定例事務次官記者会見概要

(H19.01.25(木)14:01〜14:07    省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》
(次 官)   本日の次官会議は、特にご報告するような内容の案件はございませんでした。ご質問があればお答えいたしたいと思います。
 
《質疑》
(記 者)  労働法制の関係で、今日、朝、割増賃金の方だけを入れて労働基準法を出すというような報道もあったんですけれども、それについて現状を教えていただけますでしょうか。

(次 官)  今日審議会で、私どもは労働基準法の一部を改正する法律案要綱を、労働契約法案要綱とともに諮問させていただいているわけです。この考え方というのは、これまで審議会で、この法案要綱に載っているような項目全体が議論をされて、積み上げられてきた、そういうものを踏まえて、私どもは法案作成に臨むということで、この要綱を諮問していますので、私どもそこの点はパッケージであるということで諮問をさせていただいており、また、今申しました姿勢を審議会においても明らかにさせていただいております。

(記 者)  省側はそのような姿勢だと思うんですけれども、与党との協議にもう入っている時期かと思うんですけれども、与党の側から、分けたいというような打診ですとかということはないですか。

(次 官)   基本的には、法案作成のプロセスというのは、まず審議会の意見を聞くというのが法定事項になっているわけです。意見を聞いて、そして、法案を作成し、与党の審査を受けるというのが、いわば議院内閣制の下におけるプロセスなのですが、そういう意味で、与党との調整と言いましょうか、与党の審査というのはこれからの話ですので、現時点において、私どもはまず粛々と、法律改正するときの法律に基づく手続きを進めていく、今はそういう段階であると理解しております。

(記 者)  今日の条件分科会の中で、ホワイトカラーエグゼンプションに関しては、経営側の方からも条件が高すぎるんではないかというような反対する意見もあったんですが、それについてはどうお考えになりますか。

(次 官)  これは、基本的には今まで大臣が900万円という考え方をお示しになっておりますが、私ども今の段階でそういう考え方を示している中で、今後十分議論をしていただきたいという意味で、まだこれからの議論の問題だと思っております。

(記 者)  最初の質問とも関連するんですけれども、前回の会見でも確かパッケージでという形でおっしゃっていたわけですが、ここで分離論みたいなものが、いろいろな自民・公明の先生方から出ているという現状が、現状としてある中で、官邸からはそれについて何らかの厚生労働省に対しての指示というものは今の段階ではあるんでしょうか。

(次 官)   ありません。

(記 者)  全くないという認識ですか。

(次 官)  要するに、議論が十分行われていないというのが状況認識であったというふうに理解しております。それで、この自己管理型という、ホワイトカラーエグゼンプションという言葉が一人歩きしてしまったんですけれども、そういう働き方につきましては、これは私どもも今関係方面に丁寧に説明をしております。何度も言っておりますように、この働き方というのは、組織がフラット化している、あるいは成果主義的な仕事の仕方というものが相当一般化してきているという中で、本当に勤務時間に指揮命令を受けるような立場でない一定の方、成果を任された、そういう人たちについての働き方であるというのを、ホワイトカラーの仕事の仕方の流れの中で、しかも今までの労働基準法というのは、どちらかというと工場労働といったものを念頭に置いていた、指揮命令を受けて、時間管理もするという中でのもので、それらに対する一つの整理をした制度だというような趣旨のことを丁寧に丁寧に説明しているわけです。そういう説明をきちんとやるということが、今、私どもが一番必要なことであって、そういう形でよくよく関係者にもご審議をいただきたいし、各方面にも説明いたしたいと思います。その点での議論が必ずしも今まで十分に行われていなかったと思っています。
(了)
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