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精神疾患の現状

うつ病等の気分障害、不安障害、統合失調症、認知症、発達障害など、精神疾患で医療機関に受診する患者数は近年急増しており、平成20年には320万人を超えています。このほかに、受診していない患者も多くいると推測されており、精神疾患は、国民に広く関わる疾患です。
精神疾患は、疾患による負担が大きく、生活の質の低下をもたらすだけでなく、社会経済的な損失も生じています。うつ病、統合失調症、依存症等の精神疾患は、自殺の背景にもなっています。
しかし、我が国の精神保健医療福祉は、長期にわたり、長期入院を中心に進められてきており、救急・急性期・在宅などを含む手厚い医療体制や、地域における生活を支えるための支援の整備が遅れてきました。また、国民の間で、精神疾患に関する理解が広まっておらず、特に統合失調症については、理解が進んでいない状況にあります。

 
 

精神保健医療福祉の改革ビジョン

このような状況のもとで、平成16年9月に厚生労働省精神保健福祉対策本部が提示した「精神保健医療福祉の改革ビジョン」(以下「改革ビジョン」と言います。)では、「国民意識の変革」、「精神医療体系の再編」、「地域生活支援体系の再編」、「精神保健医療福祉施策の基盤強化」という柱が掲げられ、「入院医療中心から地域生活中心へ」という方策を推し進めていくことが示されました。
この改革ビジョンに基づき、現在まで、精神保健医療福祉施策の改革のための様々な施策が行われてきています。
精神保健医療福祉の改革ビジョンについて:詳しくはこちらへ

精神保健福祉施策の改革ビジョンの枠組み【図を拡大する】

 
 

今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会

平成21年には、10年間の改革ビジョンの中間点を迎えました。5年間には、改革ビジョンに基づく様々な取り組みが行われ、平均在院日数が短縮し、福祉サービスの整備が進み、うつ病への理解が進みましたが、今なお長期入院患者が多い状況は継続しています。
また、うつ病・認知症等精神疾患の患者が一層増加するなど、精神医療に求められる役割にも変化がみられています。
改革ビジョンの前半の成果の検証を行うとともに、入院患者の地域生活への移行の支援のための方策、病床機能をはじめとする精神医療の機能分化の一層の推進のための方策などを検討するため、平成20年4月から平成21年9月に、「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」での検討を行いました。
この報告においては、改革の基本的方向性として、「精神保健医療体系の再構築」、「精神医療の質の向上」、「地域生活支援体制の強化」、「普及啓発(国民の理解の深化)の重点的実施」が掲げられました。この報告をもとに、一層の取り組みを進めていくこととしています。

【今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会】
●資料はこちら
●報告書「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」はこちら

 
 

その後の取り組み

平成22年5月には、アウトリーチ体制の具体化など地域精神保健医療体制の整備に関して、当事者・家族、医療関係者、地域での実践者、有識者の方々からご意見をうかがうため「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」がおかれて検討が行われました。

【新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム】

今後とも、精神保健医療福祉の改革のため、有識者のご意見をうかがいながら施策の立案を行い、不断の取り組みを進めていきます。

 
厚生労働省