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基本方針
(「厚生科学審議会感染症分科会感染症部会大規模感染症事前対応専門委員会報告書〜生物テロに対する厚生労働省の対応について〜(平成14年3月)」抜粋一部改変)

I 状況レベル設定
 状況レベルを以下のとおりレベルI〜IIIの3段階に分け、それぞれのレベルごとに、基本的な対応方針を定める。
 レベルI(平常時)
 生物テロ発生の漠然とした危惧はあるものの、国内における発生の蓋然性が具体的にはない状態。現在は、この状況と考えられる。
 レベルII(蓋然性上昇時)
 生物テロ発生の蓋然性が高いと判断されるに至った場合。
例1: 他国において、炭疽菌を用いた生物テロが発生し、国内での発生が強く危惧される場合。
例2: 他国において、天然痘患者が発生し、生物テロとの関係が強く示唆される場合。
例3: 国内において、生物テロの犯行予告がなされた場合。
 レベルIII(国内患者発生時)
 国内において異常な感染症の発生動向を察知し、生物テロの発生が強く疑われる場合。
例: 実際に、天然痘の患者が国内で発生した場合。

II 各状況レベルの対応
 レベルI(平常時)
通常の感染症対策(感染症発生動向調査等)の充実・強化
検査法、診断・治療法、消毒法等に関する知識の普及
生物テロ発生の早期把握のための体制構築
必要な医薬品等の確保
必要な政令制定等の法的整備(感染症法上の一類感染症への位置付け、予防接種法の対象への追加 等)
 レベルII(蓋然性上昇時)
感染症法に基づく通常の感染症発生動向調査の強化
症候群別感染症発生動向調査の実施
特定職種に対する感染症予防措置(天然痘ワクチンの予防接種 等)
当該事例に関する国民への十分な情報提供
 レベルIII(国内患者発生時)
レベルIIに加えて以下の対応をする。
必要な医薬品等の円滑な供給と配分
医療の提供
まん延防止措置(感染症法に基づくまん延防止措置、予防接種法に基づく予防接種 等)


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