なし 5回/週
 2時間
月〜金
訪問時間   13時〜
 13時30分;金
9時30分〜
 11時30分
8時30分〜
 9時30分;月
     
  14時
 〜14時30分;火・木
14時30分〜
 17時
9時〜
 10時;土・日
     
  14時40分〜
 15時40分;木
  10時〜
 17時;水・木
     
  15時〜
 16時;月
  15時〜
 17時;月・金
     
ケア内容 車椅子移動、散歩(希望時)、マッサージ 全身マッサージ、清拭、更衣 保清、寝衣交換、オムツ交換、口腔ケア、食事 保清、掃除、食事の支度   家事援助  
 吸引;主に行う人 夫(娘、息子)
 その人の手技は?(看護師と比べてどうか) とても上手 問題なし(最初は慣れないため、手技は問題なくても時間がかかり、患者が苦しくなることがあった) 変わらない 問題なし(初めは、清潔・不潔の区別がよく理解できず、また手技も未熟であった) 看護師が行うより、時間をかけて行っている。看護師が行った後で、家族が再度行うことあり。 問題なし 問題なし
 その他の人 看護師、夫 看護師 看護師 看護師、娘 娘、息子   娘、息子
 回数( /日) 14〜15回 3〜4回 10回以上 40〜50回      
夜間の吸引を看護師に頼みたいか いいえ はい いいえ はい いいえ あり 週2回程度  


A氏の訪問 一週間の流れ


  ケア内容
訪問介護 9:30〜10:30     訪問介護
   体位交換を一緒に行う
尿意測定後の後始末
ケアを一緒に行う
居室の清掃
コミュニケーション

訪問看護
  午前
      バイタル測定・状態観察
尿意測定 尿パック交換
便処置(腹部マッサージ・浣腸・摘便)
  本人の希望あり毎日施行
清拭 更衣
排痰ケア(スクゥィージィング・ネプライザー・吸引)
 IVHルート交換 週1回
 留置カテーテル交換 週1回
  午後
      バイタル測定・状態観察
気管カニューレ・胃ろうのガーゼ交換
IVHパック交換
保清(部分浴)洗髪
排痰ケア 体位ドレナージ・吸引・ネプライザ
    午後の排痰ケアに多くの時間を費やす。この排痰ケアをしっかり実施することで、家族の吸引回数を少なくすることができている。
コミュニケーション
介護相談
 1日2時間 13:30〜14:30    
ボランティア 9:00〜16:00          
訪問看護              
 研究事業 9:30〜10:30  
 医療保険 13:30〜16:00  
 複数回  
   1日4〜5時間(延長あり)              
訪問マッサージ          
医師往診            
               


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