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2−1 訪問看護の報酬体系を考える視点(1)

現行の報酬体系

[事業所の類型及びサービス提供時間による区分]

  訪問看護ステーション 病院・診療所
30分未満 425単位 343単位
30分以上1時間未満 830単位 550単位
1時間以上1時間30分未満 1,198単位 845単位
※訪問看護ステーションの場合は、事業所の管理的経費を報酬に算入

[加算・減算]
 夜間・早朝加算、深夜加算、緊急時訪問看護加算、特別管理加算
 特別地域訪問看護加算、ターミナルケア加算(支給限度外)
 准看護婦(士)の場合は90/100に減算

[退院・退所日の訪問看護の扱い]
 医療施設、老人保健施設からの退院・退所日当日においては、訪問看護は算定できない。
*1 訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、居宅療養管理指導も同様に算定不可。
*2 訪問介護、福祉用具貸与等は算定可。



[要介護者・要支援者に対する医療保険の訪問看護の適用ケース]

 厚生労働大臣の定める疾病等
 末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、重症筋無力症、スモン、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、ハンチントン舞踏病、進行性筋ジストロフィー症、パーキンソン病(ヤールの臨床的症度分類がステージ3以上であって生活機能症度がII度又はIII度のものに限る。)、シャイ・ドレーガー症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、亜急性硬化性全脳炎、後天性免疫不全症候群、頸髄損傷、人工呼吸器を使用している状態
 精神障害者社会復帰施設等に入所している精神障害者
 急性増悪等により一時的に頻回の訪問看護の必要がある者(主治医の指示から14日を限度)



論点
 事業所の類型及びサービス提供時間区分をどう考えるか。
 加算・減算をどう考えるか。
 退院・退所日における訪問看護の扱いをどう考えるか。
 医療保険の訪問看護が適用できるケースをどう考えるか。


2−2 訪問看護の報酬体系を考える視点(2)【訪問看護ステーションの人員配置基準等】

現行の制度
[訪問看護事業所の人員配置基準]
(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第60条)

1 訪問看護ステーション
   保健婦、保健士、看護婦、看護士、准看護婦又は准看護士 常勤換算方法で、2.5人以上となる員数(うち1名は常勤)
 理学療法士又は作業療法士
 指定訪問看護ステーションの実情に応じた適当数
2 病院又は診療所
   指定訪問看護の提供に当たる看護職員数を適当数

[従たる事業所(サテライト)の基準](通知)
 (指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準について)
(1) 利用申し込みの調整、職員に対する技術指導等の一体的運営。
(2) 職員勤務体制等の一元的管理。必要な場合に随時、主たる事業所との間で相互支援が行える体制(例えば、主たる事業所からの代替要員の派遣)
(3) 苦情処理等の一体的体制、同一の運営規定等

[基準該当居宅サービス]
事業者要件のうち、法人格、人員基準等を緩和した事業者のサービスに対し、市町村がサービス費を支給
認められているサービス
訪問介護、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護、福祉用具貸与、居宅介護支援



現行の制度に対する意見(訪問看護ステーション事業者)
 訪問看護ステーションの設置基準(法人要件、人員基準、設備基準)を緩和すべきである。
  ・在宅医療を推進する必要性(長期入院患者の受け入れ体制の基盤整備)
・町村部等の訪問看護ステーションの未設置の解消


論点
○ 現行の訪問看護ステーションの人員配置基準等をどう考えるか。


データ
○ 訪問看護ステーション数
  H.5 H.6 H.7 H.8 H.9 H.10 H.11 H.12  
訪問看護ステーション数 277 516 822 1,374 2,048 2,756 3,570 4,730  
サテライト数*   15   76 239  
事業所のない市町村割合(%) 80.1 68.9 62.5 56.4 51.0 市区2.6%
町村64.2%
事業所もサテライトもない市町村割合(%) 46.6 市区2.3%
町村58.7%
利用者数 8,262 18,798 34,093 60,815 92,622 124,310 161,910 203,573  
 サテライトは平成8年4月より設置を認可。訪問看護事業の促進を図るため平成10年地域要件を緩和。
(訪問看護統計調査(平成5〜11年)及び介護サービス施設・事業所調査(平成12年))

○ 介護保険の訪問看護を実施している病院・診療所数 3,052(介護給付費実態調査 平成13年5月審査分)

○ 訪問看護ステーション1事業所当たり従事者数(平成12年介護サービス施設・事業所調査)
利用者数規模(人) 平均 1〜9 10〜19 20〜29 30〜39 40〜49 50〜59 100以上
従事者数 5.9 3.8 3.7 4.2 5.0 5.9 7.6 13.9
常勤換算 4.5 3.0 3.1 3.3 3.8 4.4 5.8 10.2



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