大臣等記者会見概要  厚生労働省ホームページ

定例事務次官記者会見

(H15.07.24(木)14:01〜14:08 厚生労働省記者会見場)
【広報室】

《次官会議について》

(次官)

 本日の次官会議ですが、政令が13件、うち1件が厚生労働省関係で、内容は中小企業退職金共済法施行令の一部を改正する政令案ということで、ご承知のように建設業の予定運用利回りを2.7パーセントに下げましたし、林業の予定運用利回りは0.7パーセントに下げましたので、それに見合った退職金テーブルを政令で改正したという内容です。施行は本年10月1日ということになります。それから件名外の案件で質問主意書4件出まして、うち厚生労働省関係が2点です。件名だけ申し上げますと、衆議院議員保坂展人君提出、公的年金制度に対する国民不信の原因である様々な問題に関する質問に対する答弁書、それからもう一件が参議院議員又市征治君提出、医薬品販売の規制緩和に危険性に関する質問に対する答弁書について、以上です。内容は省略します。主だったところはその程度です。

《質疑》

(記者)

 国民年金の収納率が63パーセントになったのですが、何かご感想があれば。
(次官)
 納付率というか収納率といいますか、70パ−セントを切って62.8パーセントになったことは大変深刻に受け止めております。理由はいろいろありますが、経済情勢がこういう情勢になったということもありますし、収納の方法が国に一元化したということに伴う、事務対応の遅れ等々があって、こうした結果になったと思います。すでに資料でお示しをしてあると思いますが、今後5年間で80パーセントに戻すという目標を立てて、全組織一体となって取り組みたいと、こう思っております。そのためにはいろいろな対策をとるわけですが、なぜ納付率が落ちたかという、いわばグループ別の属性みたいなものを分析していますので、そうした対象者の属性に応じた対策を実効あるようにきっちりやっていきたいということを特に考えております。
(記者)
 今日の年金部会でも、厚生労働省だけでなくて政府全体としての取組みが必要だというご意見も出たようですし、官房長官もそのような趣旨で発言されているようなのですが、厚生労働省として、他の他省庁にどういう形で呼びかけをされていく考えなのですが。
(次官)
 そこはまだはっきりした方針を、これから議論することになると思うのです。これまでも対策を打つ場合に、厚生労働省だけでと言いますか、我が省は当然やりますが、それ以外に各省に連携するやり方がないのか、真剣に議論してきたのですが、今回とりまとめた対策の中では、実現といいますか、採用に至らなかった対策案みたいなものがいくつかあります。ただそうしたものも他省からすれば、自分たちの政策領域の中で、国民年金の収納率向上に協力するということになるわけですから、固有の政策の趣旨から見て適当なのかどうかという議論が、どうしても出てくるのです。その辺が各省でよく議論してなるべくご協力いただいて、お願い出来るものならしたいなと思っておりますが、実際にはかなり難しい問題だろうと思っております。
(記者)
 収納率を上げるために、保険料を納めやすいように環境作り、コンビニとか銀行振替だと割引しますよとか、そういったいろんな方法を考えられてると思うのですけれども、そもそも納めても将来貰えないという、貰えないんじゃないかという不信について解消するためには、どういうことが必要だと次官は思ってらっしゃいますか。
(次官)
 ですから自分の納めたものが、将来どういう具体的な金額で返ってくるかということを、よく周知するということが大事なのです。これもすでに決まってますけれども、そうした通知を出すということは当然やりますけれども、もう少し前段の話として納付した保険料すら将来返ってこないという話を、関係の雑誌とかで、まま出てくるわけですけれども、それはかなり不正確なものですから、正確に個々の人の金額まで言わないとしても、何点何倍ぐらい、1点何倍が返ってくるのだとか、そういうことをきっちり正確に周知しなければいけないなと、こう思っております。その辺の具体的な情報の提供と、そもそも国民年金というのはどういう社会的意義があって自分の老後、あるいは国民全体の老後にとって本当に重要なんだというところの、基本的な意識をしっかりもっていただくためのPRといいますか、広報も従来以上にしっかりやらないといけないなと、こう思っております。そのためには、学校段階で文部科学省の協力を得ながら、教育の中で年金教育というものも、今やっていることはやっているのですけれども、もう少しきっちりやるとか、いろんな方法を考えております。
(記者)
 刑事罰を問うような法改正は考えてないのでしょうか。
(次官)
 今は強制徴収の規定を具体的にどういう場面で、どう使うかというところを、当面考えているということであります。

(了)


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