○厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)(抄)
(※国民年金法にも同様の規定あり)
(基本方針)
第七十九条の四 厚生労働大臣は、積立金の運用に関 する基本方針(以下この条において「基本方針」と いう。)を定めなければならない。
2 基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
3 厚生労働大臣は、基本方針を定めるに当たつては、資産の管理及び運用に関し一般に認められている専 門的な知見並びに内外の経済動向を考慮するとともに、積立金の運用が市場その他の民間活動に与える影響に留意しつつ、安全かつ確実を基本とし、積立金の運用が特定の方法に集中せず、かつ、積立金の運用の目的に適合するようこれを定めるものとする。
4 第二項第二号に掲げる事項は、第八十一条第四項に規定する保険給付に要する費用の予想額及び予定運用収入の額を勘案し、かつ、積立金の運用収入の変動の可能性に留意したものでなければならない。
5 厚生労働大臣は、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、社会保障審議会に諮問するものとする。
6 厚生労働大臣は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
7 厚生労働大臣は、積立金の運用の状況及びその年金財政に与える影響、年金資金運用基金における年金資金の管理及び運用の状況、内外の経済動向その他の事情を考慮し、毎年少なくとも一回、基本方針に検討を加え、必要があると認めるときは、これを変更しなければならない。
8 厚生労働大臣は、前項の検討を行うに当たつては、社会保障審議会の意見を聴かなければならない。
9 第三項、第五項及び第六項の規定は、第七項の規定による基本方針の変更について準用する。
(報告書の提出及び公表)
第七十九条の五 厚生労働大臣は、毎年度積立金の運用についての報告書を作成し、当該年度における年金資金運用基金の決算完結後遅滞なく、社会保障審議会に提出するとともに、これを公表しなければならない。
2 前項の報告書には、当該年度の積立金の運用の状況及びその年金財政に与える影響並びに年金資金運用基金における年金資金の管理及び運用の評価を記載するとともに、当該年度における年金資金運用基金の業務概況書を添付しなければならない。
(運用職員の責務)
第七十九条の六 積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省の職員(政令で定める者に限る。以下「運用職員」という。)は、積立金の運用の目的に沿つて、慎重かつ細心の注意を払い、全力を挙げてその職務を遂行しなければならない。
(秘密保持義務)
第七十九条の七 運用職員は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(懲戒処分)
第七十九条の八 運用職員が前条の規定に違反したと認めるときは、厚生労働大臣は、その職員に対し国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)に基づく懲戒処分をしなければならない。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
○厚生年金保険法施行令(昭和二十九年政令第百十号)(抄)
(※国民年金法施行令にも同様の規定あり)
(運用職員の範囲)
第三条の十三 法第七十九条の六の政令で定める職員 は、次に掲げる者とする。
○厚生労働省設置法(平成十一年法律第九十七号)(抄)
(設置)
第六条 本省に、次の審議会等を置く。
(社会保障審議会)
第七条 社会保障審議会は、次に掲げる事務をつかさどる。
2 前項に定めるもののほか、社会保障審議会の組織、所掌事務及び委員その他の職員その他社会保障審議会に関し必要な事項については、政令で定める。
〇社会保障審議会令(平成十二年政令第二百八十二号)
(組織)
第一条 社会保障審議会(以下「審議会」という。)は、委員三十人以内で組織する。
2 審議会に、特別の事項を調査審議させるため必要があるときは、臨時委員を置くことができる。
3 審議会に、専門の事項を調査させるため必要があるときは、専門委員を置くことができる。
(委員等の任命)
第二条 委員及び臨時委員は、学識経験のある者のうちから、厚生労働大臣が任命する。
2 専門委員は、当該専門の事項に関し学識経験のある者のうちから、厚生労働大臣が任命する。
(委員の任期等)
第三条 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
3 臨時委員は、その者の任命に係る当該特別の事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。
4 専門委員は、その者の任命に係る当該専門の事項に関する調査が終了したときは、解任されるものとする。
5 委員、臨時委員及び専門委員は、非常勤とする。
(会長)
第四条 審議会に会長を置き、委員の互選により選任する。
2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。
3 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
(分科会)
第五条 審議会に、次の表の上欄に掲げる分科会を置き、これらの分科会の所掌事務は、審議会の所掌事務のうち、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。
名称 | 所掌事務 |
統計分科会 | 統計の総合的企画、調査及び研究、統計の改善及び整備並びに統計の知識の普及及び指導に関する事項を調査審議すること。 |
医療分科会 | 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。 |
福祉文化分科会 | 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)及び社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第百二十三条の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。 |
介護給付費分科会 | 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)及び介護保険法施行法(平成九年法律第百二十四号)の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。 |
医療保険保険料率分科会 | 健康保険法(大正十一年法律第七十号)、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)及び健康保険法等の一部を改正する法律(昭和五十九年法律第七十七号)の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。 |
