定例事務次官記者会見概要

(H19.08.30(木)13:02〜13:15 省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》

(次官)

今日の次官会議は、当省関係のものは特段ございませんでした。ご質問があればお答えいたします。

《質疑》

(記者)

前九州厚生局長の方に、大阪の社会福祉法人の前理事長から車等、現金も本人は、認めていらっしゃるのですが、そういうことが明らかになったのですが、どのように受け止めていらっしゃるかということと、今後の対応についてお聞かせ下さい。

(次官)

いずれにしましても、私は、報道を見まして、大変驚いております。いずれにしろ、大臣からのご指示もありまして、私どもは、徹底的に調査するということで、具体的に調査に着手するように指示いたしました。そして、徹底的に調査をして、またあきらかにさせて頂きたいと思います。

(記者)

今後の対応については。

(次官)

従って、これは、放置する問題ではないという認識に立って調査をして、その調査によって私どもは、把握した事実に基づいて判断をして参りたいと思います。

(記者)

その問題なんですけど、24日付で辞めているんですけども、処分というのは、可能なんでしょうか。

(次官)

私ども、倫理審査会とか各方面ともよく相談するべきだと思いますし、これから事実関係を調べる、あるいは、倫理法の解釈についてもご相談するということでして、今の段階でコメントすべきではないと思います。

(記者)

不可能とは言い切れない。

(次官)

それは、倫理審査会にもよく相談したいと思います。

(記者)

調査というのは、具体的にはどのような調査をするんですか。

(次官)

これは、具体的に本人からの事情聴取、それから当該法人に対するさまざまな補助金の交付の状況の調査等、本人それから法人、両面について調査するということです。

(記者)

本人というのは、ここに来てもらって話を聞くと。

(次官)

そこは、やり方までは、厳正なやり方を担当の者にして頂きますが、詳しいことまでは。いずれにしろ、注目を浴びていることですので、厳正な形でやりたいと思います。

(記者)

いつ頃までに結論を出したいという思いはありますか。

(次官)

本当に私も今日の朝知って、大変驚いたというのが現状で、ただちに手を打ったところですので、だらだらするのではなくて、本当に速やかにやりたいと思います。

(記者)

今回の問題は、ご本人が、現金も含めて受け取ったことを認めているんですけれども、どのような点に問題があるという認識を持っていらっしゃるのですか。

(次官)

そこは、倫理法との関係で本当に利害関係者との関係、一定の親しい間柄については、倫理法上の一定のルールがあるようですけど、そういうものとの関係でどう理解されるのかを徹底調査する必要があると思います。

(記者)

調査の体制について。どこが調査するのか。

(次官)

そこは、内部で、いずれにしろ人事部門が取り仕切っておりますので。こういう案件は、人事部門の責任ですから、官房の人事部門の統制の下で行います。

(記者)

事前には、情報とか噂とか全くなかったんでしょうか。

(次官)

いえ。私は、本当に驚きました。

(記者)

先週の24日付の人事で退職という形になっているんですけれども、それは、処分を逃れるためではないかという指摘がありますが。

(次官)

いえ。それは、本当に驚いています。おそらくお調べ頂いたら分かると思いますけれども、厚生局長人事、去年も定例の人事であり、今年も定例の全体の人事であり、しかも、厚生局長の異動の例から、おそらく誰もが予想しておった人事であろうと、これはお調べいただいたら分かると思います。そのような一環の人事であって、本当に驚いたという一語に尽きます。

(記者)

仮に、国家公務員倫理法に違反したとしても、退職していれば、懲戒処分の対象にはならないと規定としてあると思うんで、さっきの質問と重なると思いますが、それ以外に何ができ得る、退職金の自主返還とかいろんなことがあるかと思いますけど、処分は法律上できないと、そうすると、どういうことができるんですか。

(次官)

いずれにしろ、事実関係を調べ、かつ、国民の皆様から信頼を失うようなことが出ることが、本当に問題なことですので、そのことをどうするのか、どういうふうに評価するのか、放っておけないという認識は、はっきり申し上げますが、私も、倫理法の専門家でもありませんし、今の段階でその問題について、更に踏み込んだことをまだ言う詰めができておりませんので、今の段階では、コメントを差し控えさせていただきたいと思います。

(記者)

奈良で、妊婦さんの救急搬送の受け入れが断られたということで、短期間に二度続いたということについて受け止めと、厚生労働省として何か対応されるのでしょうか。

(次官)

