社会保険事業運営評議会 第1回議事録 日時 平成16年9月15日(水)15時00分〜16時52分 場所 厚生労働省9階省議室 出席された参集者(敬省略) 井戸美枝、遠賀庸達、紀陸孝、鈴木正一郎、龍井葉二、宮武剛 1.開会 ○中野企画課長  それでは予定の時間もまいりましたので、ただいまから「社会保険事業運営評議会」を 開催いたします。私、企画課長の中野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  本日はお忙しい中、ご参集いただきまして誠にありがとうございます。まず、開催にあ たりまして社会保険庁長官から当運営評議会の趣旨等につきましてこ挨拶申し上げます。 ○村瀬長官  皆さん、こんにちは。お忙しいところ、お集まりいただきまして誠にありがとうござい ます。ただいまから第1回目の「社会保険事業運営評議会」を開催させていただきます。  まず、お礼申し上げたいのは、委員を心よくお引き受けいただき誠にありがとうござい ます。  ご存じのように社会保険庁は、いろいろなところからご指摘を受けておりますが、この 指摘をどういう形で改革に結びつけていくかということにつきまして、今、庁員は一生懸 命考えているわけでございます。被保険者の皆さん、利用者の皆さん方に参加いただいて、 社会保険庁自身の取り組みがしっかりいった、良くなったと言われるように改革を進めて まいりたいと考えております。  この評議会は、非常に大事な会と認識しておりまして、社会保険庁の行っております業 務等につきましてはすべて皆さん方にご開示申し上げて、このやり方が今の世代にあって いるのかどうか、厳しい目で見ていただくと同時に、やはりこういうふうにしたらいいよ とどんどんご意見を言っていただきたいと思いますので、ひとつよろしくお願い申し上げ たいと思います。  議事の進行にあたりましては既に皆さん方にもご案内申し上げていると思いますけれど も、今日、私の隣にお座りいただいております埼玉県立大学保健医療福祉学部社会福祉学 科の教授であられます宮武様にお願いをしておりますので、ひとつ今後の運営をよろしく お願い申し上げます。 ○中野企画課長  それではここでカメラの方はご退席をお願いを申し上げます。  その間にお手元の機械の使い方についてご説明申し上げます。お手元のマイクの中心に ボタンがございますので、こちらの方を押していただいて赤いランプがついたことを確認 してご発言いただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。  それでは改めましてご参集いただいております皆様方を名簿に沿ってご紹介させていた だきます。お手元の方、資料の一番下の方に開催要綱とともに名簿がお配りしてあるかと 存じます。  まず、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の井戸美枝さんでいらっしゃいま す。 ○井戸氏  井戸と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 ○中野企画課長  養玉院如来寺住職の遠賀庸達さんでございます。 ○遠賀氏  遠賀と申します。よろしくお願いいたします。 ○中野企画課長  日本経済団体連合会常務理事の紀陸孝さんでございます。 ○紀陸氏  紀陸と申します。よろしくお願いいたします。 ○中野企画課長  王子製紙株式会社代表取締役社長の鈴木正一郎さんでございます。 ○鈴木氏  鈴木でございます。よろしくお願いいたします。 ○中野企画課長  日本労働組合総連合会総合政策局長の龍井葉二さんでございます。 ○龍井氏  どうぞよろしくお願いいたします。 ○中野企画課長  それからさきほど長官からもご紹介申し上げましたが、埼玉県立大学保健医療福祉学部 社会福祉学科教授の宮武剛さんでございます。 ○宮武座長  よろしくお願いいたします。 ○中野企画課長  宮武先生には当運営評議会の座長をお願いをいたしております。  なお、本日、所要によりましてご欠席となっておりますけれども、東京大学大学院人文 社会系研究科長・文学部長の稲上毅さんにもご参集をお願いをしております。  それでは宮武座長、議事の進行の方、よろしくお願い申し上げます。 2.議事  社会保険事業の現状等について ○宮武座長  座長という資格も見識も持ち合わせておりませんので、会の司会進行役程度ということ でどうかお許し願いたいと思います。幸い、保険料の方は一応、滞りなく納めております ので、そのご心配はないと思います。  では、今日はお手元の議事次第に沿いまして進行してまいりたいと思いますが、まず、 本日の資料について事務局の方から説明をお願いいたします。 ○稼農企画課課長補佐  企画課の課長補佐をしております稼農と申します。よろしくお願いします。資料のご説 明をさせていただきます。  資料、お手元に4部構成となっております。まず、資料のご確認をさせていただきます。 資料1、社会保険事業の実施状況というもの、資料2、社会保険庁改革についてという資 料、その次に参考資料といたしまして綴じたものがございます。最後に1枚のペーパーで ございますが、今後、ご議論いただきたいテーマ案ということで4種類の資料がお手元に ございますでしょうか。  それでは資料に沿いまして、まず、資料1からご説明をさせていただきたいと思います。 資料1でございます。社会保険事業の実施状況につきましてまとめた資料でございます。 1頁おめくりをいただきたいと思います。  まず、1頁目でございますが、社会保険庁におけます予算等に係ります年間のスケジュ ールの概要をまとめたものでございます。まず、箱の一番上でございますが、予算関係に つきましては毎年8月に翌年度の予算の概算要求につきまして財務省へ提出するというス ケジュールになっております。これを受けまして年末12月には政府原案の決定というのが ございます。これを受けまして予算案の国会審議という流れになっております。  決算の関係でございますが、7月に前年度の決算を財務省に提出するということになっ てございまして、11月になりましてその前年度決算が国会に提出されるという運びとなっ ております。  税制改正の関係でございますが、これは予算の関係と同じ動きをいたしまして、8月に 要望を提出いたしまして年末に大綱が決定されるということで、その後、関連の法律改正 が国会で審議されるということでございます。  一番下の箱でございますが、事業の計画関係でございます。社会保険庁は厚生労働省の 外局といたしまして、いわゆる実施庁と、事業を実施する庁ということで位置づけがされ ております。実施庁におきましては事業実績を厚生労働省、本省に報告をいたしまして事 業の実績の評価を受けるという仕組みになってございます。毎年6月末に厚生労働省の方 へ前年度の事業の実績報告をいたすことになっております。これを受けまして8月から9 月にかけまして厚生労働省の方から前年度の実績について評価を受けるということになり ます。こういったことを踏まえまして2月頃でございますが、次の年度の事業計画という ものを社会保険庁で立てるというようなスケジュールとなっております。大まかな年間ス ケジュールは以上のとおりでございます。  1頁おめくりください。この資料につきましては社会保険庁の主な業務量、特に年金の 裁定・支払等につきまして大まかな事業のボリューム、内容をご理解いただきたいと思い まして資料を作成したものでございます。  上のところ、一番左の上からご説明しますが、資格の取得の関係、これは一番上は政管 健保、あるいは厚生年金保険の関係で被用者保険の関係でございますが、資格取得の件数 でございますが、年間の業務量としまして624万件程ございます。これは日々、資格取得届 を受理しているというようなことでございます。  次の箱でございますが、国民年金の資格取得の関係でございます。約732万件ということ で、これは国民年金の1号被保険者の方と3号被保険者の方を併せた数字でございますが、 これも日々、資格取得届を受理いたしておるというような状況でございます。  3番目の箱でございますが、これは被用者保険の保険料につきましては標準報酬を基に 決定するということでございますが、その被用者保険の報酬の月額を算定基礎届というも のをいただいて、それを基に標準報酬月額というものを決定するという仕組みになってご ざいます。業務の概要のところにございますが、事業主の方から毎年7月にこの算定基礎 届をいただきまして、同年の9月に標準報酬の定時決定というものを行っております。年 間1回に全体の定時決定を行うという仕組みでございます。これが約3,300万件程度ござい ます。  その下、4番目でございますが、納付の督励でございます。納付の督励につきましては これは政府管掌健康保険、厚生年金保険の督励でございますが、年間194万件程度というこ とでございます。  次の箱、二重線の下からが年金の裁定や支払の業務でございます。年金の裁定でござい ますが、これは平成14年度の実績でございますが、その年度に新たに年金の裁定を受けら れた件数というのが215万件程度ございます。裁定請求につきましては日々、全国の社会保 険事務所の方で裁定請求書を受け取り、それを基に裁定業務を行っているということでご ざいます。  年金の裁定がされますと年金の支払がございます。次の箱で年金支払額の通知というこ とがございますが、これにつきましては業務の概要のところに、一番右の箱ですが、6月 の支払時期に年間の各支払期ごとの支払額を年1回、通知をいたしております。ただし、 年金支払額に年度途中で変更が生じた場合につきましては、その都度改めて受給者の皆様 方に通知を発送しているというようなことでございます。その件数が年間で5,852万件程ご ざいます。  次が年金の支払でございますが、支払額総額で年間33兆円程ございまして、支払いの総 件数でございますが25,000万件程ございますが、年金の支払いにつきましては原則としま しては定期支払ということで愚数月に年6回、支払っております。もちろんこの間の奇数 月につきましても随時支払という形で額改定があった場合などにつきましては随時お支払 するという支払方法となっております。  次の箱でございます。年金受給権者の現況の確認でございます。年金の受給権者の皆様 に対しまして毎年、誕生月に現況届を送付いたしておりまして、生存・就労状況等を確認 するというものでございます。年間の送付件数が2,628万件程度ございます。  諸変更処理業務でございますが、年金受給権者の方の住所変更、あるいは支払の金融機 関の支払先の変更届等、様々な諸変更の届出を受け付けておりまして、日々、オンライン システムにより入力処理をしております。