第5回社会保険病院等に関する専門家会議議事要旨 日 時:平成20年4月18日(金)15:00〜16:50 場 所:経済産業省別館1038号会議室(10F) 出席者:五十里委員、尾形委員、坂元委員、田中委員、山本委員 1 開会 2 資料に基づき説明 3 説明後の主な質疑内容(○:委員 ●:事務局) ○ :累積剰余金については、大儲けして増えているというよりは、支出を制約 されたから増えてきてしまったという理解の方が正しいのか。 ● :施設整備のための投資が制約されていたことや、グループ全体として経営 改善を行うことにより支出を絞っていった結果、累積剰余が生じたと考えら れる。 ○ :各病院の経営状況について、平成18年度については、明らかに診療報酬 改定の影響を受けていると思われる。 ○ :今の経営分析の結果は、そのまま将来の経営を保証するものではないとい える。病院が地域でどれだけブランドネームをもっているか、信頼される機 能をもっているかという事も含めて考えていかないと、持続性という事を考 えると、今の時点で経営が悪いから駄目とか経営が良いからいいという話で はないと考える。 ○ :設備投資できず、しかも経営改善の努力の結果生じた剰余金について、契 約書のとおり最終的には国に返しなさいという事をやっている限り、存続は 難しい。 ● :社会保険病院においては、平成15年度より建物更新費用の引当を行って おり、これらの引当金について活用する方法を考える必要がある。 ○:平成15から17年度にかけて、非常に経営状況が改善されている。これ はグループとして、お互いに赤字の病院と黒字の病院が助け合った結果と思 われ、グループで残すというは一つの大事な考え方。 ○:グループとして赤字病院に対し、単なる赤字補填ではなく、前向きな設備 投資を行うことによって黒字に転換するということはありえる。 ○:個別の病院経営の場合なかなか経営のプロが育たないが、グループ本部の 機能として、病院の経営に助言を行うことができるということはグループ経 営の強みである。 ○:昨今の地域医療の中で一番欠落しているのは二次救急であり、社会保険病 院等にもこれらに積極的に取組んでいただきたい。 ○:医師不足のために二次救急の輪番が組めない地域もでてきている。ある程 度病院数がある地域においては、それぞれの病院が得意分野を分担し合う体 制が今後主流になるのではないか。 ○:小規模な病院だが特定の分野に特化しており、非常に地域に貢献している という病院の評価をどう捉えるかを考える必要がある。いろんな機能を持っ ている病院だけが高評価を受けるということではよろしくない。 ○:地域住民にとって残してほしいという病院と、地域にとって本当に重要機 能を果たしている病院とは常にギャップがある。本当に地域にとって役割を 果たしているかという評価が必要。 以上