奈良県は去年も悲しい事件がありまして、大変妊産婦さんの受け入れについて、体制の弱い県であるという認識で、私どもも救急体制を強化してくださいということで、今年度中に是非ともというお願いをしていた。ただ、しっかりしたものを作りたいということで、少しその体制作りが遅れていた矢先にこういうことが起こったということで、私ども本当に残念なこと、残念というか、本当に切ない気持ちでおります。そういうことで、奈良県自身もその体制を強化しなくてはいけないという中で起こったという中で、私どもしては、直ちに、大阪の方に受け皿体制がよりたくさんあります。そういうことで、大阪の病院の受け皿情報を奈良県の主要拠点病院と連絡が取れるようにして、そういうことがあったら、すぐ大阪の方で受けられるような情報連絡システムを、直ちに作ってほしいということをお願いいたしておりまして、いずれにしろ、県の方に本当に去年の今年ということでもありまして、強くお願いをいたしております。

(記者)

後任人事に、元内閣府次官の江利川氏が内定しましたが、次官経験者の起用ということで、霞が関でも異例の人事とされていますが、これについて次官の受け止めをお願いいたします。

(次官)

これは本当に、私は大臣の任命の下にあって、大臣が今後のこの省のあり方を考えてお決めになったということで、私はもう本当にこれについて、私自身がコメントするような立場ではないというふうに思っております。

(記者)

関連して、在任中はいろいろ、年金を始め、問題もありましたけれども、退職金の返上については、何かお考えはありますでしょうか。

(次官)

私自身、一つの一定の次官級のポストを3年やらせていただいて、辞するということを大臣にお願いしているというのが認められたという形の退職であると理解しております。

(記者)

官房長官が与謝野さんに変わってから、特に、霞が関から、官邸とのやりとりの中で変わった点というか、変化というのは生じているのでしょうか。

(次官)

ちょっと今のところ、そこまで、何と言いましょうか、それが感じられるような接点はまだ持っておりませんので、これからどのような官邸と各省の関係ということになっていくのか、私どもよくよく官邸のご指導の下での精一杯の仕事をする体制を、省として、私個人というのではなくて、敷いていくような努力をしていくべきだと考えております。

(記者)

与謝野さんに変わられて、関係がもっと良くなるというか、そういったことも期待されているのでしょうか。

(次官)

それはもう内閣は常に一貫して、内閣と各省の形は常に一貫したものですので、そのような意味での、何か変化があるとかないとかというような、そういうような受け止め方は我々全くしておりません。

(記者)

次官在任期間を振り返っての感想と、今後の厚生労働行政に望むことというのをお願いします。

(次官)

一言で言って、本当に大臣自身が着任早々に仰せになった言葉でもあるのですが、柳澤前大臣ですね。大変社会保障というものに対して、国民の関心というものが高まっていると、そして、期待も高いと、そういう行政をあずかっているという、大変重い責任を持った官庁であると思います。そういう重い責任に対して応えるということをしなければならない。にもかかわらず、年金記録の問題など、本当に国民の皆様の信頼を失うような、あるいは、失いかねない、そういう状況にあることを私は本当に申し訳なく思っております。私どもは、いずれにしろ、国民の皆様のためにこの仕事を成し遂げるということが、本当に信頼を回復する道であり、また、そのこと自身が国民の皆様の、冒頭で申しましたように、大変大きな関心、あるいは、期待を持っていることに応えることですので、1にも2にも国民の皆様のために必死に働くと、必死に仕事をすると、そのような役所でさらにあってほしいと私は思います。

(記者)

確認ですけれども、退職金の返上については、今は考えていないということでしょうか。

(次官)

私ども、そういうこと、何と言いましょうか、そういう意味での退職ではないと理解しております。

(記者)

大臣に辞任を申し出られた中には、年金記録の問題に対して責任を取るという意味は含まれていたのでしょうか。

(次官)

人事のことというのは、ご理解頂きたいと思いますけれども、本当にこれはコメントするべきことと、すべきでないことがあると思いますけれども、人事のプロセスについてはコメントを差し控えさせて頂きたいと思います。

(記者)

特に医療改革についての心残りというか、来年新しい制度が始まったりしますけれども、それを見届けたいとか、そういうお気持ちはなかったのですか。

(次官)

医療改革については、法律を通していただいて、様々な施行準備がこの春から自治体に対して発せられまして、着々と進んでいる。そのことを省全体挙げて進めていくということで、施行の準備が進んでおりますので、そのことを大変私は順調にいって頂きたいというように願っております。

(了)


トップへ