年間の諸変更処理が580万件程度ございます。  最後の箱でございますが、年金相談でございます。日々、年金受給者の方々から来訪相 談、電話相談、文書相談等を実施いたしておりますが、この年間延べの件数で2,396万件程 度ございます。  1枚おめくりいただきたいと思います。ここから特別会計ごとに最近5年間の決算の状 況につきましてご説明をいたしたいと思います。まず、政府管掌健康保険の収支決算の推 移でございます。棒グラフがそれぞれの年度に2つ立っておりますが、左側の色の濃い方 が収入でございまして、右側の斜線の部分が支出となっております。  政府管掌健康保険のこのグラフで推移を見ていただきますと、11年度から13年度にかけ まして支出につきましては増加いたしております。これは介護保険制度発足に伴います介 護納付金の発生、あるいは医療費の増加などが要因でございます。支出の方はそこから14 年度、15年度につきましては医療費が下がっておりまして支出が減になっております。  一番下の箱でございますが、収入、支出の収支差でございますが、平成11年度から14年 度までにつきましては収支差が赤字となっておりますが、平成15年度におきまして黒字と いうような状況となっております。  続きまして4頁でございます。厚生年金保険の収支決算の推移でございます。左側の棒 グラフの左、収入の方ですが、11年度から13年度にかけまして収入が減少している傾向に ございます。主な要因といたしましては被保険者数の減などでございます。14年度、15年 度は若干、収入が増になっております。この理由のところに書いておりますけれども、14 年度につきましては農林共済の厚生年金への統合がございました。15年度につきましては 代行返上による増要因がございまして、収入が増となっております。一方で斜線部分の支 出の部分でございますが、支出はやはり受給者の増などによりまして11年度から15年度に かけて右肩上がりに一貫して増となっております。  一番下の箱の収支差の部分でございますが、平成15年度になりまして初めての赤字とい うことで単年度の赤字ということになっております。  5頁目でございます。国民年金の収支決算の推移でございます。収入の方につきまして は11年度から15年度にかけまして徐々に下がっております。主な原因は旧国民年金法によ ります給付でございます、いわゆるみなし基礎年金と言われているものですが、それの受 給者の減などによりまして基礎年金勘定からの受入金が減少するという形で収入の減の傾 向にあります。  一方、支出につきましては基礎年金の受給者の増要因、また、さきほど申しました旧法 の受給者の減要因、双方がありますが、ほぼ横ばいという形になっております。収支差の ところでございますが、平成14年度、平成15年度と赤字という形になっております。  6頁でございます。船員保険の収支の決算の推移でございます。全体的に申しますと平 成11年度から15年にかけまして主な要因としましては被保険者数の減少などによりまして 事業費の歳入歳出の規模が減少している傾向にございます。全体的に収入と支出の山が右 肩下がりになっているというような状況でございます。  続きまして7頁でございます。平成17年度の社会保険庁概算要求の概要でございます。 平成17年度の概算要求にあたりましては社会保険庁といたしまして事業運営経費について 徹底的な見直しを行いまして、経費を大幅に削減するという方針で臨んでおります。一方 で年金改正等によるシステム開発等が大幅に増加するということ、あるいは適用徴収対策、 国民サービスの向上のための経費ということで必要な予算を要求しているというのが全体 の姿であります。  7頁でございますが、それぞれの特別会計ごとに歳入、歳出を掲載いたしております。 厚生保険特別会計につきましては歳入規模、歳出規模で52兆3,000億、歳出が52兆4,500億 ということで概算要求の額となっております。船員保険の特別会計につきましてはご覧の とおり、660億の歳入、歳出という形でございます。国民年金特別会計につきましては24兆 6,564億円の歳入に対しまして24兆7,276億円ということでございます。特別会計のトータ ルの規模で77兆1,154億円が歳入でございまして、歳出が77兆2,515億円というふうになっ ております。  その箱の下でございますが、国庫負担の要求額につきましては平成16年度予算額と比較 しまして平成17年度の概算要求の額が7兆2,289億円となっておりまして、差引が3,801億 円の増となっております。これにつきましては下に3つポツがございますが、年金事務費 の財源につきまして、あるいはその2番目のポツにつきまして書いてありますが、国民年 金法等の一部を改正する法律附則15条に基づきまして国庫負担割合の引き上げということ が書いてございますが、これに係る経費などにつきましては別途の事項要求となってござ いまして、年末の予算編成までに財政当局と協議をしていくことといたしております。  続きまして8頁でございますが、8頁、9頁につきましてはただいま、説明をいたしま した。まず、8頁は17年度のそれぞれの会計につきまして概算要求の額についてそれぞれ 会計ごとの勘定ごとに内訳を示したものでございます。説明は省略させていただきます。  続きまして10頁でございます。さきほど社会保険庁は厚生労働省の外局でありまして、 実施庁と呼ばれている役所であるというようなご説明をいたしましたが、その事業計画の 実績評価の関係につきまして図で示したものでございます。  厚生労働省におきまして社会保険庁の事務の実施基準及び準則を定めてございまして、 毎年、2月に左の上の箱のところですが、社会保険庁が達成すべき目標というものを厚生 労働省が示すということになっております。これを受けまして左の流れですが、社会保険 庁におきましては次の年度におけます社会保険の事業計画というものを作るというような ことになります。  社会保険庁本庁で事業計画を作りまして、それが全国の地方社会保険事務局におきまし てもこれに基づきましてそれぞれの事務局の実情を踏まえてそれぞれ目標を定めるといっ た形で社会保険事務局の事業計画を立てるというような運びになります。この事業計画に 基づきましてそれぞれ事業を実施してまいるわけでございますが、その間、地方社会保険 事務局ヒアリングを行ったり、監察を行う、あるいは関係各課との間で指導、助言を行う というようなことをやってまいります。また、地方社会保険事務局からは本庁に対します 意見、要望というものを随時聞いておりまして、そういったことで事業を実施してまいり ます。  そうしますと翌年の6月になりまして、その前の年度の事業の実績というものを社会保 険庁でまとめて厚生労働省に提出するということになります。それを受けまして8月から 9月にかけてになるのですが、厚生労働省の方から事業の実績の評価を受けるというよう なことでございます。この評価をもとに今度は次の年度の計画を立てるというようなサイ クルで業務を、事業計画を作っていくというような仕事の流れでございます。  続きまして資料2につきましてご説明したいと思います。資料2と社会保険庁改革につ いてでございます。  まず、1頁目でございますが、これは坂口厚生労働大臣が6月に示されたものでござい まして、社会保険庁の改革私案というものでございます。下線部を引っ張っておりますが、 2のところでございますが、存立のあり方等が検討される一方におきまして、民間出身の 長官のもとで組織内改革を行うと。数名からなる運営評議会を設置し、評議委員は民間人 とし、長官が選任するということでこういった改革の進め方に従いまして本日、お集まり いただいて運営協議会開催という運びになったということでございます。検討課題につき ましてはaからfまでございますが、あとで、改革の最近の状況につきましてご説明する 中でご説明していきたいと思っております。  2頁でございます。改革の全体像を1枚にまとめたものでございます。一番上の箱でご ざいますが、社会保険というのは国民の信頼があってこそ成り立つものでございます。効 率的で質の高い社会保険サービス、これの実現と国民の信頼回復に向けて抜本的な改革を 今、推進いたしておるところでございます。  社会保険庁の中に長官をトップといたしまして社会保険庁改革推進本部というものを設 置いたしております。その中で@保険料徴収の徹底、Aシステムの抜本的見直し、B国民 サービスの向上、C予算執行の透明性の確保、D個人情報保護の徹底、E年金福祉施設等 の整理合理化といった課題につきまして、それぞれ検討班を設けて検討をいたしていると ころでございます。  次の箱でございますが、民間の発想や感覚を大胆に導入するということでございまして、 高い見識に基づきましてアドバイスをいただくということで、顧問の方を迎えるというこ とで先日、顧問に就任していただいております。プロジェクトリーダー、アドバイザリー スタッフなど、経済界の協力により配置ということで民間からそれぞれのプロジェクトの リーダーとなっていただく方をお迎えするという形で進めております。  次の箱が運営評議会、当評議会でございます。個々の事業運営の適切さや効率性をチェ ックするための評議会として長官の下に設置してお集まりいただいておるものでございま す。  その次の箱でございますが、さきほど長官から冒頭、ご挨拶もありましたけれども、改 革につきましては内閣官房長官の下に「社会保険庁の在り方に関する有識者会議」という ものが設置されております。緊急に対応すべき方策については、できるだけ早く方向性を 示した上で年内にも中間的にとりまとめ、組織の在り方についても1年以内を目途に結論 を得るということで議論が行われているところでございます。  3頁目が有識者会議の主な行程でございます。さきほど申しましたように9月には17日 に予定されておりますが、緊急対策方策ということで議論がされる予定となっております。 11月から12月にかけて中間報告という段取りで予定されておりまして、来年の夏に最終報 告という形で議論が進められているところでございます。  4頁目は社会保険庁改革推進本部でございます。これはさきほど申しましたが、長官を 本部長といたしまして社会保険庁の内部で推進本部体制で改革を推進していこうと、検討 していこうというものでございます。  5頁でございます。社会保険庁最高顧問についてということでございますが、業務運営 全般につきまして高い見識に基づきまして助言をいただく皆様でございますが、9月6日 に発令がございまして、株式会社リコーの浜田広最高顧問、弁護士でさわやか福祉財団理 事長の堀田力様にご就任をいただいております。  