1. 医療分の収支については、

   (1)	収入面では、厳しい経済情勢を背景として、平成１０年度以降５年連続での被保険者数の減少、平成１１年度以降４年連続での平均標準報酬月額の減少等による保険料収入の減少等に伴い、収入が対前年度比で１，５３６億円の減少となったこと
   (2)	支出面では、被保険者数の減少、診療報酬の改定等により、保険給付費が減少したものの、前々年度精算分の増額等による老人保健拠出金の増加等により、支出が対前年度比で４０１億円の増加となったこと

   により、対前年度比で１，９３７億円の悪化となる６，１６９億円の赤字。
2. 介護分の収支については、平成１２年度に納付の猶予を受けた介護納付金（９１１億円）の全額を平成１３年度に納付した一方、これに相当する介護保険料を平成１３年度と平成１４年度とに平準化して徴収したこと等により、対前年度比で１，０６０億円の改善となる５８１億円の黒字。
   （注） 平成１３年度末の介護分の事業運営安定資金残高は、▲４５５億円。これを平成１４年度の介護分の黒字で補填。
3. その結果、収入７兆４４９億円に対し、支出７兆６，０３７億円となり、対前年度比で８７８億円の悪化となる５，５８８億円の赤字。
   （注） 収入及び支出は単年度の実質的な財政状況を示すため、保険料収入によらずに一般会計からの繰入れで償還するものとされている累積債務に係る経費等を除外。
4. なお、平成１４年度末の事業運営安定資金残高は、医療分で▲６４９億円、介護分で１２５億円、全体で▲５２４億円。これは、対前年度比で５，５９４億円の減少。
   （注１） 事業運営安定資金残高は、厚生保険特別会計における健康勘定から業務勘定への繰入れに係る当年度の剰余金（４８億円）及び国庫補助の受入額と所要額との差（▲５４億円）も計上。
   （注２） 平成１４年度の不足分は、平成１５年度の収入で支払い。