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資料2

在宅患者の死亡時における看護師等の関わり方について



事例、死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル
(1〜3ページ(PDF:225KB) 4〜6ページ(PDF:240KB))


死後のケア

在宅で継続的に治療をしていた患者の死亡に際し、事前に医師と看護師の間で死が近づいていること及びその場合の対応について確認がされており、異状が認められない旨、医師の判断を得た場合には、患者の尊厳や遺族への配慮として、医師が死亡診断書を交付する前であっても、訪問看護師が死後の処置を適切に行うことが望ましいのではないか。ただし、医師の診察後、24時間以内に死亡した場合に限る。

死が近づいていることのおよその予測

死亡前1週間以内
1) トイレに行けなくなる
2) 水分が飲めなくなる
3) 発語が減ってくる
4) 見かけ(general appearance)が急激に弱ってくる
5) 目の勢いがなくなってくる(注視能力の低下)
6) 原因の特定しにくい意識障害・傾眠傾向が出現してくる

死亡前48時間以内
1) 1日中、反応が少なくなってくる
2) 脈拍の緊張が弱くなり、確認が難しくなってくる
3) 血圧が低下してくる
4) 手足が冷たくなってくる
5) 手足にチアノーゼが認められる
6) 冷汗が出現する
7) 顔の相が変わる(顔色が変わる)
8) 唾液や分泌物が咽頭や喉頭に貯留し、呼気時にごろごろと不快な音が出現する
(死前喘鳴)
9)身の置き所がないかのように、手足や顔などをバタバタさせるようになる
(監修:柏木哲夫、今中孝信 編集:林章敏、池永昌之.総合診療ブックス「死をみとる1週間」,医学書院,2002)

死の三徴候

○ 呼吸停止
努力性呼吸(鼻翼、下顎呼吸)不規則・徐呼吸がみられ、その後呼吸停止する。
○ 心拍停止
微弱な頻脈、不整脈、徐脈、脈が触知不能となり、心停止する。
○ 瞳孔散大・対光反射の消失
対光反射が緩慢になり、瞳孔が固定し、光を当てても瞳孔が縮瞳しなくなる。

死後の処置

家族が最後の時間を過ごした後、遺体を清潔にし、生前の外観をできるだけ保ち、死によって起こる変化を目立たないようにするための処置をいう。
体内に残っている排泄物を手で圧迫するなどして体外に排出させる。
全身の清拭をし、創があるときには包帯交換をする。
分泌物等の流出がないよう鼻腔・口腔・耳・肛門などに綿を入れる。
結髪、ひげそり、薄化粧などを行い、顔を整える。
家族と相談して、死の旅立ちに相応しい衣類に交換する。


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