6頁でございます。これは社会保険庁の課題と対応の方向性と、以下、そういう資料に なりますけれども、これは官房長官の下に置かれております有識者会議の前回の資料でご ざいます。左の方が課題となっておりまして、右の方が対応の方向性ということでござい ます。最初の方の箱でございますが、利用者の立場に立った業務運営ができていないので はないかということ、あるいは年金加入歴等の個人情報の保護の重要性などが意識が足り ないのではないか、あるいは社会保険事業の事業費・事務費を年金給付に関すること以外 に安易に使っていないかと、執行方法が不透明ではないかというような課題、あるいは適 用対策、徴収対策に真剣に取り組んでいないのではないかと。組織が内向きで風通しの悪 いものになっていないか、社会保険業務の実施主体として社会保険庁の組織の在り方を見 直すべきではないかと、様々な課題がございます。これにつきまして右に書かれてありま すような方向性の中で検討を進めてきているものでございます。  7頁でございます。分野ごとにまとめた表が後ろについております。簡潔にご説明いた します。まず、サービスの向上につきましてでございます。最初の○でございますが、年 金等の相談窓口が混雑しており、開庁時間も短いというような課題がございます。これに つきましては右の箱でございますが、昼休み時間帯における相談の実施を徹底いたしまし て、また、お盆明けにおける相談時間の延長を行ったところでございます。  参考資料がございますが、このお盆明けの相談時間の延長につきましてはその結果の概 要がまとまっておりますのでご説明いたします。21頁になります。8月ですが、16日から 20日にかけまして全国312か所の社会保険事務所、あるいは高井戸にあります社会保険業務 センター中央年金相談室で、その他、11か所の年金相談センターで、これはオンラインシ ステムを延長して初めての取り組みでございましたが、午後5時から8時まで延長して年 金相談窓口の延長を実施したところでございます。  この結果でございますが、2番目の年金相談来訪者数とありますが、午後5時から午後 8時までにこの実施箇所でいらっしゃった方の合計が5,071人でございます。内訳はそれぞ れ社会保険事務所が4,947人等々となってございます。その下が曜日別と言いますか、日別 の内訳でございます。月曜が1,000人ですね。毎日だいたい1,000人程度の方が5時から8 時までにいらっしゃったということでございます。時間帯別で見ますとやはり17時から18 時の間が一番多く2,410人、全体の47.5%になります。18時から19時の間が1,837人という ことで全体の36.2%、19時以降が824人となっております。  この他、一番下に※で書いておりますが、午後5時時点の相談待ちの年金相談来訪者数 というのは5時の時点で既に来訪されていてお待ちになっていた方が、この他756人という ことでございます。  22頁、3番目は広報につきましてはホームページ等々で広報を行ったということでござ いますが、4番目でございますが、利用いただいた方からの主なご意見を掲載させていた だいております。仕事が終わってからでも行けるのでとても便利だった。今後も月に1度 乃至何か月に一度実施してほしい。年末及び3月から5月などのように非常混雑している 時期には日中に来庁しても待ち時間が長いので、そのような時期に実施した方がよいと。 昼間に比べてゆっくり相談することができて大変良かったと。たまたま貼り紙を見て来た と。もっとPRをしっかりすればもっと利用者が増えたのではないかというようなことで、 概要でございます。  続きまして資料2に戻りたいと思います。資料2のサービスの向上でございます。2番 目の箱になりますが、国民が知りたい年金情報をもっと簡単に入手できるようにするべき ではないかということにつきましては、現在、年金見込額の試算というのをやってござい ますが、これの対象年齢の引き下げなどを検討しているところでございます。  次の丸でございますが、保険者として国民への情報提供を積極的に実施すべきというこ とでありますけれども、現在、58歳に到達した方に年金の加入記録を事前に通知するとい うサービスを開始いたしておりまして、希望者には年金額の試算を実施いたしております。 また、平成20年度からは先般の法律改正でポイント制というものが導入が決まっておりま すので、これに向けて準備を進めてきているところであります。  また、次の○ですが、申請者や届出の用語や内容がわかりづらいというようなことが指 摘されております。年金受給者の方に年金支給の年齢が到達される直前に必要な事項が予 め印字されているような裁定請求書を郵送するサービスの仕組みができないかということ で検討いたしております。  8頁でございます。個人情報保護の徹底の部分でございます。最初の箱でございますが、 個人情報保護の管理システムが整備されていないという課題がございますが、最近の取り 組みといたしましては、職員が使う端末の操作に必要なカードにつきまして一人1枚化と いうことで固定にするということをやっております。この他、今後、パスワードの導入、 あるいは監視体制の強化等に取り組んでいきたいと考えてございます。  職員のモラルの向上と組織的なチェック機能の強化を図るということでございますが、 法令遵守の徹底などの倫理向上のための取組みに取り組んでいきたいと思ってございます。  9頁でございます。予算執行の透明性の確保などでございます。一番上の○でございま すが、予算執行上の無駄をやめるべきだということでございます。右の箱で現在の取組み、 あるいは今後の取組みでございますが、平成16年度、今年度の予算執行にあたりましては 宿舎の整備、公用車の購入等の使用というのは極力行わない方針でございまして、その他 の事務費につきましても徹底した経費削減を実施していこうということでございます。  3番目の○でございます。安易な随意契約によって非効率・不適切な調達を行っている のではないかというようなご指摘に対しましては、契約締結の際におけます競争入札又は 企画競争を原則化するということでございまして、既にこの方針の下で通知を発出いたし ております。  4番目の○でございますが、社会保険オンラインシステムについてでございます。これ につきましては現在、レガシーシステム、旧式のシステムの点検、見直しということで刷 新可能性の調査というものを行ってございます。今年度中に調査を実施いたしまして、来 年度にシステムの最適化計画を策定する予定となっております。  一番下の○でございますが、年金福祉施設については整理合理化を進めるべきであると いうことでございますが、これは与党の合意などに基づきまして厚生年金会館や厚生年金 病院などの年金福祉施設につきましては例外なく見直す方針で取り組んでおるところでご ざいます。また、年金福祉施設整備には新たに年金保険料財源を投入しないという方針で 取り組んでおります。  10頁でございます。保険料徴収等の徹底ということです。最初の○ですが、納付しやす い、特に若者などが納付しやすい環境づくりが必要であるということでございますが、こ れまでの取り組みといたしまして右側の一番上です。コンビニエンス・ストア、あるいは インターネットバンキングを用いた保険料納付という仕組みを導入したところでございま す。その他、今回の制度改正におきまして若年者に対する納付猶予制度の導入、あるいは 口座振替の割引制度の拡充、免除制度の段階を多段階にするというような制度改正ができ ておりますので、こういったものをうまく運用していくということを考えております。  次の○ですが、国民年金の未加入、未納者に対する適用・徴収対策を強化すべきである というようなことでございます。転職者による適用漏れ対策等を強化していこうというこ とでございます。また、資産がありながら未納である者に対する強制徴収の実施というこ とに取り組んでおります。  3番目の○でございます。国民年金の徴収事務について国と地方の在り方を見直すべき いではないかということでございます。地域で納付に協力していただける組織の活用を図 って徴収体制の強化を図っていくという方針で臨んでおります。厚生年金・健康保険の未 適用事業所の適用促進というようなことでございますが、これにつきましても一定規模以 上の未適用事業所に対する重点的な加入対策等に取り組んでいるところでございます。  組織改革の部分でございます。一番上の○のところでございますが、保険料を拠出して いる被保険者が事業運営に参画できるようにすべきということでございますが、これにつ きましては本日、第1回目でございますが、運営評議会を設置いたしまして皆様方から忌 憚のないご意見をいただくということで考えております。残りのところにつきましてはさ きほどの資料と中身がダブっておりますので説明は省略いたします。  12頁でございます。組織の在り方の見直しでございます。組織の在り方を見直すべきで はないかということでございますが、社会保険業務自体の効率化・サービスの向上を踏ま えながら、社会保険業務に相応しい組織形態の在り方、民営化又は外部委託できる部門の 範囲について検討しているというところが現状でございます。  以上、ざっとでございましたが、資料1と2につきましてご説明をいたしました。よろ しくお願いいたします。 ○宮武座長  大変多岐に渡る資料と説明になっております。本日は第1回目の会合でございますので、 質問も当然のことながら、この会議そのものでいったいどういうことをこれからやってい くのか、あるいはこの会議の位置づけであるとか、そういうことも含めまして率直なご意 見なり、ご質問をいただければと思っております。第1回目ということでもありますので、 皆さん、それぞれにご発言をいただければと思っています。龍井さん、いかがですか。 ○龍井氏  冒頭の長官のご挨拶を伺って、この位置づけも重視していきたいということと、改革へ の決意を伺って、改めて私どもとしてもこの任務が重たいということを痛感しております。  特に透明性と参加ということをキーワードで言われて、やはりこの会議の位置づけもお そらく今、この改革の入口に立っている段階の在り方と、いわば「平時」的な状況になっ た時に年に1度なのか、2回なのか、四半期なのか、さきほどの年間のスケジュールを見 させていただきながらどういうようなサイクルで考えたらいいのかということを思いなが ら伺っていました。長官も触れられたことですが、今、有識者会議、さらに社会保障全体 の改革の懇談会が作られています。全体が歩きながら考えなければいけないのでしょうけ れども、むしろ今の段階でそれの仕分けをある程度していただいただいた方がいいかなと。  