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クロルピリホス、フタル酸ジ-n-ブチルについての測定法(暫定案)
に関する意見の募集結果について

平成13年 4月10日
厚生労働省医薬局審査管理課
化学物質安全対策室

1.概要

 平成12年12月22日に開催された「第5回シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」において検討された「室内空気中化学物質(クロルピリホス、フタル酸ジ-n-ブチル)についての採取・測定方法(暫定案)」の内容につき、以下のとおり意見募集を行いました。

(1)期間:平成13年2月5日〜同年3月5日の約1ヶ月間
(2)告知方法:厚生労働省ホームページ、記者発表等
(3)意見送付方法:電子メール、FAX、郵送のいずれか
 このたび寄せられましたご意見につきましては、取りまとめの便宜上、案件ごとに適宜集約させていただきました。
 今回、ご意見をお寄せいただきました方々のご協力に厚く御礼申し上げます。

2.受付意見件数

 今回いただきましたご意見は2件(いずれも企業)でした。それぞれ複数項目についてご意見をいただきましたので、のべ意見数は8件となりました。

 ご意見の詳細及び対応・回答については、別紙に記載します。


室内空気中化学物質(クロルピリホス、フタル酸ジ-n-ブチル)についての
採取・測定方法(暫定案)についてのご意見に対する回答

No. 意見の概要 件数 意見に対する対応・考え方
・新築における試料の採取時間が「2時間」とされているが、その根拠は何か。感度の問題であれば要求の定量下限値が満たせれば他と同様「30分」でも良いと思う。 ご指摘の通り検出下限値を考慮してのものです。十分な下限値が得られるのであれば、これより短くても問題ありません。この採取時間は、想定検出下限値付近の濃度レベルで当該物質が存在したときに、現状に置いて十分検出できるために必要な採取空気量から逆算して設定しています。今後ポンプの性能向上や、吸着剤の開発、分析機器の感度上昇等の技術開発がなされれば、採取時間の短縮は可能であると思います。
・クロルピリホスの測定方法では溶媒抽出法のみが規定されているが、要求の定量下限値が得られるよう空気採取量を設定すれば測定可能と思うので加熱脱着法を認めて欲しい。 加熱脱着法の場合、現状のポンプ性能や捕集管の形状等の問題から、十分な空気採取量が得られないことが想定されたので、今回は見送っています。
・これまでの化合物についてはそれぞれに最適な採取・測定方法が選ばれていることは理解できるが、実施面では困難が伴う。採取・測定方法はなるべく統一して一斉分析が可能なようにして欲しい。 現在、ホルムアルデヒド用、トルエン、キシレン等のVOC用、フタル酸ジ-n-ブチル用、クロルピリホス用、の4つが設定されていますが、今後指針値を設定予定の物質のほとんどは、このいずれかの測定方法で対応できるものと考えています。これら4つの測定法については、対象とする物質の性質が大きく異なるため、現状ではこれら全ての一斉分析は困難です。
・クロルピリホスの測定法で「試料は、固相吸着−溶媒抽出法によって採取し、基本的にガスクロマトグラフ/質量分析計と連動した装置によって測定する」とあるが、連動した装置とは何を意味するのか。 自動注入装置−注入口−ガスクロマトグラフ−インターフェイス−MS−記録計等、接続された一連の装置を意味します。
・クロルピリホスの測定法の1.1.3(5)1)f)検出器:EI法が可能で、SIMもしくはScan検出法が可能なものとあるが、NCI法を使用しても良いか。 クロルピリホスの場合NCI法でも検出可能と思われます。通常のCI法も同様と思われます。これらの場合は分析、定量イオンを設定し直す必要があります。その上で必要な精が確保できるのであれば代わりに用いることは可能です。
・クロルピリホスの測定法の1.1.4(1)1)(a)と(b)にある注7,注8は関連性が不明。 誤りですので注を削除いたします。
・クロルピリホスの測定法の1.1.5(1)1)a)測定に4μl程度をGC/MSに注入するとあるが1μlでも良いか。 1μlの誤りですので訂正いたします。
・クロルピリホスの測定法で内標準物質が指定されていないが出来れば指定していただきたい。 クロルピリホスのd体としてクロルピリホスd-10が発売されると聞いていますので、これ等が使用可能であると思います。


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