第六回船員保険事業運営懇談会施設検討小委員会議事概要 1.日 時 平成20年2月6日(水)13:00〜15:00 2.場 所 厚生労働省19階 専用第24会議室 3.出席者 (敬称略)    委    員:野川、江口、小坂、遠藤(代理)三木、大内、高橋、三宅、清水    オブザーバー:遠藤、飯倉(代理)、福岡 4.議題  (1)船員保険福祉施設の整理合理化方針について       (2)保養所、福祉センターについて (3)その他 5.議事概要      事務局より資料の説明を行った後、質疑、意見交換が行われた。     概要は、次のとおり。 【施設検討小委員会の今後の進め方について】 ○ 箱物施設は保持しないで、利用料の補助に特化した形で今後は福祉事業を運営していくべき との意見と、全国健康保険協会が施設の保有及び運営の主体となり得ないことがはっきりしてい ないだから、施設は原則としては、協会を中心に維持していけるのではないかという意見があっ た。 対極にある2つの意見両方に懸念を抱いている。利用料補助に特化したやり方については、船員 の特殊性等に鑑みて施設を全く保有しない、利用料補助だけで行くということは適切ではないの ではないか。1つ1つの施設の機能、必要性、今後存続できるか具体的な可能性といった観点を 検討し、残せるものについては残していくということが適切ではないか。 また、協会が施設を保有していく可能性、或いは運営費用を負担していく可能性というものを、 この施設存続の基準にしていくことも難しいと考えている。 したがって、議論を進めていくためにも、これからは1つ1つの施設について残せるか残せない かを検討していく。財政状況、利用率、代替施設、受皿といったことを具体的な基準として、1 つ1つの施設の存続の可能性について具体的に議論をしていきたい。 施設の問題について、協会に下駄を預けるような対応は、避けるべきだと思っている。下駄を預 けるということは、当事者が自分達の問題について結論を出せない、方向性が出せないというこ とになり、当事者能力を疑われることにもなりかねない。この場で具体的な方向性を出していき たい。 ○ この資料5の基本方針案の内容そのものについては、同意も了解もできない。このことだけ はっきり態度表明した上で、個別の施設の議論に入りたい。 【今後の施設の保有について】 ○ 現在14施設ある保養施設を、なにがなんでも全て残して欲しいという考え方ではない。検 討結果によって、縮小していくことについては柔軟な考え方を持っている。 ○ (どの施設を存続させるかについては、)論理的だけではなく、政治決断も必要であると考 える。 ○ 譲渡を前提とした考え方については、リスキーなものがあると考える。福祉事業としてやっ ていけなくなりました、潰れましたという訳にはいかない。そういう性格のものだと思う。 【船員保険協議会について】 ○ 船員保険協議会の枠組みや考え方について、教えていただきたい。 → 協議会については、22年の1月より前の段階で立ち上げ、いろいろ準備のための議論をし ていただく必要がある。また、協議会での議論の内容は、船員保険は、政管健保と財政的に区分 をして、独立させた形で行うことを前提にしていく。事業の運営方針は、協議会で議論をしてい ただき、決まったことについては、協会として尊重するといった基本方針になっている。ただし 全体に関わるような事項については、協会の運営委員会との調整が必要になる事項が出てくるだ ろうとは想定している。 【社会保険病院等の検討状況について】 ○ 社会保険病院等については、自民党の中で、存続を前提とする具体的な案が出たということ をマスコミで言っていたが事実か。それらの議論の中で船員保険の3病院が取り残されることを 非常に危惧している。 → マスコミでそのような報道があったことは承知をしているが、現段階で1つの方向に、決ま ったものではないと承知している。 【船員保険福祉施設に対する資金等の援助について】 ○ 福祉施設を残すとして、公的な資金援助というものができるのか、或いは公的な機関として 病院なり福祉施設が存続するのであれば、法人税の減額措置というのは考えられないのか。  → 政管健保での状況などを見ても、基本的には資金援助は行っていない状況なので(資金援 助は)かなり難しいという前提で考えていただきたい。また、税制措置についても、基本的には、 厳しい状況にあることを前提に議論をしていただきたい。 【健康管理センターについて】 ○ 特定健診、特定保健指導が始まると受診率等の確保が保険者の責任になる。受診率等が一定 の基準に達しないと、事業者にペナルティーがくる可能性もある。そういったことからも、巡回 健診を行っている健康管理センターを残さないと、事業者、被保険者、扶養者も含め、大変な問 題になると心配している。 【宿題】 ○ 早急に現在の運営委託先が受皿になり得るのかの内部検討をやっていただきたい。 ○ 保養所の料金について、500円又は1,000円値上げした場合の推計について、早急な 検討をお願いしたい。 → 次回示していきたい。