例示で申し上げますと、例えば徴収の問題、これも地方分権推進法で国と地方との関係 が見直されている。これは社会保険庁の在り方というよりはまさに仕組みそのものの問題 です。なおかつ、たまたま私どもはこの空洞化問題に対して基礎年金の税方式化というこ とを提言しているわけですが、つまり制度そのものの問題が解決しなければどんなに飴と 鞭を使っても自ずと限界があるだろうという部分もございます。  なおかつ、現行の体制の下で社会保険庁としての仕組みの中で努力できることは、当然、 あると思います。その中で、なおかつ、ここでの場のお話と内部で検討される推進本部自 前で専門家の皆さんのところで検討されたものについて我々が何かものを申す場面がある のか、ないのか。そこでの改革案をここで出されても、おそらく実態を知らない部分もご ざいますので、どういうところについてこの運営懇談会の主要な責任があるのかというこ とについていずれ仕分けをしていただきたい。  1点目のご質問ですが、今、申し上げた推進本部のところでは、別のところでは三層構 造というちょっとジャーナリスティックな指摘もされていますように、我々からすると地 方の段階で起きていることの悩みも含めて実態の問題がどういうふうにここで反映されて くるのか。具体的に言えばメンバーの中にそうしたところを入れる考えがあるかどうか。 あるいはそうでなければどういう仕組みで実態把握を考えているのか。  2つめは、さきほどの年間スケジュールですと本体である厚生労働省の方からの計画が 示されて、それについて評価がされるというが、これはしょうがないかもしれないが、1 年遅れになるわけですね。多分、この場で通常行われているような決算があって、その政 策評価の上に立って次の年次、例えば予算編成の年末になるのか、概算要求のその前の時 期なのか、いずれにしろ、その事業計画が起案されてこの場で示されると、多分、厚労省 のあれをすべて待ってからでは翌年になってしまいますから、それのサイクルがここはこ こでまた別のサイクルが描かれることがあり得るのかどうか。  もうひとつは、報告されている項目ですが、政管健保の関連です。今日は稲上先生、お 見えでないのですが、私も紀陸さんもそのメンバーで参加していて、前回のときはあれで 一区切りで、こちらの方に吸収と言うと変ですが、何かまた新しいやり方を考えるのかと 思っていたものですから。そうではないようなので、だとしたらこちらで今、計画、決算 と申し上げましたけれども、そこで議論されることと、今度、政管の運営懇というのがど んなふうになるのか、具体的に申し上げると、今、数字が示されたように負担を引き上げ たことによって次の財政収支はそう不安はないのだというふうにアナウンスはされたので すが、本当にそうなのか。私どもはシミュレーションを早く示していただきたい。それが こっちなのか、政管運営懇ですよというふうにするのか。それも今、すぐという意味では ないが、その整理もお願いしたい。 ○宮武座長  お答えできる範囲内で長官なり、社会保険庁の方から回答をいただけますか。 ○青柳運営部長  運営部長の青柳でございますが、私の方からお答えをしてまいりたいと思います。ちょ っと前後するかもしれせん。  まず、最後にお話の出ました政管健保の運営懇談会との関係ということだと思います。 当初、いろいろご相談を内々させていただいたようにどういう扱いをするか、私どもも悩 んだ点がございます。ただ、正直申し上げて政管健保は固有に持っている問題、これは例 えば同じような意味で船員保険なども固有に持っている問題がございまして、そういう固 有の問題をここでご議論するというのがいいのかどうかという、大変悩みました。  ここではさきほど事務局の方からもご説明しましたように、例えばそれぞれの事業がど ういうふうに運営されているかということについての全体としての、例えば予算収支の状 況といったようなものを踏まえた様々なご議論をしていただくと。あるいは業務という意 味では逆に適用徴収、あるいは支払、裁定支払、あるいは相談といったようなことで社会 保険の仕事全体に横断的に関わるような仕事をどう進めていくかということのご議論をい ただくということになりますと、それぞれの制度が個別に抱えている問題については基本 的には例えば関係者の方々もそれぞれに変わってくるということもありますので、それぞ れの運営懇談会を必要なものについてはそれぞれでご議論いただくということの方が却っ て相互の議論が効率的になるのではないだろうかというふうに考えました。  ただ、それぞれが勝手に議論してしまうとまたこれも混乱の元になりますので、実は今、 龍井委員の方からもお話がございまして、紀陸委員と龍井委員にもご参画いただいている わけですが、稲上先生には特に健保の運営懇談会の座長をやっていただいていますので、 言わば稲上先生を結節点と申しますと大変失礼かもしれませんが、ここで行った議論を例 えば運営懇談会に持ちかえっていただくためのお役目、あるいは逆に運営懇談会で様々に あった議論をこちらにつないでいただくためのお役目というのを特にお願いをしたいとい うことで、このメンバーにも参画をしていただいたという経緯がございますので、そのよ うな形でそれぞれの懇談会、運営評議会の機能が効率的に果たせるような、そういう運営 をさせていただければというふうに現時点では考えております。  なかなか難しい話なのですけれども、決算、あるいは予算というものと事業計画、こう いったもののサイクルをどう考えていくかという議論がございました。もともと私どもと しては霞が関全体で予算、決算のタイムスケジュールが決まっている、あるいは事業評価 についてはさきほど説明がありましたように本省とこの実施庁との関係ということで決ま ってくるものがございます。したがいまして、そちらの方のスケジュールが動かせないと するならば、我々としてはそのスケジュールの枠の中でその時点、その時点で言わば判定 が必要なものについてご相談をして、それを事業の方に現場の方に言わば結びつけていく というやり方をしてまいらなければならないのかなというふうに思っております。  したがいまして、どの時期にどういう形のご相談をしていったらいいのかということは さきほどおっしゃっていただいたことをそのままおうむ返しするわけではございませんけ れども、やや走りながら考えるという部分がどうしても出てくるのかなと。ご相談ができ る材料がある程度、揃ったところでご相談をしてそれを次の予算、あるいは決算に反映し ていくという形でとりあえず手始めにこの運営評議会を運営させていただければと思いま す。また、それでやり方を改善した方がいい部分が出てくれば、改めていくということで お願いをさせていただければというふうに思っております。  三層構造のところということでお話が出ました。これについては私ども、三層構造その ものを何らかの形でご議論いただくというのがいいかどうかちょっと判断もつかないので すけれども、ただ、大事な点は私ども、霞が関でいろいろ議論をしたり、検討をしている ことをどういう形で現場にアナウンスし、そして現場で起こっていることをどういう形で 私どもはフィードバックを受けて、それを反映していくかと、この仕組みは大変重要なこ とになるだろうと思います。  その意味では不十分かもしれませんけれども、今後の議論の中で、例えば業務センター を始めとする現場でいったいどんなふうな形で仕事が行われているのかということを皆さ んにご視察をいただくというようなプログラムも入れていかなければならないと思います し、また、何らかの形で現場で行われている情報をご披露をしながら、また、ご議論いた だくというやり方も工夫してみたいというふうに考えております。ご指摘の点については 少しやり方を工夫しながらご意向に沿うようなやり方ができればというふうに思っている ところでございます。以上でございます。 ○宮武座長  ありがとうございました。鈴木委員、いかがでございますか。     ○鈴木氏  今、ご説明を伺っていましていろいろな個々の点でいろいろご質問したい点がたくさん あるのですが、座長、今、おっしゃいましたこの運営評議会というのはどういう位置づけ でというポイントに絞ってちょっとお話をしたいと思うのですが、社会保険庁の事務とい うのが適切に行われるのかどうか、それを保険料を支払う立場の中からいろいろ意見を言 うと、こういうことを伺っております。そう言われてもなかなかこれもつかみどころがな いのでありますけれども、今、ご説明の資料1の10頁というところに社会保険庁が達成す べき目標、達成するための取り組みと書いてありまして、要するに社会保険庁がちゃんと やっているかどうかと、こういうシステムできっちり今、検証しているのですよというこ とになっている。  これをでは民間企業がどういうふうに、民間企業がどううまく機能しているかをチェッ クするシステムと対比するとどうなのかということを申し上げたいと思うのですが、我々、 民間企業の場合には監査法人が監査をし、それを株主総会という中で株主の皆さんに承認 をいただくという格好になっています。それとこの形を見ると相当違うわけですね。  これは内部の人間同士でいいな、どうなのだ、こうしろよ、次はこうしますよと言って いるだけ。これではやはり問題があるのだと。だから、運営評議会でやるのだというよう なことになると、我々の責任というのは監査法人であり、株主であるというような立場で ものを言うのだとすると、大変これは重い責任を負うことになりますし、こういった選定 の仕方とか、こういったメンバーの選び方で本当にいいのかというようなことになるわけ でして、そこのあたりはひとつ、どういう位置づけでお考えいただいているのかというこ とがひとつあろうかというふうに思って、そのことを申し上げておきたいというふうに思 います。 ○宮武座長  これは長官にお答えいただけるのか、それとも他の方がよろしいのか。 ○村瀬長官  では、私の方からお話を申し上げたいと思うのですが、今、ここでお話を申し上げたの はどちらかと言いますと対厚生労働省との関係が書いてございますけれども、社会保険庁 の中でどういう仕組みでやっているかということを中心にお話を申し上げているわけです ね。  一方、これに対して業務監査という形から言えば総務省が特定の業務について行政監査 をやる仕組みを持っておりますし、一方、お金の方から言いますと会計検査院が見るとい う形で、この霞が関の中で一応、チェックをするという仕組みでございまして、基本的に は外部監査を受けるという仕組みは現段階ではございません。したがって、より厳しい形 を求めていくということであれば、そういう部分も将来必要であれば考えていかなければ いけないと思っております。   ○鈴木氏  これは今、改革の中でやはり予算執行の透明性を高めるということがあります。ここを どんどん議論していくとどうしてもそういった今、私が言ったようなところとどういうふ うにやっていくのだということになってくるのではないかと。そうすると厚生労働省が出 している指針と我々が言っていることが全然違った内容で指示が出てしまうというような 矛盾をどう処理していくのかと、結構、難しい問題がありまして、我々もこうやって今、 評議員で、もし、いるとするならば、かなり予算のことなどははっきりわからなければ困 気もしますので、そこらあたり、今回、今後の運営でどう取り扱うのか、ご議論いただき たいなというふうに思います。 ○宮武座長  すぐに結論が出るわけではないでしょうけれども、今のお立場でお答えいただくと。 ○村瀬長官  さきほどの坂口厚生労働大臣の社会保険庁の改革私案がございますが、これはある意味 でひとつの方向性だと思っておりまして、私にはここに書いてございますように存立のあ り方とか独立行政法人等の民営化も視野に入れて基本に立ち返って社会保険庁の改革をし っかり見てくださいよということでございます。  一方、その中で今回の運営評議会を設置させていただいというのは、私が組織内改革を 行うために皆さん方のご意見をお聞きした上で運営をしていくということでございますの で、そういう点から言えば、ここの運営評議会の皆さん方の意見を尊重した形で運営をし ていきたいと思っております。  したがいまして、改革をしていくために、また、社会保険庁が適正な業務をきちんとや るために必要なものであればどんどん開示をさせていただいた中でご議論していただきた いと思っております。そのときに対厚生労働省の指示の問題等々ありましても、これは厚 生労働省に対して、例えば社会保険庁を変えていくためにはこういうものが必要なのだか らということで申し上げたいと思います。  スケジュール的に、いつから変わるのかという部分については、予算制度等の問題があ りますから、必ずしも17年度からすぐ全部変えられるかどうかわかりませんけれども、こ の部分はいつから変えられる、この部分は申し訳ないけれども、これしか変えられません と、こういう話であるとか、もう一方、抜本的に変えていくということになれば、独立行 政法人、民営化というものも視野に入れて運営評議会の皆さんの意見、当然、17,500名の 社会保険庁の庁員が働いているわけですから、彼らがどういう気持ちでしっかり働いてく れるか。特に実務を担っています16,500名の地方の事務局・事務所の職員。ここがやはり 一番大事な部分だと思っていまして、きちんとした仕事をやっていくために、また、納得 して仕事をしていただくために組織体系がどうなのかということまで含めて私自身は考え たいと思いますし、そこはこの場で必要であれば議論をさせていただけたらと、考えてお ります。 ○宮武座長  よろしゅうございますか。 ○紀陸氏   今、鈴木社長から全体のガバナンスの問題を大きな視点から取り上げられたと思うので ありますが、私どもとしてはこの運営評議会でどのテーマをどういう優先順位に基づいて どういうスケジュールでやっていったらば効率的な論議ができるかという点でございます ね。  基本的に大きく3つ、システムの問題と徴収の問題とサービスですか。これが大きな柱 になっているのでございましょうけれども、具体的に今、お話のございました坂口大臣の 改革私案に出ている資料の2の1頁目でございますね。ここに下の方の2のaからfのテ ーマがございますし、かつ、さきほどお配りいただいた資料の一番最後のところに、この 評議会で論議すべきテーマとしていくつか上がっているのでございますが、この坂口大臣 が指摘されている問題とここで本日、この一番資料の最後で配られたテーマの、当然、中 身的には砕いていけば今日のペーパーのような形になるのでしょうけれども、順位的にど ういう順位で、しかも、それぞれのテーマのどこまでの広がりのものをやっていくのか。 3つの括りの中でやっていくということにするのか。  その場合でもその中でどういうテーマを、どういう内容を個別具体的に、しかも、何回 かけてやるのかと、そういう最初からきちんとタイムスケジュールごとに出るのかどうか わかりませんけれども、あるところ、大きく、それをしておく必要があるのかなと思いま す。それぞれ完結することではなくてあとにつながったり、元に戻ったりというようなこ とも必要なのでしょうけれども、その優先順位づけが必要なのかなという感じがいたしま すけれどもね。常識的なことなのですけれども。  かつ、私どもが社会保険庁さんが非難ばかりされているけれども、さきほどのデータで 33兆のお金を何千万という人にきちんと支払っているというのは実は大変なことだと思う のですね。だから、いいところはちゃんと評価して、だめなところはだめで、そういうこ とも必要だと思いますので、全部何か悪いようなことでもいけないのでしょうから、本当 にここが悪いのかなということが見えてくると対策というのも打ちやすいのかなという感 じがいたしますですね。それも含めて優先順位という話なのです。そう言いながら自分で も何が一番論議のトップにすべきかというのはちょっと迷っている点があるのですけれど も。 ○宮武座長  本当に私もそう思いまして、だいたい私どもは任期もまだ決まっていないのですね。そ れもよくわからないまま、参っているような次第ですので、青柳さんの方でどんなスケジ ュールで考えていかれるのか、お答えいただけますか。 ○青柳運営部長  実はこちらの予定していたシナリオでは最後にご相談しようと思っていたことを紀陸さ んの方からお訊ねがあったので申し上げたいと思います。  そういう意味では今日、お配りしている一番最後の一枚紙のテーマが今のお話に関わる ところでございます。まさに私ども、問題意識を持っておりましたのは、今、お話のあっ たことと同じことを考えておりまして、私どもとしては問題をさきほどシステム、徴収、 あるいはサービスという括りでおっしゃっていただいたのですが、それを言わば現場の形 に置き直してみると、例えば社会保険の記録管理、あるいは裁定というのはどういう流れ でどういう現状で行われていて、どこに問題があるのかというようなことになってまいり ますし、あるいは国民年金ということで見ると最大の問題であるところの保険料の収納対 策というものがどういう仕掛けで行われているのかというようなことにもなってまいりま す。あるいは国民年金だけではなくて健保についても適用徴収問題が最近問題なってきて いるけれども、それはどういう仕掛けの中で行われていて、どういうところに問題がある のかと。こういったことをひとつ、仕事のグループごとに経緯と現状と現在の問題点と、 今後の方向というような形でひとつずつテーマを整理していく必要があるのではないだろ うかというふうに思っております。  その意味でどういう形でどういう順番でやっていけばいいのかということについては、 自ずと優先順位はもちろんあるかとは思いますが、それぞれの私どものはっきり言って準 備のでき具合というものも、これ、大変瑣末な話でありますけれども、当面の少なくとも 問題としてはまいってくるわけですので、私どもとしては当面1〜2回はある程度、準備 ができて材料が揃ったものでまずきっちりご議論いただこうと。その上で優先順位、ある いはさまざまな今後の検討のスケジュールと併せてよりプライオリティの高いものから順 番に議論していただくというような形に持っていけるのではないだろうかと。  イメージとしては当面1年間はそれぞれのテーマごとに1回1テーマ乃至2テーマぐら いになるかと思いますが、かなり突っ込んだ私どもも材料の整理をした上でご議論いただ くというようなことをやらせていただいて、その間に本来の運営評議会のさきほど龍井委 員のご意見、表現を使わせていただければ平時のお仕事であるところの予算、あるいは決 算といったようなものを進めていく上でのサジェスチョンをいただくと、方向性を示して いただくという仕事は入ってまいりますので、全体として1年間ぐらいの中でお示させて いただいたテーマを取り上げさせていただければ、はっきり申し上げて社会保険庁、でき て42年になるわけですが、40年間、ちょっとさぼっておりました部分を何とか取り戻すこ とができるのではないだろうかというようにイメージをしておるところでございます。 ○宮武座長  紀陸委員、よろしゅうございますか。遅くなりましたが、井戸さん、いかがでございま すか。 ○井戸氏  私は社会保険労務士なので、一般の方々と直接、年金の相談をしたりとか、いろいろな ご意見を聞くという機会が非常に多いのですね。利用者の立場からという形で委員にさせ ていただいたと思いますので、透明度と参加ということなのでできるだけいい声も悪い声 もお伝えして、私自身は社会保険というのは保険事業なので法律で決められているとして もやはりいっぱい、ここ、いいこといっぱい書いてありますけれども、サービス業として どういうふうに位置づけされて、それが実際にどういうふうに動いていって、それが実際 にどう数字に現れていくかというようなことをもっと透明性を持ってどんどん見せていた だけるような機会になるのが評議会かなというふうに思っているのです。例えば保険料の 事務費の使われ方が今度、削りますとかと書いてありますけれども、例えば私たちだと資 料を作るときに今まではこうしていました、ここでこう削りました、そうするとこうなり ましたみたいな比較表とかみたいなものをどんどんオープンにしていただくと、信用とい うのがやはりちょっと低下していると思うので、そのところもやはり信用を得るためにも 今までのところのものを全部見せていただく。それをこういうふうに作ってほしいという ことをお伝えできればいいかなというふうに思っています。 ○宮武座長  特に回答はよろしゅうございますか。 ○井戸氏  この現場のところでしていただきたいことがいっぱいありますので、追々お願いしよう と思っています。 ○宮武座長  最後になりましたが、遠賀委員、いかがでございますか。 ○遠賀氏  私は国民年金に加入しているのですけれども、個人的には今まで関心が薄く、私の納付 状況につきまして、本日、初めて、社会保険事務所に行き、調べてまいりました。その際 に納付状況を出してくれと申しましたところ、5分くらいで出していただきまして、全部 払っているというようなことを紙で頂戴いたしました。  今回は江角マキコさんを初め、閣僚、議員の方々の個人情報が漏洩し、これらの事が大 きな問題になり、社会保険庁の信頼を損なうことになったかと思います。その点でソフト、 ハード両面からまた検討していただきたいと思います。  