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森副大臣記者会見概要

(H16.5.13(木)13:45〜13:57 省内会見場)
【広報室】
《年金実績について》

(森副大臣)

 それでは私の国会議員在日期間中の公的年金への加入状況について、ご報告を申し上げます。平成2年2月に衆議院議員に当選したわけでございますけれども、それ以降も国民年金あるいは厚生年金に加入し年金の保険料を納めてまいりました。ところが平成6年7月に労働政務次官に就任いたしました際に、政務次官は本来医療保険が共済、年金保険が国民年金であるわけでございますけれども、年金について医療保険と同様に共済に加入しているものと勘違いをいたしまして、このため結果的に政務次官在任中の1年1ヶ月すなわち13ヶ月間が未納となっておりました。なお政務次官を辞めた時点で直ちに国民年金への加入手続きの方を行い、それ以降現在までは保険料を納めております。私自身年金保険料を納めることは、国民の義務であるという認識の下にこれまできちんと納めてきたつもりでございましたけれども、勘違いとはいえ結果的に一時期未納となっておりましたことについて大変申し訳ないというふうに思っております。以上でございます。
《質疑》

(記者)

 それを知ったのは、いつ、未納期間があったというのを、ご自身で認識された のですか。
(森副大臣)
 例の江角マキコさんの一件の直後だったと思います。
(記者)
 そうすると今まで公開しなかった理由というのはどういうことでしょうか。
(森副大臣)
 これはですね、委員会でも現在国民年金に加入し保険料を払っておりますと いうことでそこで話は終わりましたし、特に芳しい話でもないので自分から声高に発表するということはいたさないということで今日にいたっております。
(記者)
 委員会でも質問が出たとは思うのですが、その時は現在加入しているというこ とでの答弁で足りるというご認識だったということですね。
(森副大臣)
 そうです。
(記者)
 過去に未納期間があったということは、加入状況あるいは加入歴についておそらく聞かれたと思うんですけども。
(森副大臣)
 いえ、聞かれませんでした。
(記者)
 加入歴について聞かれてないということですか。
(森副大臣)
 聞かれておりません。
(記者)
 今現在入っているかということだけ聞かれたというご認識の訳ですね。
(森副大臣)
 そうです。そういうことをお答えしまして、それで話が終わりましたから特 にそれ以上私の方からあえて申し上げませんでした。
(記者)
 その後次々と福田官房長官を始めとして、過去にあった話とはいえ加入に空白未納があったということをお話になったと思うんですけれども、副大臣というお立場でそのことについて開示するというお考えは全くなかった、今になって開示しようと思いになった理由というのは何でございますか。
(森副大臣)
 それは、それぞれ個人の判断でそれぞれの立場で対応していることでござい ますので、私は今日の時点でいろんな諸般の状況を考えまして、私としても自分からこうしてみなさま方にご報告を申し上げようというふうに思い立った訳でございます。
(記者)
 本日思い立ったというのは、なぜでしょうか。
(森副大臣)
 ですから、諸般の情勢の下にです。
(記者)
 野党側から要求があったから出したということじゃないんですか。
(森副大臣)
 いえ、そういうことではございません。
(記者)
 自ら今日選んで。
(森副大臣)
 はい。
(記者)
 諸般の事情というのは、具体的にどんなことなんですか。
(森副大臣)
 ひとつは区切り目の局面だというふうに思いました。
(記者)
 その区切りの局面だとお思いになった理由はなんですか。
(森副大臣)
 衆議院での審議が終わり、これから参議院にお諮りするという1つの局面と いう認識であります。
(記者)
 それは衆議院での審議に自分が未納であったということを公表すれば、衆議院での審議に悪影響があるというふうに思いになったのですか。
(森副大臣)
 いやいや、そうではなくてあくまでも個人の判断ですることだと思いますの で、私としては特に委員会でもそういうふうにご答弁をして、それ以上のお尋ねがありませんでしたし、何もわざわざこうやって皆さま方にその時点でご報告することはないという認識でおりました。
(記者)
 ないという認識が変わった理由をもう一度教えてください。
(森副大臣)
 衆議院での審議が終わって、可決をされ、三党合意が出来、そしてこれから参議院に審議をお願いするという、こういう局面ということであります。
(記者)
 今までは報告をする必要がないというふうにお思いになって、今回今こうやって会見を開かれている理由は何ですか。
(森副大臣)
