定例事務次官記者会見概要

(H19.01.18(木)14:00〜14:05  省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》
(次官)
  本日の次官会議は、特段ご報告するような案件はございません。ご質問があればよろしくお願いします。
 
《質疑》
(記者)
  与党の方で、労働基準法、ホワイトカラーエグゼンプションの関係ですけれども、今通常国会の提出見送りというような判断がなされているんですけれども、いろいろ他にも労働関係は提出予定法案がありますが、これらは予定どおり提出されるということでよろしいでしょうか。
(次官)
総理の発言を私どももよく確かめましたけれども、今の段階では理解が得られていないとおっしゃっていて、官房長官は、これについて、現状認識を述べられたもので、基本的に厚生労働省で今後きちんとした作業を進めるということだということをおっしゃっているという中で、与党の方でも、私ども見送るというような意思決定がなされたとは認識しておりません。そういうことでございますから、大臣が最近の記者会見でもおっしゃったと聞いておりますが、私どもはまさしく粛々と手続きを進めるということで、特段、例えば一定のものを、今までの議論の中で検討されてきたものを落として作業するという考えはなくて、今後とも粛々と、今までの作業、手続きを続けていきたいというのが基本認識でございます。

(記者)
今日、一部報道で、労働基準法の改正案について、ホワイトカラーエグゼンプションを除いて、残業代の割増しだけをやるという与党合意があったという報道があったのですが、この情報を確認されているかどうかという確認と、そういった分割して残業代の割増しだけを出す可能性があるのかどうかというところのご認識をお聞かせください。

(次官)
私ども、昨日与党幹部が話し合われたということに関連して、昨日の段階で、それはまだ詰まっていないという議論が行われたのであって、出さないという決定はされていないというふうに、与党の動きについて、当方の国会担当の窓口の者から報告を受けております。そういう認識でございます。それからもう1点、私どもホワイトカラーエグゼンプション、割増賃金という一連のものというのは、いわば、それこそ釈迦に説法ですけれども、今の労働基準法は管理監督者、それ以外と2つに区分されて、管理監督者となったとたんに休日も時間外も規制がないと、管理監督者でないとどちらもかかるという中で、組織が今やチーム長、チーム員みたいに非常にフラット化するとか、それから成果主義的な仕事の仕方というものが相当もう一般的に広がってきている。そういう中で本当に仕事・成果が上げられたらむしろ早く帰るというを含めて、しかも、いわゆる権限と言うのでしょうか、その人が自分で自分のことを全部成果を上げるための権限を持ち、かつそれに基づく責任もあると、職務も明確化されていると、いうことを明らかにした上でやる。したがって、それによって残業が増えるということにつながるようなものではないということを十分説明しなくてはいけないということと、そういうことを労働基準体系の中に位置づけると同時に、ラインの業務命令を受けて働くような立場の方については、むしろきちんと割増賃金を設けるというパッケージでこれは議論されてきたし、パッケージで捉えられるのが筋ということですので、私どもはパッケージでこれから考えていくという考え方に変わりはありません。

(記者)
そうすると、本国会に、万が一というか前提つきな話ですけれども、この労働基準法の改正案を提出しないということになった場合は、これはセットで残業代のアップというものも提出しない。改正案の中には入ってこないというような認識でよろしいんでしょうか。

(次官)
私どもは、官房長官からも、厚生労働省として、きちんと今後検討を進めていくというお話を聞いておりますので、それを粛々と進めていくということで、ちょっと、そういう仮定について今お話するというのは差し控えさせていただきたいと思います。
(記者)
でも、今おっしゃったように分離論みたいな事は、考えれないということですか。

(次官)
私どもは、パッケージです。パッケージだということで議論してまいりました。また、体系的にもそのようにみなさんも理解してきたと思います。
(了)
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