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第8回労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会 議事要旨

1 日時
平成13年11月16日(金)14:00〜16:10

2 場所

経済産業省別館827号会議室

3 出席者

[委員] 奥平委員、勝委員、菅野委員、吉川委員、齋藤委員、笹川委員、桜井委員、佐藤委員、都村委員、中山委員、長谷川委員、堀越委員、山路委員
[事務局] 奥田勤労者生活部長、南野勤労者生活課長
[参考人] 勤労者退職金共済機構 細野理事

4 議題

(1) 資産運用について
(2) 一般の中小企業退職金共済制度の財政状況の今後の見通しについて
(3) 剰余金の配分ルールについて

5 議事要旨

(1) 事務局より、勤労者退職金共済機構における資産運用の考え方等について、勤労者退職金共済機構より、資産運用の方針及び具体的な運用方法等についての説明があった。

[主な質疑応答・意見等]

・資産運用の評価指標及び評価結果の翌年度への反映状況について質問があり、勤労者退職金共済機構より、年度末における各資産別ベンチマークと比較による定量評価を行い、各運用機関の運用方針、ファンドマネージャーの有無等を定性評価の対象としており、評価結果については、解約手数料等も考慮して3年くらいの期間を見て運用機関毎のシェア変更等に反映することとしている旨説明があった。

・金銭信託について、現時点で、どのくらいの含み損が生じているのかとの質問があり、事務局より、平成13年9月末現在で800億円程度の含み損がある旨説明があった。ただし、金銭信託は売買等による実現益によって運用利回りを評価しており、売却しなければ実際の損失は発生しない旨説明があった。

・資産運用の受託機関の名称や運用対象ファンドも公開するべきではないかとの意見があった。

・金銭信託への投入割合を増やしてきているが、含み損が解消して、含み益が発生するまで手が着けられる資産が制約されているということではないのかとの意見があった。

・資産運用委員会は、勤労者退職金共済機構の職員により構成されており、身内の評価になってしまう恐れがあることから、外部の人に評価してもらう仕組みとするべきでないかとの意見があった。

(2) 事務局より、一般の中小企業退職金共済制度の財政状況の今後の見通し及び剰余金が発生した場合の配分ルールについて説明があり、次のような意見があった。

[主な意見等]

・あらかじめ退職金額がわかる現状の中小企業退職金共済制度を、あまりにも金利の変動に対応させるものとするのは適当ではないのではないか。

・低金利時代は付加退職金があった方がよいと思うが、どんな時代でも剰余が出たら付加退職金に配分をするのはおかしいのではないか。

・予定運用利回りを現実的な設定をし、剰余が出たらその多寡にかかわらず、欠損金の解消と付加退職金に半分ずつ配分するという基本的なルールに則って、毎年度決定するのがいいのではないか。

・施行が平成15年度からとなるとかなりの追加の積立不足が発生することになる。積立不足を増やさないために施行時期を早めるべきではないか。

・生保や特定退職金制度が予定運用利回りを1.0%を下回っておらず、中小企業退職金共済制度において1.0%を下回る予定運用利回りを設定するのはどうかと思う。

・予定運用利回りを低くするほどに付加退職金を増やすような仕組みを示すのは、予定運用利回り引下げのための誘導ではないのか。

・配分ルールについては積立不足を解消するまでのものか。積立不足を解消したあとは剰余金を積み立てて基金を作るという考え方もあるのではないか。

・制度の将来的な安定に向けて、利害があるのは理解できるが、将来に対する冷静な判断の下、関係者が歩み寄り、合意を見いだすことが必要である。

6 配布資料

(1) 中小企業退職金共済制度の資産運用について(厚生労働省)

(2) 中小企業退職金共済制度の資産運用について(勤労者退職金共済機構)

(3) 将来推計(予定運用利回り1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1.0%、0.5%)

(4) 付加退職金について

(5) 剰余金の配分について

(6) 剰余金の配分について(イメージ図)

(7) 将来推計(剰余金の配分について考慮したもの)

(注)配付資料については多量のため省略しておりますが、厚生労働省(大臣官房総務課広報室又は労働基準局勤労者生活部勤労者生活課)において供覧しております。


照会先 厚生労働省労働基準局勤労者生活部勤労者生活課
      担当:河野・武村
      03(5253)1111(内線5376)


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