国民皆保険制度を
将来世代に受け継ぐ

保険局

キーワード
医療保険制度、診療報酬、マイナ保険証、高額療養費制度

目次

国民皆保険制度を将来世代に受け継ぐ

日本では、「国民皆保険」の理念の下、誰もが、いつでも、必要な医療を受けることができます。こうしたことが当たり前ではない国も多い中、日本は半世紀以上前の1961年、国民皆保険を実現し、世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準を達成しました。

こうした世界に冠たる国民皆保険制度を堅持するため、人口減少や少子高齢化などの人口構造の変化、物価や賃金の上昇などの社会経済環境の変化に応じて、必要な改革を積み重ね、将来世代に受け継いでいくことが、厚生労働省の使命です。

医療保険制度の改革

現在、医療費総額は48兆円を超え増加し続けており、この金額を、患者負担、社会保険料、税金で賄っています。医療費の約4割は税金(国・地方)で、国の予算でも約11兆円となり、防衛費や教育費よりも大きくなっています。

また、高齢者の医療費を現役世代が支える仕組みもあり、現役世代の負担は大きくなっており、社会保険料の負担軽減が課題となっています。こうした中、現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、全ての世代で能力に応じて、増加する医療費を公平に負担し支え合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される「全世代型社会保障」の構築が強く求められています。

厚生労働省では、幅広い世代の医療保険制度への納得感と制度の持続可能性を高めていくことができるよう、必要な制度改革に向けた取組を進めています。

診療報酬改定

「診療報酬」とは、医療機関や薬局が提供する保健医療サービスの対価として、医療機関等が受け取る報酬であり、全国一律で価格を設定しています。診療報酬は、基本的に2年に1度、今求められている医療サービスの質や量について議論した上で、改定を行います。すなわち、今後の医療の方向性を決めるものと言えます。

2026年度の診療報酬改定では、物価や賃金、人手不足等の医療機関等を取りまく環境の変化など、様々な課題への対応を行っています。

診療報酬の改定案を手交(中央社会保険医療協議会)

マイナ保険証の推進

マイナ保険証は、確実かつ電子的な本人確認のもと、本人の健康・医療情報を活用したより良い医療の提供に大きく寄与するものです。

具体的には、マイナ保険証を利用すれば、医療機関では医薬品の処方履歴を閲覧できるようになり、重複投薬などを避けられるようになります。また、救急車を呼んだ際には搬送患者の受診歴や服薬情報を確認する「マイナ救急」の取組が進んでおり、適切な搬送先の確保に使われています。

更に、2025年9月からは、健康保険証の利用登録がされたマイナンバーカードをスマートフォンに追加することで、カードを取り出すことなく、スマートフォンをかざして、医療機関・薬局で利用が可能となるなど、その利便性が向上しています。

福岡大臣(当時、写真中央)が、スマートフォンをマイナ保険証として利用するための実証事業に協力する医療機関へ視察した様子(2025年7月)

【Hot Topics】高額療養費制度の見直し

高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないようにする制度です。

今回、医療費の自己負担に、新たに年間の上限額を設け、治療にいくらかかるか分からないという不安に対応し、長期にわたり治療が必要な方のセーフティネットとしての機能を強化します。年間上限に到達する方は、これまでより負担額が低くなります。

【Hot Topics】革新的な医薬品等のイノベーションの推進

2024年度の薬価制度改革においては、我が国の創薬力強化とともに、患者の方に必要な新薬を迅速に届けられるよう、ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消を目指し、革新的新薬のイノベーションの適切な評価の推進などの対応を行いました。

【Hot Topics】「予防・健康づくり推進優良組合」認定・表彰制度創設

「長く生きる」だけでなく「健康で生きる」ことができる社会の実現が重要です。健康であることは、人生を輝かせ、家族や仲間と笑顔を分かち合うための力であり、社会全体の活力を生み出します。

厚生労働省では、各保険者による予防・健康づくりをさらに推進するため、保健事業等の取組が進んでいる保険者を厚生労働大臣が認定・表彰する制度を、2025年度から新たに創設しました。