「第1回社会保険オンラインシステム刷新可能性調査専門家会議」議事要旨 1 日  時  平成15年10月22日(水) 14:00〜16:00 2 場  所  社会保険庁第1会議室 3 出席者 (敬称略、50音順)         板倉、大槻、大橋、榊原、鈴木、西野、根岸、拜原、平野各委員 4 議  題  刷新可能性調査の進め方等について 5 議事概要     社会保険オンラインシステムの見直しの経緯等について事務局より説明を行った後、 質疑、意見交換が行われた。      【主な説明】 ○社会保険オンラインシステムの見直しの経緯について ○社会保険庁の概要について ○刷新可能性調査の概要について ○外部専門業者の選定の考え方について      【各委員の主な意見】   ○社会保険庁のオンラインシステムは非常に特徴がある。 他と何が違うかということを少しクリアにしながらどうしていくのか考えないと、 すごく危険なことが起きると思う。リスクマネジメントも十分考えながら情報を 提供いただきたい。   ○新しく来た人が、ビジネスルールを掴むことが、ものすごく難しい。また、    ソフトウェアになった途端に、ルールが固定化され、新しい人が機能の追加    改造するのも難しい。調達も単純な入札を繰り返す様なことをすれば、ビジネス    ルールを伝えるつもりが伝わらずに、国民に迷惑をかけてしまうことも起き得る。    従って、このソフトウェアの特徴を踏まえて考えなければならないと思う。今、    色々な所で色々な人が方法論を論じられているけれども、レガシー議論はみんな    小さいシステム向け。こんなに大きいシステムをやる開発方法論は世界中にない。    いわば、流行に惑わされないようにしたい。   ○これらを考えると、コンサルタントは、かなり大変な、高度なコンサルになるの    ではないかと想定される。問題提起なり実情なりをうまく整理して伝えないと、    通り一遍の調査に終わってしまう恐れがある。   ○企画競争に関与したベンダーは、今後のシステム開発には入札できないというふ    うにすると、見かけは公平性・中立性はとてもいいが、現実的にはどうか。   ○システムをつくることとコンサルティングすることは大違いで、コンサルティン    グの意見で何か物をつくり出して失敗したという例は山のようにあるので注意が    必要。従って、もし透明性を維持する、あるいは公平性を維持するとした場合、    このコンサルとその後の応札、これが完全な競争入札で両方やれば、公平性は保    たれるのではないか。排除はしないということ。   ○実態は、コンサル会社がどこかシステム提案するところの後ろにつくなど色々な    ケースが考えられるが、やはり外から見て、形というのは大事。それがないと、    全体の信頼性という点で崩れてしまう恐れは強い。   ○理想に近いかもしれないが、分けるべきだと思う。このITの世界に期待してい    るのは、そこが分離されなければいけないと思っている。   ○調達資格を失うという方が、わかりやすさの面で大事と考える。   ○刷新可能性調査そのものを独立に複数のところでやって、それを評価する方法も    ある。   ○どちらかという立場ではなく、アメリカの連邦政府の調達例を紹介すると、上流    工程と開発工程を分けて契約をする。その際、上流工程を受けての概念設計、コ    ンサル、分析までを受けた者が、後々の設計に自社に有利な内容をそこに盛り込    んで、正統な競争を阻んだようなことが判断されたときには、後段の入札資格を    失う。そういう条項があったというふうに記憶している。上流工程で自社に有利    な内容を盛り込まなければ、後の競争入札の資格もある。日本の場合、上流工程    をやったから参加しないという話と、両方参加させている場合とどちらもあるの    で社会保険庁としても判断が難しい。  (照会先)社会保険庁運営部企画課計画班計画第1係          電話 03−5253−1111(内線3656) 1