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資料5

厚生労働省発健第0724001号
平成14年7月24日

  厚生科学審議会
   会長 寺田 雅昭 殿

厚生労働大臣 坂口  力

諮問書

 世界保健機関(WHO)における飲料水水質ガイドラインの改訂の動き等を踏まえ、水道法第4条第2項の規定に基づき定められる水質基準の見直し等を行うことについて貴会の意見を求めます。

(諮問理由)

 水道法第4条第2項の規定に基づき定められる水質基準については、昭和33年に制定して以来、その時々の科学的知見の集積に基づき逐次改正を行ってきた。前回の平成4年の改正から10年が経過したところであるが、水道水質の状況を見ると、臭素酸やハロゲン化酢酸など新たな消毒副生成物の問題、クリプトスポリジウムなどによる感染症の問題、内分泌かく乱化学物質やダイオキシン類など新しい化学物質による問題が提起されている。
 また、世界保健機関(WHO)においては、飲料水水質ガイドラインを10年ぶりに全面的に改訂するべく検討を進めている。
 このような状況を踏まえ、今般、水道水質管理の一層の充実・強化を図るため、水質基準を全面的に見直すものである。
さらに、規制改革等が社会的に求められる中、水道水質管理の分野においても、水質検査などについて改革が求められており、今回の水質基準の改正に併せ、そのより合理的・効率的なあり方について検討を行おうとするものである。


諮問説明資料

水道水質基準の見直し等について

平成14年8月1日
健康局水道課

1.趣旨・背景

(1) 水道法第四条第二項の規定に基づき定められる水質基準(以下、単に「水質基準」という。)については、昭和33年に制定して以来、昭和35年、同41年、同53年及び平成4年と、その時々の科学的知見の集積に基づき、逐次改正を行ってきた。特に、平成4年の改正においては、基準項目をそれまでの26項目から46項目へと拡大するなど、全面的な見直しを行い、水道水質管理の格段の充実・強化を図ったところである。

(2) その後10年が経過したが、水道水質の状況を見ると、
トリハロメタンに代わり、臭素酸やハロゲン化酢酸など新たな消毒副生成物の問題が提起されていること
クリプトスポリジウムなど耐塩素性の微生物による感染症の問題が提起されていること
内分泌かく乱化学物質やダイオキシン類など新しい化学物質による問題が提起されていること
など、さらに水道水質管理の充実・強化が求められている状況にある。

(3) また、世界保健機関(WHO)においては、その飲料水水質ガイドラインを10年ぶりに全面的に改訂するべく検討を進めている。

(4) このような状況を踏まえ、今般、水質基準を全面的に見直そうとするものである。

(5) なお、規制改革や公益法人改革の流れの中で、水道水質管理の分野においても、水質検査などについて見直しが求められており、今回の水質基準の改正に併せ、そのより合理的・効率的なあり方について検討を行おうとするものである。

2.今回見直しを行おうとする事項

(1) 水質基準のあり方について

(2) 規制改革3ヵ年推進計画に対応するための水質検査計画の制度化等について

(3) 公益法人に対する行政関与の在り方の改革実施計画に対応するための水質検査機関等の登録制度化について

3.審議の進め方(案)

(1) 審議内容が科学・技術に係る専門的事項にわたることから、厚生科学審議会生活環境水道部会の下に水質管理専門委員会を設置し、当該専門委員会において具体的な検討を進めることとしたい。

(2) 専門委員会の検討結果については、パブリック・コメント手続きを経て、専門委員会報告としてとりまとめることする。

(3) 生活環境水道部会においては、専門委員会報告をもとにご審議いただき、来年度の早い時期を目途に答申をいただくこととしたい。

(参考)スケジュール(目安)
平成14年8月 生活環境水道部会(諮問)
 同水質管理専門委員会で具体的審議開始
平成14年11月 WHO飲料水水質ガイドライン改訂案公表(予定)
平成14年12月 生活環境水道部会(中間報告)
平成15年2月 WHO飲料水水質ガイドライン改訂(予定)
平成15年3月〜4月 専門委員会報告(案)とりまとめ
平成15年4月〜5月 パブリック・コメント手続き
平成15年5月〜6月 専門委員会報告とりまとめ
平成15年6月〜7月 生活環境水道部会
 専門委員会報告の検討・答申


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