年金資金運用分科会 | 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)及び国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。 |
2 前項の表の上欄に掲げる分科会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は、厚生労働大臣が指名する。
3 分科会に分科会長を置き、当該分科会に属する委 員の互選により選任する。
4 分科会長は、当該分科会の事務を掌理する。
5 分科会長に事故があるときは、当該分科会に属する委員又は臨時委員のうちから分科会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する。
6 審議会は、その定めるところにより、分科会の議決をもって審議会の議決とすることができる。
(部会)
第六条 審議会及び分科会は、その定めるところによ り、部会を置くことができる。
2 部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は、会長(分科会に置かれる部会にあっては、分科会長)が指名する。
3 部会に部会長を置き、当該部会に属する委員の互 選により選任する。
4 部会長は、当該部会の事務を掌理する。
5 部会長に事故があるときは、当該部会に属する委員又は臨時委員のうちから部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する。
6 審議会(分科会に置かれる部会にあっては、分科会。以下この項において同じ。)は、その定めるところにより、部会の議決をもって審議会の議決とすることができる。
(幹事)
第七条 審議会に、幹事を置く。
2 幹事は、関係行政機関の職員のうちから、厚生労 働大臣が任命する。
3 幹事は、審議会の所掌事務について、委員を補佐 する。
4 幹事は、非常勤とする。
(議事)
第八条 審議会は、委員及び議事に関係のある臨時委員の三分の一以上が出席しなければ、会議を開き、議決することができない。
2 審議会の議事は、委員及び議事に関係のある臨時委員で会議に出席したものの過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
3 前二項の規定は、分科会及び部会の議事に準用す る。
(資料の提出等の要求)
第九条 審議会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。
(庶務)
第十条 審議会の庶務は、厚生労働省政策統括官において総括し、及び処理する。ただし、次の各号に掲げる分科会に係るものについては、それぞれ当該各号に定める課において処理する。
(雑則)
第十一条 この政令に定めるもののほか、議事の手続その他審議会の運営に関し必要な事項は、会長が審議会に諮って定める。
附則
1 この政令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
2 平成十三年三月三十一日までの間は、第五条第一項中「厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)及び国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)」とあるのは、「国民年金法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第十八号)」とする。
社会保障審議会令(平成十二年政令第二百八十二号)第十一条の規定に基づき、この規則を制定する。
(会議)
第一条 社会保障審議会(以下「審議会」という。)は、会長が召集する。
2 会長は、審議会を召集しようとするときは、あらかじめ、期日、場所及び議題を委員並びに議事に関係のある臨時委員及び専門委員に通知するものとする。
3 前項の議事に関係のある臨時委員の範囲は、会 長の決するところによる。
4 会長は、議長として審議会の議事を整理する。
(審議会の部会の設置)
第二条 会長は、必要があると認めるときは、審議会に諮って部会(分科会に置かれる部会を除く。以下本条から第四条までにおいて同じ。)を設置することができる。
2 会長は、必要があると認めるときは、二以上の部会を合同して調査審議させることができる。
(諮問の付議)
第三条 会長は、厚生労働大臣又は関係各大臣の諮問を受けたときは、当該諮問を分科会又は部会に付議することができる。
(分科会及び部会の議決)
第四条 分科会及び部会の議決は、会長の同意を得て、審議会の議決とすることができる。
(会議の公開)
第五条 審議会の会議は公開とする。ただし、会長は、公開することにより公平かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときその他正当な理由があると認めるときは、会議を非公開とすることができる。
2 会長は、会議における秩序の維持のため、傍聴人の退場を命ずるなど必要な措置をとることができる。
(議事録)
第六条 議事録における議事は、次の事項を含め、議事録に記載するものとする。
3 前項の規定により議事録の全部又は一部を非公開とする場合には、会長は、非公開とした部分について議事要旨を作成し、これを公開するものとする。
(分科会の部会の設置等)
第七条 分科会長は、必要があると認めるときは、分科会に諮って部会を設置することができる。
2 分科会長は、第三条の規定による付議を受けたときは、当該付議を前項の部会に付議することができる。
3 第一項の部会の議決は、分科会長の同意を得て、分科会の議決とすることができる。
4 分科会長は、必要があると認めるときは、二以上の部会を合同して調査審議させることができる。
(委員会の設置)
第八条 分科会長又は部会長は、必要があると認めるときは、それぞれ分科会又は部会に諮って委員会を設置することができる。
(準用規定)
第九条 第一条、第五条及び第六条の規定は、分科会及び部会に準用する。この場合において、第一条、第五条及び第六条中「会長」とあるのは、分科会にあっては「分科会長」、部会にあっては「部会長」と、第一条中「委員」とあるのは、分科会にあっては「当該分科会に属する委員」、部会にあっては「当該部会に属する委員」と、「議事に関係のある臨時委員及び専門委員」とあるのは、分科会にあっては、「当該分科会に属する臨時委員及び専門委員であって議事に関係のある者」、部会にあっては「当該部会に属する臨時委員及び専門委員であって議事に関係のある者」と読み替えるものとする。
(雑則)
第十条 この規則に定めるもののほか、審議会、分科会又は部会の運営に必要な事項は、それぞれ会長、分科会長又は部会長が定める。