私は地域の方で民生委員をしておりますが、民生委員の立場から申し上げると、お年寄 りにとって年金収入というのは生活の支えになっているわけです。ですから、年金制度に ついてその重要性をもっとわかりやすく広報していただければと思います。  またさきほど説明がありました社会保険庁の課題と対応の方向性についてですが、これ は本日配布されました資料2の6頁に明記されていますが、これは当たり前のことだと思 うのですよね。それがなぜ、こんな当たり前のことを今さら言っているのかなというふう にちょっと感じました。  それとこれもちょっと感じたことですが、年金福祉施設というものの整理、合理化を進 めるべきとありますけれども、これはもし、売却できなかった場合、その対応はどうする のかなと考えてしまいました。以上です。 ○宮武座長  ありがとうございました。特に何かお答えがございますか。 ○青柳運営部長  今、お話のあったこともこの後、テーマの中で追々とひとつずつ、より細かく詳しくご 説明してまいりたいと思います。井戸さんがおっしゃったように今までがどうなって、今 がどうなって、将来どうするかというあたりは数字の問題も含めて、いろいろな仕組みの 変化も含めてなるべく我々はそういう時間軸で物事を説明していくような資料を工夫させ ていただきたいというふうに思っていますし、福祉施設の問題につきましても見通しも含 めて改めてお時間をいただきまして少し丁寧にご説明しながらご意見をいただければとい うふうに思っています。 ○宮武座長  確かに青柳運営部長がおっしゃったように40数年、空白があったとおっしゃっているの は何となく私もそういう思いがいたしまして、市町村の国民健康保険は一応、関係者が集 まった運営評議会を各地で持っておりますし、政管も今まで社会保険庁の中に運営懇談会 というものがあって、まがりなりにも労使や有識者が声を出すという仕組みがあったので しょうけれども、厚生年金、国民年金は全くあなた任せで保険料を払って、徴収されて、 社会保険庁が給付をする。しかし、それに対して恒常的に何か利用者側が注文をつけると か、チェックをするということがやはりなかったのだろうと思いますね。ある意味では驚 きでもあるわけです。  釈迦に説法ですけれども、ドイツの年金の場合は職域ごとに分立しておりますけれども、 それぞれ被保険者が選挙で自分たちの代表を選んで、その代表者が言ってみれば運営の責 任を持ってやっておられる。もちろん国が制度そのものは決めていくのは日本と同じです が、昨年も訪ねてベルリンでその事務所を訪ねました。95%は国が決めるけれども、あと 5%は我々が自治組織としてやっているのだということでありました。  そうするとお金も手間もかかるのでなかなか大変ですが、今回、私どもが選ばれた戸惑 いは利用者側の代表ということでありますが、特に選挙で選ばれたわけでもございません し、いったい、どれだけの権限があるのか、どれだけ利用者の声を代弁できるのか、大変 難しいことです。最初の試みでありますので、会を重ねながら皆さんのお知恵を借りてい くしかないなと思っております。よろしくお願いしたいと思います。  あと、特に何かご意見なり、ご質問なりございませんでしょうか。 ○村瀬長官  今、座長からお話がございましたけれども、実はこの8月に坂口厚生労働大臣が、ヨー ロッパへ出張に行かれまして、そのときにヨーロッパの各国の社会保険事業全体に対して、 特に年金の部分についてどういう運営をされているかということを視察されてきました。 坂口大臣からは「ヨーッロッパでは、国だけに任していると自分たちの年金の将来がどう なるかということが不安であるということで、利用者の皆さん方が積極的に運営のところ まで参加して年金事業をやっている国が多くなっている。そのときに年金事業はどうかと 言いますと、やはりこれは年金自体は高齢化の問題を含めますとなくてはならない制度で あると。社会保険庁がこういう状況に置かれているのであれば、逆にいいところはどんど ん取り入れてやっていくことを前向きに考えたらどうか。」と、こういう意見をいただい ていました。今回、第1回目ということで少数のメンバーでやらさせていただいているわ けですけれども、さきほど座長からもお話がありましたように、位置づけが明確になるに したがってもう少しメンバーの方を増やさせていただくとか、例えばこのメンバーの中に 分科会と言ったらいいかよくわかりませんけれども、もう少し深堀りするところのメンバ ーを選定したらどうかということは、こういう議論の中でぜひやっていただけたらという ふうに考えております。そのために私どもとしても例えば海外の制度がどうなっているか ということも含めて必要であれば、集められる資料は集めたいと思いますし、また、さき ほど青柳部長からも話をしましたけれども、もっと徹底的にこのテーマを深掘ろうかとい うことであれば、その部分についても私どもで用意できるものは全部用意した上でやらせ ていただく、こんな形の運営をぜひ、お願いできたらと思っております。 ○宮武座長  よくわかりました。まだ、時間は結構ございますので、お気づきになったときに発言を していただければよろしいかと思いますが、事務局の方では1枚目、2枚目という資料1、 2をご説明願ったのですが、もの凄く分厚い参考資料がございます。我々、そんなに社会 保険庁の細かなことを知っているわけではございませんので、ポイントだけで結構なので すが、参考資料の方の説明、概略をお願いできればと思います。 ○稼農企画課課長補佐  はい。わかりました。参考資料につきまして後半部分は若干、触れた部分もございます が、この資料は主に社会保険庁というのはそもそもどういう組織でどういう事務をやって いてというところをまとめさせていただいた資料でございます。中身、ご説明いたしたい と思います。事務の流れ図とかを絵を図を用いて表した資料等も入ってございますので、 この機会でございますので、社会保険庁がそもそもどういうところでどういうことをやっ ているかというのをもう少しご説明させていただきたいと思います。  1頁目でございます。社会保険庁の任務でございます。さきほど概要で触れましたけれ ども、厚生労働省の外局として設置されております。任務でございますが、大きく4つの 事業を行っております。政府が保険者となっている保険につきましての実施を行っている 役所でございますが、政府管掌健康保険、船員保険、厚生年金保険事業及び国民年金事業 の適切な運営というのが任務でございます。  下に絵がありますが、厚生労働省がありまして、その外局が社会保険庁でございます。 左の方に保険局、年金局というのがございます。こちらが制度の企画・立案をやっており まして、法律の改正と企画・立案部門でございまして、保険局が医療保険制度につきまし ての企画・立案、年金局が厚生年金、国民年金等に関する企画・立案を行っておりまして、 その制度の実際の実施運営を外局である社会保険庁が実施庁として行っているというよう なことでございます。  2頁目でございます。全体の組織図でございます。社会保険庁、全国に職員が、これは 16年度末の定員の数でございますが、17,466人という組織の人の規模で仕事をいたしてお ります。右にありますが、内部部局、この建物、霞が関でございますが、総務部と運営部 がございます。霞が関の19階、20階にございますが、286人の職員がおります。  この他、施設等機関といたしまして千葉に社会保険大学校というところがございます。 ここにおきましては例えば新任職員の方の研修でありますとか、節目節目、あるいは係長 になったときの研修、あるいは補佐になったときの研修ということで節目節目に研修を行 うということで、ここは宿泊研修ができますので全国から人が集まりまして研修を実施し ている機関でございます。  社会保険業務センターでございます。ある意味、社会保険業務における心臓部でござい まして、データの記録管理、あるいは年金の裁定業務等を行っているところでございます。 この施設等機関に合計で598人、職員がございます。  地方支分部局でございます。こちらを合計しますと全国で16,582名の職員が働いており ます。地方社会保険事務局、これは都道府県ごとに事務局がございます。47局ございます。 その現場の実施組織として全国に312か所の社会保険事務所というようなことでトータル、 こういった組織体制で業務を推進しているものでございます。  3頁目でございます。事業の中身でございますが、政府管掌健康保険事業でございます が、これは医療保険の事業でございます。疾病、負傷、死亡及び出産に対して療養の給付 を行う医療保険の事業でございまして、政府、社会保険庁が保険者となってございます。 主に中小企業の従業員、その家族が加入してございます。  年金につきましては厚生年金保険と国民年金を実施いたしておりますが、厚生年金は事 業所に使用される労働者の老齢、障害又は死亡についての保険給付を行うということでご ざいます。国民年金につきましては原則といたしまして日本国内に住所を有する20歳から 60歳未満の方を被保険者といたしております。国民生活の維持、向上を図ることを目的と しまして全国民に共通する基礎的な年金給付を行うということで、全国国民に共通する基 礎年金というものを給付しております。  船員保険事業でございますが、これは船員を対象といたしましてある意味、総合保険と 呼ばれておるものでございます。保険の中身は健康保険、医療給付の部分、あるいは雇用 保険、雇用の関連の保険の部分、労災保険に相当する部分を、ものというのは人になって いますが間違いでございます。を包含した総合的な保険ということになっておりまして、 政府が管掌いたしているものでございます。  次の頁でございます。ちょっと細かくなりますが、これは一覧で示しております。一応、 左が昭和62年度、右が14年度ということでそれぞれの保険事業におけます適用事業所数、 あるいは被用者保険者数等を一覧表にまとめたものでございます。ちょっと細かいですの で、次の頁で総体の規模でご説明いたしたいと思いますが、社会保険庁の事業の規模でご ざいます。医療保険関係、船保は総合保険でございますが、こちらに括弧しておりますが、 医療保険の関係で政管健保・船員保険が加入者数でいきますと3,600万人ということで、こ れは被扶養者も含んだ数字でございます。事業所数にして適用事業所が150万か所でござい ます。総保険料の収納額が2つを併せて6兆円ということで給付が4.1兆円というような規 模でございます。  年金関係でございますが、厚生年金の加入者が3,200万人ということで、事業所数が163 万か所でございます。保険料が14年度末ですが、20兆円規模です。給付が24兆円というこ とでございます。