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少子化対策の基本的考え方に関する論点メモ

1 対策の基本的な視点

(1)子どもを持ちたい人が持てるための環境整備

 子どもを持ちたい人が持てない状況を解消し、安心して子どもを生み育てることができる環境を整えることが基本ではないか。

(2)社会全体での次世代支援

 子どもは将来の社会を支える大切な宝であるという観点に立って、企業・地域・政府など、社会全体による子育て支援を行っていくべきではないか。

(3)明るい未来への展望

 安心して子どもを生み育てられるように、未来に希望を感じる明るい社会を築いていく取り組みとして、経済社会全体の在り方を踏まえた対応をするべきではないか。

(4)子育ての価値の認識

 子育ての負担感の軽減だけでなく、子どもを産み育てることに大きな価値があることの認識を広める必要があるのではないか。

(5)国民的な広がりを持った取り組み

 少子化対策は、政府だけが進めるものではなく、労使や地方自治体など、国民的な広がりのある取り組みとして進めるべきではないか。

(6)多様なライフスタイルへの配慮

・ 子どもを生むか生まないかは個人の選択にゆだねるべきことであり、子どもを持つ意志のない人、子どもを産みたくても産めない人を心理的に追いつめるようなことがあってはならないのではないか。
・ また、就労の継続や専業主婦を選ぶなど女性の生き方の選択を尊重する、母子家庭など多様な形態の家族の存在を前提とするなど、多様なライフスタイルに配慮した上で対策を講じる必要があるのではないか。

2 今後の対策の重点や新しい取り組みの方向性

(1)子どもの健全育成

 子どもの数の問題だけでなく、子どもが心身ともに健やかに育つための支援という視点に立った子どもや青少年の健全育成策が必要ではないか。

(2)男性も含めた働き方

 男性も含めて職場優先の働き方を変えていくとともに、価値観やニーズに合った多様な働き方を選択できるようにするための環境整備が必要ではないか。

(3)両立の負担軽減のみならず総合的で多様な子育て家庭支援を

 仕事と子育ての両立の負担感の軽減策は必要であるが、それとともに、地域や職場などにおける総合的で多様な子育て家庭の支援策を講じていかなければ十分ではないのではないか。

(4)少子社会への対応としての老若男女共同参画など

 少子社会への対応として、女性や高齢者の雇用・就業支援による老若男女共同参画、能力開発や教育を通した人材育成、活力ある新規産業の創出、地域振興などを進めるべきではないか。

(5)次世代支援の比重

 社会保障などにおいて子育てや子どもに関連したものの比重を大きくしていく必要があるのではないか。

(6)出産への支援

 出産そのものに着目し、性教育の推進、出産ケアの質、不妊への対応の在り方、社会保障制度での支援、周産期保健医療などを考える必要があるのではないか。

(7)高等教育費用などの軽減

 高等教育費用などを含めた子育て費用を軽減する方策を考える必要があるのではないか。

(8)地方の特色に応じた地域での子育て支援活動

 都市部や過疎地域など地方の特色に応じつつ、地域ごとに総合的で多様な子育て支援活動が必要ではないか。

(9)子育てバリアフリー

 子育てバリアフリーのまちづくりなど、住宅・環境面での取り組みを進めるべきではないか。


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