■統合失調症
概要|サイン|治療|前触れ


 概要

統合失調症は、考え、気分、行動の3つにトラブルが起きて、学校生活や人付き合いなどがうまくいかなくなる、こころの病気。100人に1人くらいの割合で見られ、10代半ばから30歳ごろまでに病気が始まる場合が多い。一生のうちにこの病気を経験する割合は男女ともほぼ同じだが、病気が始まる年齢は男性のほうが数年早い傾向がある。
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 どんなサインで気づくの?

特徴的なサインは大きく分けて2つ。健康なときにはなかったサインが加わるという意味の「プラスの症状(陽性症状)」と、これまであったものが失われるという意味の「マイナスの症状(陰性症状)」だ。

短期間で消えることが多いが、一定期間以上続いた場合、統合失調症の始まりである可能性がある。

プラスの症状の「幻覚」や「妄想」などは、薬物乱用(→ヘルプノート「薬物乱用」)や、双極性障害(→ヘルプノート「気分障害」)などでも現れることがあるので、これらのサインがあるときは、早めにこころの専門家(→こころの専門家)に相談して原因を確かめることが大切だ。

気になるサインが1つでもあったら、早めにこころの専門家に相談しよう。早く治療を始めれば、その分、回復も早くなる。

<プラスの症状>
1.幻覚:
実在しないものを見たり、実在しない音や声を聞いたり、その存在を肌で感じること。最も多いのは、まぼろしの声が聞こえる「幻聴」。「声」は1人だったり複数だったりとさまざまだが、その人の行動にいちいち説明をつけたり、「死ね」などと脅したりする。お化けなどの恐ろしいイメージが目に浮かぶ「幻視」も少なくない。実在しないにおいや味を感じることもある。

2.妄想:
状況から見て間違っているのに、自分では訂正できない強い思い込みのこと。周囲の人が自分をばかにしたり、いじめていると思い込む「被害妄想」、テレビで放映されたりネットに書かれていることを自分とは関係がないのに自分のことだと思い込む「関係妄想」、自分には特別なパワーが備わっていると信じ込む「誇大妄想」など、内容は人によってさまざまだ。

3.考えの混乱:
頭の中で考えをまとめて、話したり、書いたりすることが困難になる。その結果、会話があちこちに飛んで脱線したり、支離めつれつになる。悲しい場面に居あわせているのに、つい笑い出してしまうなど、ちぐはぐな感じになることもある。


<マイナスの症状>
1.意欲がなくなって無気力になり、自分の身の回りのことにかまわなくなる
2.感情の起伏が乏しくなって、喜怒哀楽を表すことが少なくなる
3.友達や家族と接することを避けて、1人で閉じこもる
4.ぎこちない姿勢のまま、長時間じっとしていることがある

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 どんな治療をするの?

治療は服薬とカウンセリングが中心。過剰な興奮を鎮める抗精神病薬をメインに、不安や緊張をやわらげる抗不安薬や、うつ病の治療薬である抗うつ薬なども補助的に使われることがある。

カウンセリングは、症状の悪化につながるストレスを減らしたり、周囲の人との関係を調整して生活環境を整える目的で行う。

症状が重いときは入院を勧められることもあるが、多くの場合、通院で治療できる。
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 知っておこう!「前触れ」かもしれないサイン

統合失調症では、幻覚や妄想といったプラスのサインがはっきりと現れる前に、気分が落ち込んだり、人が怖くてたまらないといった「前触れのサイン」が現れることが多い。その結果、家から出るのが怖くなったり、人を避ける、学校での授業に集中できない、勤務先で自分の役割を果たせないといった状態になる。

うつっぽい感じや、人に対する恐怖心などは、健康な人もときどき経験するもので、必ずしもこころの病気のサインとは限らない。しかし、統合失調症の前触れのサインだった場合、この段階からこころの専門家のもとでアドバイスを受けながら生活環境を調整したりすると、統合失調症へと進むリスクを低下させられることがわかっている。

前触れかもしれないサインが気になるときも、早めに親や学校の先生、スクールカウンセラーなどこころの専門家に相談してみよう。

→こころの専門家
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