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第2回社会保障審議会人口部会資料1−1
平成13年10月12日

将来人口推計の評価と新推計の基本的な考え方 概要

平成9年推計の方法
基準人口:
平成7年国勢調査の男女年齢各歳別総人口

推計期間:
1996年から2100年(2051年以降は参考推計)

推計方法:
コーホート要因法

推計の種類:
出生率に関し、高・中・低の将来仮定を置く、三種類の人口推計

出生率仮定:
長期の出生率仮定
 目標コーホート 1980年出生コーホート
 最終コーホート 1980年出生コーホート
  平均初婚年齢
   24.2歳(1945年生) →27.4歳(目標コーホート)
  夫婦完結出生児数
   2.18人(1943〜47年生)→1.96人(同上)
  生涯未婚率
   4.6%(1941〜45年生)→13.8%(同上)

生残率仮定:
男子の寿命 76.36(1995年)→79.43(2050年)
女子の寿命 82.84(1995年)→86.47(2050年)

国際人口移動仮定:
1990年〜1995年平均の男女年齢各歳別
入国超過率一定

出生性比仮定:
1991年〜1995年の出生性比(105.6)一定



H9年推計と総務省推計人口の比較の図
平成9年推計の評価
1999年中位推計と総務省人口の比較
誤差要因誤差率
0〜4歳人口の差1.4%
 出生率による誤差1.9%
  長期仮定による誤差
  偶然変動による誤差
1.2%
  外国人出生率の見積もり誤差0.7%
 国際人口移動による誤差−0.5%
 生残率による誤差0.0%

5〜64歳人口の差−0.1%
 国際人口移動による誤差−0.1%
 生残率による誤差0.0%

65歳以上人口の差−0.1%
 国際人口移動による誤差0.4%
 生残率による誤差−0.5%


推計の改善策
出生率(長期仮定)
認識:
 近年、夫婦の出生行動にタイミングの遅れが出てきていることや、結婚と出生の結びつきにも変動が出ているなど、平成9年推計を行った当時とは長期の出生率モデルの設定や仮定に関する新たな状況の変化が出ていることが考えられる。
対応:
 目標コーホートの仮定設定を見直し、新たな結婚・出生行動を分析して、晩婚化、生涯未婚の見通し、さらに夫婦子ども数(完結出生児数)の水準を設定する。
出生率(外国人を含む出生率への補正)
認識:
 平成9年推計では、外国人の出生率と日本人の出生率は同じであると仮定したが、その結果、両者の違いによる誤差がみられた。
対応:
 誤差を小さくするために、外国人出生率を加味した補正を行う。
国際人口移動の仮定
認識:
 平成9年推計では、過去5年間の入国超過率を一定と仮定したが、その後の入国超過率は、年次によってバラツキがみられ、結果として、年齢別人口に誤差を生じた。
対応:
 外国人人口と日本人人口を分けて推計する手法を導入する。
生残率の仮定
認識:
 高年齢で、やや生残率の仮定が低かった。その結果、1%程度の過小推計が見られた年齢もある。実際の誤差人口数でみれば、高年齢で2,000人前後の誤差を生じていた。
対応:
 高年齢の適合性の高いモデルによって将来生命表を作成する。
新推計の方法

基準人口:
平成12年国勢調査の男女年齢各歳別総人口

推計期間:
2001年から2100年(2051年以降は参考推計)

推計方法:
コーホート要因法

推計の種類:
出生率に関し、高・中・低の将来仮定を置く、三種類の人口推計

出生率仮定:
長期の出生率仮定
 目標コーホート 1985年出生コーホート
 最終コーホート 2000年出生コーホート
  平均初婚年齢
24.4歳(1950年生)→  歳(目標コーホート)
  夫婦完結出生児数
2.13人(1948〜52年生)→  人(同上)
  生涯未婚率
3.2%(1948〜52年生)→   %(同上)

生残率仮定
 男子の寿命 77.46(2000年)→  (2050年)
 女子の寿命 84.62(2000年)→  (2050年)

国際人口移動仮定
 日本人の国際人口移動
  1995年〜2000年平均の男女年齢各歳別
日本人入国超過率一定
 外国人の国際移動
  1995年〜2000年平均の男女年齢各歳別
入国超過数一定

出生性比仮定
1996年〜2000年の出生性比(105.6)一定



コーホート年齢累積出生率の図




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