「船員保険福祉施設問題懇談会」議事要旨 1 日  時  平成14年7月22日(月) 10:00〜12:00 2 場  所  社会保険庁第1会議室 3 出 席 者(敬称略、50音順)         大内、岡田、片岡、片平、鬼沢、小坂、小林、十菱、高木、辻本、         富岡、松岡、三尾、宮永各委員 4 議  題  T.平成15年度における船員保険福祉事業の検討状況について         U.船員保険福祉施設合理化計画について(案)         V.その他            平成13年度船員保険福祉事業関係の実績について 5 議事概要     事務局より資料の説明を行った後、質疑、意見交換が行われた。    各委員の主な意見は次のとおり。  【議題Tについて】 ○ 「船舶料理士講習会」の廃止については、方向性としては理解しているが、要望があ  れば検討することとしてほしい。 ○ 料理士の資格が必要ということは残り、要望もあるとすれば「廃止」というのはどう  か。何らかの適当な場所があれば引き続き実施することを検討してほしい。  【議題Uについて】 ○ 被保険者数が相当減ってきているというのは分かるが、今回の提案は、あまりにもド  ラスティックすぎる。施設改善の話がなくて減るだけではまさに福祉の切り捨てという  印象を受けている。 ○ 施設では多くの人たちが働いているわけだが、雇用に及ぼす影響はどうなのか。転勤  できない事情の人たちについては、雇用上の摩擦が起きないように配慮するということ  を考えているのか。 ○ 28施設を縮小、半分程度にしていくという方針をまとめたが、その際、施設は減っ  ていくが統合して新しい近代的な施設に切り替えていくという考え方があると確認した  はず。ただ減らすだけの話でないという理解をしていた。減らすのは方向性としてやむ  を得ないが、今回はただ減らすだけの話になっている。 ○ 船員保険は非常に厳しい財政状況にある。福祉事業は全て船主負担となっており、保  険料率を引き上げても良ければいいが、なかなかそういう状況にはない。福祉施設の見  直しにおいてドラスティックと言われるが、仮に今できなくて先送りしても、どこかで  なにかやらなくてはならない。被保険者の増加などにより船員保険財政が急激に改善さ  れるということではないと思うので、そういうことを総合的に判断する必要がある。 ○ 最も効率が悪い施設から減らしていくことについては否定しない。また、効率的な運  営を行っていかなくてならないことについても理解しているし、施設も自助努力してい  ることも承知している。しかしながら、経済環境があまりにも厳しいため結果がでない。  このような状況でどんどん減らしていくことになると、まさに福祉の切り捨てという印  象を受ける。もう少し、ロングランで対応を考える方法はないのか。 ○ ドラスティックがスローであってほしいと思うが、実際に赤字が出ているうえ、船員  の利用率があまりにも低い。その中で考えると、この福祉部門は船主負担で行っている  こともあり、料率の引き上げとなると船主にとっては非常に負担になる。労使交渉の基  本給を上げる交渉にも影響してくるのが実態だと思う。船員保険は、他の部門でも保険  料が上がってくるので、船主側は非常に耐えかねる事態ではないかなと思っている。 ○ 利用率について、正しい認識をしてほしい。まず、船員の労働の中身が変わってきて  おり、これまでは、乗下船又は寄港してきた場合に家族そろってというふうな利用方法  であった。現在は、混乗船が増えており、日本人船員が減ってきている。また、入港か  ら出港までが数時間で済んでしまうようになったことから、近隣の保養施設であっても  従来のような形で利用されない。一方、利用される場合というのは、長期休暇のほか定  年後の利用が多くなっている。ただし、定年後の利用についても、高齢化が進み1人で  の利用が多くなってきている。したがって、従来は家族全員ということで1部屋に4名  ぐらいの利用があったが、現在は1,2人となっており、船員の利用率は低下している  が客室の稼働率は逆に高まっているのが実態である。 ○ 福祉を切り捨てていいとは思っていないが、先延ばしすることによって最後にもっと  大きなものを背負わなければならないという状況がくるのではないかと心配している。  ある時に果敢にやらなかったために、次に新しいことをやろうにもできないのでは問題。  そういう意味でもこの見直しを果敢にやって、その中で雇用その他を十分に配慮し、そ  して船主団体もある程度努力をしてやっていかなければならないと思っている。 ※ 本議題については、後日を改めて議論することとなった。  【議題Vについて】 特に意見無し。 (照会先)  社会保険庁運営部企画課施設管理室 林        電話 03−5253−1111(内線3626)