国民年金につきましては加入者数が3,400万人ということでございまして、 保険料収納額2兆円、給付額13兆円といったような仕組みになっております。  国民年金の加入者数につきましては注3にありますが、国民年金の第1号被保険者及び 第3号被保険者、自営業者等の方、あるいはサラリーマンの妻の方の合計数値でございま す。  次の頁で6頁でございます。社会保険業務の主な大きな流れでございます。冒頭の方に 文章で2行、書いてございますが、社会保険業務センターと社会保険事務所がオンライン システムで専用回線のオンラインで結ばれております。社会保険事務所は312か所ございま すが、三鷹と高井戸にございます業務センターと社会保険事務所がオンラインで結ばれて います。それぞれの機能の特性を生かして正確、迅速な事務処理を実施しているというこ とでございます。  人と事務所と業務センターの関係の図が下に流れ図で書いてございますが、被保険者、 年金受給者の方が様々な各種手続き、年金相談などにおきまして窓口機能であります全国 312か所の社会保険事務所に来ていただいて、例えば年金の請求であります裁定請求書を提 出いただくといったようなことで業務が行われております。  その被保険者の上の箱で書いておりますが、厚生年金や政府管掌健康保険、いわゆる被 用者保険につきましては事業所を通じて手続きを行っていただいている部分がございます。 また、一番下の箱のところですが、国民年金の各種届け出の手続きにつきましては市区町 村を通じて行っておるものがございます。ということで事務所を通じまして社会保険業務 センターがオンラインでつながっているというような仕組みで仕事をしております。  この業務センターのご説明をいたしますが、6頁の箱の中ですが、大きく分けまして三 鷹庁舎と高井戸庁舎というのがございます。三鷹庁舎の方が大きく分けますと現役世代の 記録管理を扱っているところでございます。受給者、年金を裁定された後の受給者の方、 実際に年金をお支払いする受給者の方につきましては高井戸庁舎の年金給付システムとい うところで年金受給者の原簿を管理しているというような大きく分けますとそういったこ とでございます。  箱にありますが三鷹庁舎におきましては記録管理システムと基礎年金番号管理システム、 平成9年1月から全国民に共通の基礎年金番号というものを付番いたしておりますが、そ の管理を行っております。ご覧のように年金、医療保険とも保険料の計算、あるいは事業 所記録の管理、あるいは被保険者記録の管理といった形で記録管理というものを行ってお るところでございます。  年金の裁定請求書が出てきますと、この記録の管理の部分と高井戸庁舎にございます裁 定の記録の裁定システムというものがありますので、年金給付のシステムと連動して裁定 を行っているということでございまして、高井戸庁舎の年金給付システムにおいては年金 の裁定、支払い、あるいは年金受給者の記録の管理などを行っているところでございます。  7頁でございますが、それぞれの図でございますが、示したものです。これは1−1は 健康保険・厚生年金保険につきまして適用や徴収の業務を表しております。サラリーマン の方で入社されますとその事業所を通じまして資格取得届というものが出てまいります。 社会保険事務所に提出をいただいております。提出いただきますと社会保険事務所に窓口 装置というものがございまして、そこで内容を確認した上で記録を打ち込む作業を行いま す。そうしますとオンラインシステムで三鷹庁舎につながっていくというようなことでご ざいます。  8頁でございます。国民年金の方でございますが、国民年金の方は市町村に資格の加入 手続きを行っていただくものでございます。加入手続きを行っていただきますと書類を社 会保険事務所に市町村から送付していただいております。そうすると社会保険事務所の方 で届書を受理いたしまして、同じように窓口装置を通じてオンラインで記録が入るという ようなことでございまして、ここで確認・作成をして、下になります、年金手帳を発行し ておりまして、ご本人様に年金手帳をお渡しするというようなことで加入手続きが行われ ております。  9頁でございます。年金の裁定や支払の業務でございます。裁定件数がさきほど申しま した年間、約215万人分ぐらい、新規の裁定というのがございます。年金裁定を請求をいた だきますと、社会保険事務所の方で請求書について受付けいたしまして、資格審査、請求 書の入力ということを窓口装置で行います。そうしますとそのデータがオンラインで社会 保険業務センターに入ってまいります。社会保険業務センターにおきましてはそのオンラ インでいただいた情報につきまして年金の裁定処理というものを行っております。裁定結 果が出ますと年金額が固まりますのと、年金権と言いますか、年金が出ますという年金証 書というものを発行いたします。これもオンラインの配信処理をやっておりまして、社会 保険業務センターから社会保険事務所にオンラインで年金証書を配信しまして、実際はそ れを事務所で打ち出しまして印刷して受給者の方に年金証書を送付するというのが裁定請 求の処理となっております。  実際のお金のお支払い、年金のお支払いですが、これは右下に日銀が入っている矢印が ございますが、社会保険業務センターにおきまして日銀とやりとりをしておりまして、通 常、裁定請求書の請求の欄に年金の振込先を書いていただくと、ここに振り込んでくれと いうことになりますので、それを書いていただきますと、その○○さんの年金については どこどこ銀行の何々支店というところでコードがございますので、そのコードとご氏名、 金額につきまして日銀にデータをお持ちするということになります。そうしますと日銀か らそのデータに従いまして金融機関、あるいは郵便局へ支払いがなされるということで、 大きく言いますと定期支払いであります年6回、2、4、6、8、10、12月の6回の各月 に年金が支払われるというような仕組みで業務を行っております。  10頁でございますが、この他、介護保険制度が始まりまして、介護保険料の特別徴収と いう業務を社会保険庁では行っております。介護保険につきましては65歳以上の被保険者 の方が、これは保険者は各市町村でございますが、この保険料の徴収につきまして年金額 を一定以上、年金額がある方については予め年金から介護保険料分を特別に徴収する、天 引きというのをいたしまして、それを市町村に払うというような仕組みになっております。  具体的には右端に市町村の欄がございますが、社会保険業務センターと市町村との間で、 もちろん間に社会保険事務所が入っていまして、徴収をする対象の方、市町村の65歳以上 の方で年金から保険料を引いてほしいというような情報をいただいております。これは各 共済組合の情報もまとめて社会保険業務センターでいただいておりまして、共済分につき ましては業務センターから共済組合にお渡しするという形で情報の交換をやっております。 それの情報に基づきまして受給者の皆様の年金から介護保険料分につきまして特別徴収を して残りを年金額として支払うというようなことで業務を行っております。  11頁でございますが、年金相談の体制でございます。一番真ん中に受給者とか、被保険 者の方が立っている図がございますが、右側に社会保険事務所、312か所ということでござ います。基本的にここに来ていただいたり、電話をいただいたり、文書による相談をいた だいたりいたしております。この他、その下でございますが、現在、全国71か所に年金相 談ンターということで来訪いただける場所の整備をしてきております。また、その下です が、電話による相談ということについても力を入れておりまして、年金電話相談センター は現在10か所、整備いたしております。  この他、左の方にありますが、自動応答システムでありますとか、社会保険庁ホームペ ージに年金額の簡易試算のソフトを組み込んでおりまして、ご自分で自分の記録を持って いらっしゃる方であれば、簡易額ですので詳細な試算ではございませんが、パソコンで見 ていただければ簡易な試算ができるようなものを入れ込んでおったりいたしております。  社会保険業務センターと実際の相談にあたりましては個人個人の方の、特に年金の場合 には加入記録がどうなっているかという相談になりますので、社会保険のデータを持って おります社会保険業務センターと各相談所につきましてここが回線で結ばれていて、それ ぞれのところでデータをウィンドウマシンと言いますが、窓口装置端末を見ながら相談を しているということでございます。遠賀委員が今日、事務所に行かれてデータを貰ってき たよとさきほどおっしゃいましたが、これも業務センターに蓄積されているデータが今日、 行っていただきました社会保険事務所の窓口の装置とつながっておりまして、そこで記録 を引っ張りだしてお渡ししたということでございます。事業の流れにつきまして追加でご 説明させていただきました。よろしくお願いいたします。 ○宮武座長  ありがとうございました。この件ではご質問なり、ご意見なり、何かございますでしょ うか。また、現実の業務の仕事をなさっているところを訪ねて見学をさせてもらうような ことも考えてくださっているようです。 ○龍井氏  ひとつは具体的なことです。さきほど長官のご指摘があった実際に働いている人たちの 納得が得られるプロセスが重要だということ、そういうような何か話し合いというか、一 般的には労使協議会のようなものが企業だと普通作られるのかもしれませんが、この改革 にあたって何かされているのか、あるいはされるお考えがあるのかどうか。  2つめはさきほどご指摘があった、まさにサービス業と考えた場合の利用者の声の把握 を我々は我々なりになるべく現場の声も持ってきたいと思っていますが、そうした手法と してアンケートか、ヒアリングか、わかりませんが、とにかくこのイメージ回復というこ とも含めてそうした声を把握される何らかのご予定があるかどうか。  3点目はちょっと抽象的な言い方で恐縮なのですが、これもさきほどご指摘のあった当 たり前のことがなぜ、できなかったのかということ。私はこれは民間ならないよねという 形態の問題にすり替えるのはおかしいと思っています。やはりそれは官も民も関係なく当 たり前のことがなぜ、だめだったのかということは、実はすぐに答えがこういうふうに改 善しますというのではなくて、どこに本質的な問題があったのかということについて一巡、 見させていただいてからその問題をきちんと押さえておかないと、もうこういうことは事 務的な手当をしましたから起こりませんというレベルの話と、そうではない問題もあるの だろうということは、ぜひ、どこかで念頭に置かれてテーマ設定をしていただきたいと思 います。 ○村瀬長官  それではまず、現場の声についてですが、組織を含めて現場がどうなっているかと見る 部分と、組合との関係を踏まえて見る、2通りあると思います。現在、どうしているかと 言いますと、私自身が全部は見れきれませんけれども、まず、実態を把握する必要がある ということで、8月の16日から各事務局並びに事務所訪問で対話、今日も実は朝一番で宮 城に飛びまして宮城県の事務局と話し合いをしてきたのですが、こういうことをまず、し っかり重ねていきたいと。今の予定からいきますと9月までに12か所、あと、10月も国会 の関係がありますのでどこまで行けるかわかりませんけれども、これをしっかりやりたい と、これが1点です。  対組合との問題でいいますと、国費評議会、ご存じのように先般、役員改正がありまし て決議をしてくれたわけですけれども、国費評議会自体も我々と同じようにやはり組織の 危機感を持っていまして、自ら変わらなければいけないと。そういうことで相談という意 味で言えば一緒の土俵に上がってきていると。あとは細部の詰めになるのだろうというこ とでございまして、これは一般論でやっても仕方ないと思いますので、具体策としてこう いう形でやった場合にどういうふうに組合は答えてくれるのかという形でしっかり話し合 いながら物事を進めていきたいと思っています。国民の皆様にサービスを提供する以上は ここは避けて通れませんのでしっかりやらせていただけたらと、考えています。  2点目の利用者の声ということでございますけれども、おっしゃるとおり、これが実は 一番大事なところだろうと思っております。今までもいくつかアンケート調査をやってい ますけれども、もう少しそこはやり方を考えながら進めたいと思っています。民間企業で あれば企業に対するクレーム情報、こういうものを集めてきて、それに対してどう変えて いくかという仕組みを持っている企業は多いと思います。社会保険庁もそれなりに相談事 の中身については持っていますけれども、では、それをどういう組織に生かしていくかと いうところまでは残念ながらいっていません。ここらあたりは苦情対応の問題であるとか、 ご相談いただく中身が何かによって利用者に対してもう少し変えたら利便性が向上するの か等、組織だってできる仕組みを作っていきたいと、考えております。  3番目の当たり前のことが当たり前にできないのか、これはどの企業でも実は一番大事 な問題だと思っていまして、社会保険庁で言いますと社会保険制度全体の中で実務庁とし ての仕事の誇りという、抽象的な言い方になるかもわかりませんが、そこなのだろうとい うふうに思っています。国民の皆様方から良かった、相談して良かったねとか、手続きす るときに親切に対応してくれたねと、こういう何か積み重ねが多分当たり前のことが当た り前にできる形になるのだろうと思っています。ここはさきほどの利用者の声であるとか、 あらゆる形での苦情の見方を含めた上で清々と変えるものは変えていくという形になろう かと思います。  あと、私が民間から来まして思いますのはやはり書類がべらぼうに多すぎることです。 これは法律で縛られている面がありますので今、すぐに変えられるかどうかというのはあ るのですけれども、もう少し簡便化、制度自体も将来簡便化しなければいけないのではな いかと思っています。事務の流れをもう少し簡便化することによってわかりやすくする、 これによって随分、ご不満はなくなるのだろうというふうに思っていまして、そこも併せ てやっていけば当たり前のところというのも定着が早いのかなと、こんな形で考えています。  特に国民の皆様から見ますと、そんなしょっちゅうあるわけではないことを相談に行っ たり、事務処理をするわけですから、それはもう本当に簡単にできるようにしてあげるこ とがやはり最大のサービスにつながるのではないのかなというふうに、考えています。 ○宮武座長  どうぞ、鈴木委員。 ○鈴木氏  こういうお話をする機会がこれからあるかどうかわからないのでちょっと一言、申し上 げたいのですが、社会保険庁改革を推進するためにいろいろな組織をお作りになって進め ておられるわけですけれども、何と言っても社会保険庁の中に改革推進本部というものを お作りになっている。これが何と言っても最大の推進力だろうというふうに思いまして、 そういう意味でさっそくお作りになって進めておられるのは大変敬意を表する次第であり ますけれども。  この課題をいろいろ今、出ている課題を伺いますと、かなりの部分がやはり実際事務を おやりになっている地方の皆さんのお仕事の中にあるのかなという感じがします。ですか ら、今のご指摘と全く同じなのですが、もう村瀬長官も地方も歩いておられる。これがも う何としてもポイントになりますし、組合との対話というものもポイントになる。  そういうことから言ってこの改革推進本部の副本部長、本部員の構成、これがそういう ふうな構成になっているのかどうかという意味で、東京の社会保険事務局の局長が副本部 長に入っておられると、あるいは地方課長という方を入れておられるということですが、 そのバランスなどは十分配慮いただいてやはり地方の声が中央に十分届くというような形 で推進本部を進めていただけるとありがたいなと、こんなふうに思っていますので一言、 申し上げます。 ○井戸氏  今、長官の方から利用者の声のところでアンケートとかクレーム情報とかおっしゃって いたのですけれども、年金に対する誤解というのが凄く多いと思うのですね。ですから、 年金を知っていただくためにも出張講座とか、タウンミーティングとか、そういうような ものをコツコツ、コツコツ実施していって信頼をとりもどすしかないと思っているのです ね。  ですから、何かそういうものも理解していただく層をどんどん厚くしていくような、そ この中で利用者の声というのが実際に社会保険事務所を通して聞くのではなくて、現場の 声として本当の声が生の声が聞けるのではないかなというふうに思います。 ○宮武座長  どうぞ、時間はまだございますのでご自由にご発言いただければと思います。 ○遠賀氏  パンフレットでございますが、本日社会保険事務所に参りましたところ、いろいろなパ ンフレットがございました。今まで見たことのないパンフレットもいくつかございました。 年金制度について多くの皆様の理解を得るためにも、もっとわかりやすい、これをひとつ 見ればあらましわかるという簡単明瞭なパンフレットが一つあってもよろしいかと思いま す。 ○鈴木氏  もうひとつだけ。また、この場に相応しくないことを申し上げるかもしれませんが、さ きほどもちょっと触れましたが、厚生労働省と社会保険庁の関係ですね。これは厚生労働 省の方が達成すべき目標設定をして出して、その実績を評価するというような格好で成り 立つ。これがうまく機能しているかどうか。もちろん全く知らない立場で申し上げて恐縮 なのですが、民間の場合、こういう格好をするとほとんど失敗しているということを申し 上げておきます。こういうことをやると完全にモラルが下がって、なるべくこういうこと をしないようにしようというのが今の流れなのでして、ここのところもちょっと考慮いた だけるとありがたいと思います。 ○宮武座長  相当厳しいご指摘がありましたが、即答はなかなか難しいと思いますので、これからの 協議の中で答えていただけるかと思います。 ○村瀬長官  ひとつだけ申し上げておきたいのは、私、さきほど言いましたように民間から7月23日 に来まして社会保険庁の改革ということでは、本省との関係であるとか、どういう形かと 言いますと、これは既に何回かお話を申し上げておりますけれども、社会保険庁を改革し ていかないと社会保険制度全般に影響があるという認識を本省の方も持っていまして、そ ういう点では本省では私の改革に対して全面的なバックアップ体制を敷いてくれていると、 これはまず間違いございません。  ただ、問題はこれが私が来てとりあえず緊急対応でやるときだけであれば、これは意味 がありませんので、制度的に仕組みをどう作っていくのかということが大事なのだろうと 思っています。  もう1点、実は民間から来まして考えていますのは、本省の人間が、さきほど見ていた だきましたけれども、300名弱しかいなくて、17,500名の組織を見ているわけですね。通常 の民間企業の直間比率の問題をいろいろ考えても、これだけの少人数の本社機構で現場を 回しているというのはなかなか器用、逆にこれでうまく回れば極めて理想的な企業ではな いのかなというふうに思っていまして、そういう点ではある意味では権限委譲が非常に行 き届いた組織ですが組織がうまく回っているときにこれは非常にいいわけですけれども、 何か少し違ったときの締め方はなかなか難しいと思っています。  そこがひとつはガバナンスの問題なのだろうというふうに思っていまして、ここらあた りは本省の役割と今で言うと地区並びに事務所、ここの関係も併せて事業を遂行していく 回路において非常に重要なポイントなのだろうというふうに考えておりまして、どちらか と言いますと緊急課題は個別具体的なものをどうやって深堀りして変えていかなければい けないかということなのですけれども、ここに入っていない部分というのはさきほど言い ました組織の問題だとか、人事制度の問題等々、こういう部分につきましても併せて、検 討していく必要があるだろうと思っています。ここはまだ正直言って答えがない中で問題 提起できませんので、詰めていく中ではまた皆さん方にご相談申し上げるということは出 てくるだろうと、考えております。 3.閉会 ○宮武座長  ありがとうございました。これからも延々とやる会議でございますので、第1回目、こ の程度ということで、ほんの少し時間は余りましたが、今後の進め方というか、あるいは 日程について事務局の方から連絡をお願いいたします。 ○青柳運営部長  さきほどもう紀陸委員の方からお話が出ましたので、実は最後に言おうと思ったシナリ オのところをご説明はあれでしちゃったようなわけでございますけれども、さきほどの繰 り返しになりますが、この1年間ぐらいは1か月に1回程度のペースで開催をさせていた だきまして、さきほどお示しをいたしました社会保険事業自身の現状についてテーマごと に深堀りをして経緯、現状、問題点、改善の方向といったようなことをお示しをしながら また、それについてご意見を頂戴するという形で進めさせていただければというふうに思 っております。  次回についてはさっそく10月にでもと思っておりますので、これはちょっと日程調整を 事務的にまた後刻させていただきますのでよろしくお願いいたしたいというふうに思って おります。 ○宮武座長  それでは本日の会合は以上で終了いたします。大変皆様方、忙しい中、ご足労願いまし てありがとうございました。 ○青柳運営部長  どうもありがとうございました。 (閉会)