「第9回社会保険オンラインシステム刷新可能性調査専門家会議」議事要旨 1 日  時  平成17年2月21日(月) 13:30〜15:30 2 場  所  厚生労働省専用第15会議室 3 出席者 (敬称略、50音順)   板倉、大槻、大橋、大場、鈴木、角田、西野、拜原、平野各委員 4 議  題  社会保険オンラインシステム刷新可能性調査最終報告について 5 議事概要    アイ・ビー・エムビジネスコンサルティングサービス鰍謔闥イ査で得られた知見 及び刷新案について説明を行った後、質疑、意見交換が行われた。     【主な説明】 ○業務刷新の方向性について ○システム刷新の方向性・新しいシステムの提案について ○業務・システムを支える仕組みの提案について ○その他、最終報告書及び見直し方針検討に向けた留意事項 【各委員の主な意見】 ○被保険者に対し郵送により納付額を通知するとあるが、希望者に送るのかあるいは 全員を対象とするのか。また、郵送コストについても考慮が必要である。 ○インターネットやコールセンターの拡充等提案されているが、こういったものの運 営母体はどのようなものを想定しているのか。システム部門の人員を増やすべきと あるが、ここに含まれるのか。 ○初期コストの回収までに7年以上は時間がかかりすぎ。長くても5年ぐらいで達成 するという案を作ってほしい。 ○組織体制について、人材の育成は実際に効果が出るまでには時間も費用も必要であ るため、外部の専門家の活用や部分的な知識のアウトソーシング等の案も必要。 ○プログラムの寿命に対して、データの寿命は非常に長いことを十分に考慮に入れた 体制の案にしていくことが大切。 ○社会保険庁がシステムのオーナーであるという自覚を持つことが非常に大切。オー ナーとしてこのシステムを国民に向かって、どうするのかという感覚が必要である。 ○体制強化の案について、大規模な環境系のシステムを考慮すると足りないように感 じる。そういう意味では、スキルレベルの強化と人員の確保が非常に重要なポイン トになると思う。 ○今の段階でこの報告書で刷新案をまとめるという時に、初期コストの回収時期はパ ラメータの一つに過ぎず、これだけを最優先事項にするのには疑問がある。今、こ こで知りたいのは漸進型ならどうなる。全面的にやったらどうか。あるいは中間は どうだろうか。とそれぞれについて要件を探ることが報告書に求められていると思 う。 ○リスク対応予備費が全費用の15%とはどのような前提か。 ○オープン化を進めた場合、例えばマルチベンダーの開発という状況もあり得るが、 そうした時のためのマネジメントのオーバーヘッドは考慮してあるのか。 ○COCOMOの再利用性の要求をエクストラハイで判定しているが、作る時に再利 用を考慮するためにどのくらいコストが上がるのか。この点は考慮しているのか。 ○現行システムと新システムの開発が平行していくことになるが、一番心配なのは人 材。プロジェクトの成功率は30%と言われているが失敗の原因はここにあるので は。プロジェクトの安全性の問題も取り上げていただきたい。 ○コストについて、国民に説明義務があることから、高いという払拭をどうやってす るかということを考えていただきたい。もっと運用コストを削減できないか、初期 コストを削減できないか、そういったところまで踏み込んだ提案、提言をお願いす る。 ○3つの案に対してフィージビリティ(実現可能性)がないとの意見があるが、調査 報告は次の提案書を求めるための政策判断の基礎である。業者より出された提案書 に対しの議論は当然あるだろうが、調査報告の段階でフィージビリティの有無につ いて論じるのは早いと思う。 ○システム部門の支援業者の活用とあるが、そのことへの予算措置は制度として可能 なのか。 ○作るスキルと管理するスキルを強化する必要があるとの提案であるが、それだけで は足りない。計画し、統括し、チェックし、全体を改善する。さらにこれを社会保 険庁がマネジメントする必要がある。業務とシステムのブリッジングという視点で 知識体系全体を見直していく必要があると思う。 ○組織については外部の力をうまく利用し、人員の抑制をできるだけやって欲しい。 ○調達の透明化について、透明性を増すためには内部の自助努力も必要であるが、外 部の監査がより重要であることを考えていただきたい。 ○刷新案の名称については、最終報告書を読む人にわかるような名称にして欲しい。 ○国家百年の大計でランニングコストが一番重要と考える。したがって、もっとラン ニングコストの重要性が出てきてもいいのではないか。また、外部の機関評価を導 入するべきである。   (照会先)社会保険庁運営部企画課計画班計画第1係       電話 03−5253−1111(内線3656)