 ですから私の判断です、あくまでも。
(記者)
 その判断の理由は何ですか。
(森副大臣)
 それはだからいつ、これは特に個人的な問題といえば問題という側面もあり ますし、しかしやはり自分としてもすっきりとご報告したいという狭間でタイミングを見計らって、そして私の判断で今日こうして皆さま方にご報告をしているわけです。
(記者)
 福田官房長官は自らの未納絡みで辞任というふうなことを判断されたのですけれども、副大臣自身は出処進退、それと法案を提出しているわけなのですが、この法案に対するお考えをお聞かせ下さい。
(森副大臣)
 私はこの問題で直ちに辞任とか何とかというふうには受け止めておりません。私の立場として、確かに制度間のインターフェイスがなかなかうまくいっていないとか、いろいろな事務手続き上の運用上の問題があるということも、今回非常に自分自身のこの失点も含めて浮き彫りにされたわけでございますので、今置かれた立場でもってこういった運用手続き上の問題点を解消することに努めまして、皆さま方にお返しをしていきたいと、こういうふうに思っております。
(記者)
 副大臣は大臣の方にこの事をご報告されましたでしょうか。それで大臣からはどのようなお言葉がありましたでしょうか。
(森副大臣)
 もちろんご報告はしております。
(記者)
 大臣からは。
(森副大臣)
 それはやはり多くの皆さんが共通していることなのですけれども、政府の役 に就いた時の、先ほど説明で申し上げたとおり、健康保険が共済に入っているものですから、年金も入っているものだというふうに勘違いしたということで、やはりちょっと勘違いされたのでしょうな、というふうなお言葉がありました。
(記者)
 これはいつご報告されたのでしょうか。
(森副大臣)
 ちょっと定かには覚えておりません。
(記者)
 それで江角さんの件があって分かって、すぐに大臣にご報告したのですか。
(森副大臣)
 いやいやしばらく経ってからです。さっきすぐと申し上げましたけれども、直後に調べたわけでなくて、江角さんの件が出て、まずこれは恥ずかしながら女房任せなものですから、家に帰ってまさか俺も未納ではないだろうなというようなことを女房に聞いたら、いやいやちゃんと払っているから大丈夫よと言われてほっとしまして、それでちょっとしばらく時間が経過して、それからちょっと改めて念を入れて社会保険庁で調べたら、ちょっとやはりそういう期間があったということで、若干時間が経っていますけれども、いずれにしても江角さんの一件を踏まえて、自分のことがどうなっているのかということが気掛かりになって調べた結果です。
(記者)
 社会保険庁で調べたのはいつ頃なのですか。実際分かったのはいつ頃なのですか。
(森副大臣)
 ちょっと正確には覚えていません。
(記者)
 正確ではなくていいのでいつ頃ですか。
(森副大臣)
 江角さんのことがあってから、2、3週間経ってからと思いますが。
(記者)
 今の制度改革の中に未納対策の話も入っているかと思うのですが、副大臣、先ほど勘違いとおっしゃられましたけれども、今回の未納対策でその勘違いを封じることが出来るとお考えでしょうか。
(森副大臣)
 今回のというか、実は私がこのミスをしたのが平成7年のことなのですけれ ども、平成9年から基礎年金番号が一人ずつについてますから、平成9年以降はそういう意味で制度間を移動した時も、それの催促がいくとか、すでにその時点でかなり改善はされていると思うのです。ただやはりそういう法律でどうこうということではないと思うのですけれども、運用手続き上は例えば社会保険庁のいろいろなコンピューターシステムも、そういうレガシーシステムの範疇に入っているとかいろいろなことがありますから、まだまだ今のIT化の時代で改善の余地があるのではないかというふうに直感的には考えておりまして、そういう意味で私なりに皆さま方に立ってよりうっかりミスを起こしにくい、そういうシステムを作るために私も力を尽くしたい、こういうふうに思いました。
(記者)
 厚生労働省の最高幹部の一人として、そういう未納があったということで、国 民に対する年金の不信というのがまた高まると思うのですけれども、これに対するけじめというのはどのようにおつけになるのか。
(森副大臣)
 ですからそれはそういう意味で大変そういった期間があったことについて、大変反省をし、深くお詫びを申し上げているわけであります。加えまして、今申し上げたようによりこういった制度間のインターフェイスが問題が起こりにくいように制度の運用事務手続きをもうちょっと洗練して、より整理されたものにしていくことに力を尽くすことが私の役目ではないかというふうに思っているところです。
(了)

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