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「石綿に関する健康管理手帳」の交付について

「石綿に関する健康管理手帳」の交付について


○健康管理手帳とは

 がんその他の重度の健康障害を発生させるおそれのある業務のうち、一定の業務に従事して、一定の要件に該当する方は、離職の際又は離職の後に住所地の都道府県労働局長に申請し審査を経た上で、健康管理手帳が交付されます。
 健康管理手帳の交付を受けると、
指定された医療機関で、定められた項目による健康診断を決まった時期に年2回(じん肺の健康管理手帳については年1回)無料で受けることができます。


○対象となる業務とは(石綿業務の場合)

石綿(これをその重量の0.1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)の製造又は取扱いに伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務が対象となります。平成21年4月1日より、従来の石綿を製造し、又は取り扱う業務(以下「直接業務」という。)に加え、新たに直接業務に伴い石綿の粉じんを発散する作業場における直接業務以外の業務(以下「周辺業務」という。)も対象となります。代表例としては以下のような業務があります。

 □石綿製品の製造工程における作業

 □石綿の吹付け作業
 □石綿が吹き付けられた建築物や石綿製品が被覆材又は建材として用いられている建築物等の解体等の作業
 □石綿製品の切断等の加工作業


○健康管理手帳の交付要件とは(石綿業務の場合)

次のいずれかに該当すること。

(1) 両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚があること。(直接業務又は周辺業務が該当)

(2) 下記の作業に1年以上従事していた方。(ただし、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上経過していること。)(直接業務のみが該当)

  • 石綿の製造作業
  • 石綿が使用されている保温材、耐火被覆材等の張付け、補修もしくは除去の作業
  • 石綿の吹付けの作業又は石綿が吹き付けられた建築物、工作物等の解体、破砕等の作業

(3) (2)の作業以外の石綿を取り扱う作業に10年以上従事していた方。(直接業務のみが該当)

(注意事項)

(1)  対象者は石綿業務に継続して従事していた方に限られます。

(2)  交付要件(2)、(3)両方の従事歴がある方については合算することができます。(2)の従事期間の月数を10倍し、(3)の従事期間の月数に足し合わせ、合計が120ヶ月以上の場合には、手帳を受け取ることができます。

(例):(2)に6ヶ月間、(3)に6年間従事していた場合
→(6ヶ月×10)+6年(72ヶ月)=132ヶ月≧120ヶ月
→手帳を受け取ることができます。



この他、石綿取扱い等の業務に従事し、じん肺管理区分2又は3の決定を受けている場合には、粉じん作業に関する健康管理手帳が交付されます。(石綿取扱業務以外の健康管理手帳の交付対象業務等は、下記を見てください。)


厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署



労働安全衛生法に基づく健康管理手帳について

 がんその他の重度の健康障害を発生させるおそれがある業務のうち、次の表の左欄の業務に従事して、表の右欄の要件に該当する方は、離職の際又は離職の後に住所地の都道府県労働局長に申請し審査を経た上で、健康管理手帳が交付されます。
 健康管理手帳の交付を受けると、指定された医療機関で、定められた項目による健康診断を決まった時期に年に2回(じん肺の健康管理手帳については年に1回)無料で受けることができます。

業務 要件
1 ベンジジン及びその塩(これらの物をその重量の1パーセントをこえて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務 当該業務に3月以上従事した経験を有すること(注1)。
2 ベータ―ナフチルアミン及びその塩(これらの物をその重量の1パーセントをこえて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務
12 ジアニシジン及びその塩(これらの物をその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務
3 粉じん作業(じん肺法(昭和35年法律第30号)第2条第1項第3号に規定する粉じん作業をいう。)に係る業務(注2) じん肺法の規定により決定されたじん肺管理区分が管理2又は管理3であること。
4 クロム酸及び重クロム酸並びにこれらの塩(これらの物をその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務(これらの物を鉱石から製造する事業場以外の事業場における業務を除く。) 当該業務に4年以上従事した経験を有すること。
5 三酸化砒素を製造する工程において焙焼若しくは精製を行い、又は砒素をその重量の3パーセントを超えて含有する鉱石をポツト法若しくはグリナワルド法により製錬する業務 当該業務に5年以上従事した経験を有すること。
6 コークス又は製鉄用発生炉ガスを製造する業務(コークス炉上において若しくはコークス炉に接して又はガス発生炉上において行う業務に限る。) 当該業務に5年以上従事した経験を有すること。
7 ビス(クロロメチル)エーテル(これをその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務 当該業務に3年以上従事した経験を有すること。
8 ベリリウム及びその化合物(これらの物をその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物(合金にあっては、ベリリウムをその重量の3パーセントを超えて含有するものに限る。)を含む。)を製造し、又は取り扱う業務(これらの物のうち粉状の物以外の物を取り扱う業務を除く。) 両肺野にベリリウムによるび慢性の結節性陰影があること。
9 ベンゾトリクロリドを製造し、又は取り扱う業務(太陽光線により塩素化反応をさせることによりベンゾトリクロリドを製造する事業場における業務に限る。) 当該業務に3年以上従事した経験を有すること。
10 塩化ビニルを重合する業務又は密閉されていない遠心分離機を用いてポリ塩化ビニル(塩化ビニルの共重合体を含む。)の懸濁液から水を分離する業務 当該業務に4年以上従事した経験を有すること。

11 石綿(これをその重量の0.1パーセントを超えて含有する製剤その他のものを含む。)の製造又は取扱いに伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務(石綿を製造し、又は取り扱う業務に限る。)

(1) 両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚があること。

(2) 石綿等の製造作業、石綿等が使用されている保温材、耐火被覆材等の張付け、補修若しくは除去の作業、石綿等の吹付けの作業又は石綿等が吹き付けられた建築物、工作物等の解体、破砕等の作業(吹き付けられた石綿等の除去の作業を含む。)に1年以上従事した経験を有し、かつ、初めて石綿等の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していること。

(3) 石綿等を取り扱う作業(前号の作業を除く。)に10年以上従事した経験を有していること。

(4) 前2号に掲げる要件に準ずるものとして厚生労働大臣が定める要件に該当すること。(注3)

11 石綿の製造又は取扱いに伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務(石綿を製造し、又は取り扱う業務を除く。)

両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚があること。

13 1・2―ジクロロプロパン(これをその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を取り扱う業務(厚生労働省令で定める場所における印刷機その他の設備の清掃の業務に限る。)

当該業務に2年以上従事した経験を有すること。

14 オルト―トルイジン(これをその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務

当該業務に5年以上従事した経験を有すること。

15 3・3′―ジクロロ―4・4′―ジアミノジフェニルメタン(これをその重量の1パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務

当該業務に2年以上従事した経験を有すること。


注1)ベンジジン、ベータ−ナフチルアミン又はジアニシジンに関する業務の従事期間を合計すれば3月以上となる方は交付要件を満たします。
注2) 粉じん作業には、石綿作業も含まれているため、石綿作業に従事した方でじん肺に関する健康管理手帳の、交付要件を満たす場合、「3」だけでなく「11」の健康管理手帳の交付を受けることができます。
注3)(2)の作業に従事した月数に10を乗じて得た数と(3)の作業に従事した月数との合計が120以上であって、かつ、初めて石綿等の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していることとする。

◆石綿健康診断及び石綿健康管理手帳の対象者の見直しに関するQ&A(平成21年4月1日施行)



お問い合わせ先〜
健康診断に関すること:最寄りの労働基準監督署
健康管理手帳に関すること:お住まいの都道府県の労働局

サイト内リンク都道府県労働局・労働基準監督署の所在案内

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