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第3回小児慢性特定疾患治療研究事業の今後のあり方と実施に関する検討会
主要議論点
(日時:平成13年11月2日(金)14:00〜16:00)
親の会の共同アピール関係
1 親の会の共同アピール概要
- ・ 治療研究
・ 病気と闘う児童支援システムの充実
・ 教育を公平に受ける仕組み(就学関係)
・ 在宅福祉・医療制度支援体制整備
・ 医療費補助・手当充実・税控除等経済的支援
・ 相談機関整備
・ 地域間格差の是正
・ 職業訓練・斡旋機関設置
・ 難病者雇用・通院支援制度
・ 医療費の公費負担
保健福祉相談センター関係
2 相談の多い内容
- ・ 医療福祉制度
・ 日常生活、社会生活、精神面の療養
・ 患者家族会の問い合わせ
・ 保健所や通院施設等からの病気についての相談
3 相談状況から考えられる課題
- ・ 保健所を中心としたネットワークづくり
・ 医療費にかかる交通費等の自己負担
・ 日常生活用品の負担
・ 対象疾患の拡大
・ 相談等精神的サポート
患者・家族の経済的負担頭関係
4 医療費以外の経済的負担としては次のものがある
- ・ いわゆる差額ベッド代等
・ 患者の病院までの交通費、付き添い家族の宿泊費・交通費
・ 紙おむつ代等の日常管理の費用
対象疾病・対象患者の基準関係
5 次のことをどうするか検討する必要性がある
- ・ 一部の明らかな急性疾患の扱い
・ 慢性というものの治療期間の共通認識
・ 治療法の確立による重症度の再判断
・ 治療手術の後のフォロー
7 委員からの意見
- ・ 医学的には慢性とは半年以上である。学校教育法も同様。
- ・ 単なる経過観察は対象外とするのが適当だが、同じ経過観察でも薬物療法を行う場合や、生命に関わるため濃厚な経過観察が必要な場合は、対象としてほしい。
- ・ 伝染性単核症、血管性紫斑病、急性甲状腺炎、急性腎炎、スチーブンス・ジョンソン症候群などは急性疾患としていい。
- ・ 川崎病は急性疾患だが、後遺症がある場合は慢性として取り扱うべき。
- ・ ぜんそくについて、軽症と重症のものは違いが大きいので、区別して扱うべき。
- ・ 学校教育法施行令での6ヶ月というのは、昭和37年に定めたものであり、文部科学省でも検討中であるので、必ずしもこだわらなくてもよい。
- ・ 断続的な症状が出たり出なかったりする者については、入院が継続されたとか、学校教育が受けられなかったとか、放置すればADLが低下する、治療をやめれば寝たきりになる等の場合は、対象とすべき。また、入院を要するようなショック、呼吸困難、循環不全、溶血発作等の発作を頻回に起こす場合、免疫不全により出血・骨折を繰り返す場合は普通の生活をおくれる場合でも対象とすべき。
- ・ 心疾患については、たとえばフォンタンの手術(完治手術でない手術)を受けた場合は日常活動が制約されるので、対象とすべきだが、1歳頃重症で入院していても手術をしてよくなり、薬も不要で定期検診だけの場合は、対象外でいい。
- ・ 病気だけを単位として対象を決めた場合、あれが入っていない等の不公平感が生じる。
- ・ 先天性心疾患でも、手術により、日常生活に関して全く普通となる場合もあるが、手術を繰り返したり、薬を続けなければいけない場合もあるので、病名ごと、個々人ごとに判断すべき
- ・ 重症度を基準化するのがこの検討会の最大の課題
- ・ 補助するものが医療費だけならどういう基準化をしていくかというのが決まるが、医療費プラスいろいろの環境となると基準を決めてもなかなか決まらないのではないか。
- ・ 今の対象は歴史的な経緯によるものが強く、特定の分野の疾患適用が多いので、日本の疾病構造を反映して重症度の基準化を入れた形で、特に困った方々を対象にすべき。
- ・ 家族の負担、子どもの身心的な負担をできるだけ軽減することが見直しの柱ではないかと考えると、生活行動や医療的ケアを含めた様々な側面を包括して基準を作っていけたらいい。
- ・ 個々の専門分野ではバランスのある発言をされる専門医でも全体を見渡した議論は不得手。
- ・ 内分泌疾患が医療費の40%を占めているが、個人的には、ぜんそく、神経・筋疾患に回すべき。
- ・ 最終的にはどれくらい困っているかを何か数量化するアイデアがあればいいのだが。
- ・ 日常生活障害論になるが、レックリングハウゼンとか血管腫とか外見で差別を受け外出しない人達をどうやって助けたらいいかという相談を受けることもあり、最初から切り捨てることはせず、1人でも救って欲しいのだが。
- ・ 治療研究という視点からは、この事業自体の登録管理を引き続き進め、厚生科学研究という別枠の予算で研究について可能なので、2本立てで行いたい。
- ・ 疾病の追加のため、患者団体が苦労しているので、柔軟な形で受け入れられるような体制・仕組みは作れないか。
今後の進め方
- ・ 対象疾患と対象患者のことについて重点的に議論をして、患者団体等のヒアリングを行うこととしたい。
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