3.6 増圧給水設備
【構造・材質基準に係る事項】
配水管の水圧に影響を及ぼすおそれのあるポンプに直接連結しないこと。
(政令第1項第3号)
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(解説)
増圧給水設備は、配水管の圧力では給水できない中高層建物において、末端最高位の給水用具を使用するために必要な圧力を増圧し給水用具への吐水圧を確保する設備である。
通常は、加圧型ポンプ、制御盤、圧力タンク、逆止弁等をあらかじめ組み込んだユニット形式となっているものが多い。
増圧給水設備は、加圧型ポンプ等を用いて直結給水する設備であり、他の需要者の水利用に支障を生じないよう配水管の水圧に影響を及ぼさないものでなければならない。
1.始動・停止及び運転中の過度な応答による配水管の圧力変動が極小さく、ポンプ運転により
配水管の圧力に影響を与えるような脈動を生じないこと。
2.吸込側の水圧が通常の範囲より低下したとき自動停止し、水圧が回復したとき自動復帰する
こと。
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(解説)
増圧給水設備の設置に当たっては、次の事項について考慮しなければならない。
1.停滞空気が発生しない構造とし、かつ、衝撃防止のための必要な措置を講じる。
2.低層階等で、給水圧が過大になるおそれがある場合には、必要に応じ減圧することが望ましい。
3.増圧給水設備の設置位置は、原則として水道メータの下流側で保守点検及び修繕を容易に行える場所とし、これらに必要なスペ−スを確保する。
4.逆流防止機器は、減圧式逆流防止器等の信頼性の高い逆止弁とする。なお、減圧式逆流防止器を設置する場合は、その吐水口からの排水等により、増圧給水設備が水没することなどのないよう、排水処理を考慮する。
5.加圧型ポンプの要件
1)水質に影響を及ぼさないこと。
2)始動、停止及び運転中の過度な応答による配水管の圧力変動が極小さく、ポンプ運転により配水管の圧力に影響を与えるような脈動を生じないこと。
3)配水管の水圧の変化及び使用水量に対応でき、安定給水ができること。
4)吸込側の水圧が通常の範囲より低下したとき自動停止し、水圧が回復したとき自動復帰すること。
5)安全性を十分確保していること。